今年の夏合宿は、焼岳から槍ケ岳まで縦走し槍の西壁から小槍、曾孫槍、孫槍を登攀という5日間の計画。
8/12大阪を出発。前日からの大雨の影響で上高地までのバスが運行不可。焼岳登山口までは行けそうだとことで出発したものの
登山口へ上がる道も通行止めが判明。車で走りながら色々考えた結果。あかんだな駐車場に向かい上高地までのバスが復旧出来れば逆走で槍から焼岳を目指す。
バスが動きそうになければ新穂高温泉にバスで向かいロープウエーで稜線まで上がる。夜のうちに下山連絡者にはロープウエーで行く選択を伝える。
8/13 4:00に起きバスの状況を確認したがやはり復旧はいつになるかわからないとのことで、平湯バスターミナルまで歩いて6:00発のバスにのりこむ。
新穂高温泉のロープウエーにつくとすでに50人ほど並んでいた。ロープウエーは8:00運行開始で臨時便が出たので9:00に西穂ロープウエー駅に到着。
ここからだと穂高山荘まで10時間。まずは西穂山荘まで上がる。「すごい荷物ですね。」とかなりの人に言われてしまう。
西穂山荘~独標~西穂高~天狗のコル~ジャンダルム~奥穂高岳~穂高山荘18:30到着
かなりしんどかった。脚が何回もつってしまい何回も待ってもらった。、そろそろお酒も辞めないとヤバいなと真剣に思った。
幕営し食事をすませ、さっさと就寝。夜と朝の食材は私の分を使てもらって翌日の荷物を軽くしてもらった。
8/14 3人とも寝不足もありかなり疲れてるので6:00起床とした。7:30出発。
穂高山荘~北穂高岳~大キレット~南岳~大喰岳~(猿が稜線で花を食べていた)~槍ヶ岳山荘17:00到着
(途中のキレットの下りで、小さな石を一つ転がしてしまいそれがかなり大きな石まで転が
ってしまいヒヤリハット。)
到着後、小槍までの下見に行く。すごいガレガレの沢筋をかなり下らないと行けなさそう。かなりヤバそう。
小槍と言いながらかなりデカいし、心配しかない。
不安だらけの偵察を済ませて殺生キャンプ場まで下り幕営しさっさと就寝。
8/15 3:30起床 4:30出発 今回の山行はずっと霧がかかっていて(お陰でで熱くなくて助かった)、初めて朝日がみえた。
おなかの調子が悪く、6:00の取付き到着になってしまう。
小槍は4P。HJRにリードしてもらう。
HJR、見た目以上に登りずらそうで苦労している。
でも、4P見事完登。ナイスクライミング。
小槍に上がると南壁から上がって来た別パーティーが懸垂中だった。
順番を待ってる間にアルペンダンスを撮影。
懸垂で降下。そしてここからガレガレの曾孫と孫は私がリード。
前のパーティーが女性がいて遅いからと言って先頭を譲ってくれる。ありがとうございます。
クライミング自体はすごく簡単なルートだが、大きな丈夫そうな岩でもグッラと動く。
何度かヒッヤとしたが無事大槍まで到着。大成功。。。12:30到着。
個人的にはかなり面白かった。
大槍の大渋滞の下りを終えてテント場まで戻る14:00
時間があるのでババ平まで下りることにした。
17:00ババ平到着。テント前の河原で気持ちよく食事をすませ就寝。
8/16 5時起床6:00出発 4時間ほどで上高地、バスであかんだな駐車場に。そして無事帰阪。
今回、前半の縦走はかなり疲れましたが、大成功におわり大満足の夏合宿となりました。
ふつつかなCLで、いろいろと助けてもらいありがとうございました。
冬合宿もよろしくお願いします。
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山行期間 | 7/19.20.21 |
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メンバー | MTU.HJR |
山行地域 | 瑞牆山・小川山 |
山行スタイル | 登攀 |
7月3連休にHJRと二人で瑞牆山と小川山にクライミングトレーニングに行ってきました。
7/18離阪~瑞牆山荘登山口Pで仮眠
1日目 瑞牆山大ヤスリハイピークルート登攀(人工ルート)4P
6:00起床 7:00出発
7:30富士見平小屋到着。10分ほど歩くと山頂とその横に突き出た大ヤスリ岩がみえる。
8:30、取付き到着
先行の1パーティーが登攀を始めていた。
続いて我々も、登攀開始。
1P やはりアブミ無しでの突破は無理。アブミフル活用。
2Pが階段状の簡単なチムニーで切らずにそのまま続けて登る。
HJRをひきあげる。
3P やはり難しいのでアブミフル活用。
4P そしていよいよメインの40mのアブミルート。
バリバリ垂直の壁です。HJRにリードしてもらう。
ピンとピンとの間が遠めで、一番上の鉄板に乗って体をぴったり岩にくっつけたらギリギリとどく。
(身長173㎝以上必要)
HJRナイスクライミングで突破。
山頂側に懸垂降下。登山道で瑞牆山頂へ。
1日目完璧な山行でした。
下山後、食料を買い込み小川山廻り目キャンプ場へ。
アベノパティーと合流してBBQをして就寝。
2日目 烏帽子岩左稜線
4:30起床 5:00出発
取付きにつくと1パーティーが順番待ちしていた。2パーティーが先行していて4番目のようだ。
朝ごはんを食べながら順番を待つ。
6:30登攀開始
偶数HJR、奇数MTRとした。後半の核心は偶数なんでHJRに頑張ってもらうことにした。
渋滞で時間かかりながらも核心のクラック到着。
HJRナイスクラックで突破。
最後の18Pチムニー。
簡単に突破するHJR。ナイスチムニー。
渋滞で9時間30分かかったが、充分満足の二日目
下山後、買出しをしてBBQ
3日目 小川山の岩場
今回の三連休の最終課題のHJRのイレブン突破
選んだルートはストリームサイドエリアの鵯漏斗5.11a
オンサイトとはいかなかったが、何回も落ちながら
何とか力ずくでクリア。
あめでとうございます。イレブンクライマーに昇格です。
今回の三連休は天気も良くホントに充実した山行が送れました。
山行期間 | 2025/8/14夜〜16 |
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メンバー | NGS, SZK, DOIS, DOIA |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | 沢登り |
8月15日
泥濘道で悪名高い飛越新道。8年前、もう2度と来ないと言っていたのにこの度またまたやってきました。
泥濘にきゃあきゃあ言いながら歩く。
ここは一番ヤバいと思い、走って抜けようとしたら小さな木の根っこにつまずいて前のめりに泥濘に突っ込んでしまった。泥の中なのでケガは無し。だけど腕、膝が泥んこになった。走るな危険!
長い長い道のり。北ノ俣岳避難小屋を越えると木道、池塘が点在し素晴らしい景色が広がった。
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しかしここからの北ノ俣岳への登りは本当にキツかった…
高山病か熱中症かわからんけど、頭痛に吐き気、足が動かん。ゆっくり1歩ずつ。
北ノ俣岳に到着したときは心底ホッとした。
ここからも黒部五郎の肩までもイヤ〜なアップダウンにヤラレル。しんどかったなぁ。
黒部五郎岳の山頂へは全員一致でパス。「登ったことあるもんねー」とそれぞれ言い訳を口にする笑
いよいよ黒部五郎カールを下っていく。
黒部五郎め!ゴーロゴロゴロしやがって!足の裏をじんわりじわじわと痛めつけやがる涙。(何せトレランシューズなので…)
200m以上下ると…「ええとこ見っけ!」みんなで整地を始める。
まぁまぁデカい石を3つほど掘り起こしたら最高のテン場になった。
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8月16日
5時に出発。五郎沢を下る。
みんなは雨具を履いてるが私は洗濯が面倒くさいのでタイツ一枚。いつものもじもじ君スタイル。足捌きもいいし、オススメよ。
五郎沢の水は思ったほど冷たくない。小川のような沢から段々と幅を広げていき水量も増えてきた。
ロープが要るのかどうなのか懸念していた「どうする滝」(勝手に命名)もフリーで下りることができた。
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なんだかんだで黒部川に合流。
黒部川から水温がグッと下がった。冷た。
何度か渡渉したり巻いたり。渡渉時は水流が強いので流されないように必死で踏ん張った。
あっ、赤木沢出合が見えてきた!
天国みたいな沢で有名な赤木沢。快晴だったら最高なんだろうけど、本日雲が多めで水面のキラキラ少なめというか、ほぼ無し。ちょいがっかりやったけど、それでもすべてが美しかった。
ミニナイアガラの滝を見た瞬間「うわーっ、すげーっ」と感動の声を発した。滝系は迫力抜群。(水量が多かったみたい)
最後の大滝はよかった、かっこよかった!
かっこよかったで思い出したけど、今山行のDOISはナイスでした。
何がって?ルーファイだよ。
いつもは方向オンチのDOISがナイスルーファイで引っ張っていってくれたのでした。サンキュー!!
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大滝を越えてすぐに右俣に入って沢を詰める。
赤木平でハイジになりたかったけど、ぴょんぴょん跳ねるバッタみたいな茶色い虫がウヨウヨいて大の字に寝転がる勇気がなく諦めた。
今思えば我慢してでもするべきだったかなぁ。写真一枚撮りたかったかも。
今日中に下山するという目標があるので靴を履き替えてさっさと引き上げる。
踏み跡があるのかないのか、ハイマツ漕ぎをしながら登山道まで登る。
途中振り返るとめちゃくちゃいい景色。
本当にこの辺りはいいよ。オススメ!
次に来るときはゆっくりしたいなぁ。
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昨日来た道を戻って飛越新道登山口に到着。ヘッデンぎりぎりの19時だった。
最近では珍しくなくなった14時間行動でした。
お盆休みの前半はBチームの夏合宿に参加していたために後半は「ゆる〜い山行を」と思っていたのですが、なかなかのハード山行でした。
お付き合いくださったNGSさん、SZKさんありがとうございました!
DOIA記
山行期間 | 2025/7/24 |
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メンバー | ICS、ICH |
山行地域 | ヴァリス |
山行スタイル | マルチピッチクライミング |
【スイス登山】
ツェルマットからリッフェルホルン登攀へ
朝のツェルマットと天気の迷い
2024年7月24日(木)9:00、少し遅めの起床。窓の外はどんより。
天気予報は「降るかもしれないし、降らないかもしれない」…そんな微妙な表現。
悩んでいても仕方ないので、思い切って出かけることにしました。
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ゴルナーグラート鉄道 ― 絶景と高額運賃
今回の目的地は、ツェルマットから初めて乗るゴルナーグラート鉄道。
何がすごいって、景色と運賃です。
往復132CHF(約23,760円・当時1CHF=180円)! ハーフフェアカードを使っても11,880円。
でも、この値段で歩かずに絶景が手に入るのだから、高齢者や子どもにも人気です。日本で言えば上高地や室堂のような存在でしょう。
※2日前にはツェルマットから歩いて下見済み(往復7時間)。それを思えば「乗る価値アリ」です。
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ロッテンボーデン駅からリッフェルホルンへ
駅に着くとちょうど発車間際。切符購入に少し手間取りつつも間に合い、座席は満席。
30分ほどでロッテンボーデン駅に到着。駅前にはトイレと絶景。
目の前にはリッフェルホルン、周囲にはゴルナー氷河、その背後にはモンテローザやブライトホルン、そして遠くにマッターホルンが堂々と姿を見せています。
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アプローチとルート選択
登攀は南面から。裏側の直下はゴルナー氷河で、高度感も十分。
北側から左回りに裏へ回り込むと、ガイドパーティーが1組。準備を終えるとあっという間に取り付きへ消えていきました。
私たちも用意をして進むものの、ルート取りが悪く、確保なしでは危険と判断。ピナクルなどを利用しながら慎重に進みます。
予定より時間をかけた末、安定した道へ。ここでやっとルート探し再開。
候補は「Egg(4b)」または「Via Charly(4a)」。
現地グレード感が掴めないため、まずは**Via Charly(4a・7ピッチ)**を選択。
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登攀開始 ― 氷の洗礼
登り始めると、岩質はネット情報通りつるっつる。足をしっかり置いても油断できません。
1ピッチ目は小川山の「レモンルート」を思い出すような形状。
感覚が掴めたところでスピードアップし、5ピッチ目に差しかかった時…空からポツポツ。
「雨か?」と思いきや、白い粒が岩の隙間に溜まっています。
よく見ると氷! 次第に激しく降り出し、岩も服もびしょ濡れ。
それでも残り2ピッチを登り切ると、頂上には先ほどのガイドパーティーが。
ガイドの下山ルートに運良く合流し、1ピッチだけ懸垂下降して安全に下山。
リッフェルホルンを降りた頃には氷も止んでいました。
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下山
帰りは歩きで下山。途中、リッフェルベルグ駅でホットドッグとコーヒーで一息。
さらにマーモット、リス、羊、牛と次々に野生動物に遭遇。
後半は本降りの雨でびしょ濡れになりましたが、予定通り登攀を終えることができました。
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• 標高:リッフェルホルン 約2,900m
• 特徴:天候の急変が多い、岩質は滑らか
• アクセス:ツェルマット駅からゴルナーグラート鉄道で約30分
氷が降る中でのクライミングは初体験でしたが、絶景と達成感は格別。
天気に翻弄されながらも、リッフェルホルンの魅力を存分に味わえた一日でした。
山行期間 | 2025.7/18夜〜7/22 |
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メンバー | SZK DOIA DOIS |
山行地域 | 北アルプス剱岳 |
山行スタイル | アルパイン |
初日6:50にケーブルカーに乗り8:00に室堂に着く。
室堂ターミナル駅を出たところで元会員TGAさんに遭遇。
TGAさんは私が入会した当初、リーダーをして下さった山の師匠であり先輩の1人である。
現在は還暦を超え名古屋の山岳会でご活躍されている。
6月に奥穂南稜をお誘いして以来の再会になった。
大日岳から称名滝へ縦走されるとの事でTGAさんとはここでお別れ。
我々の当初の計画は八ツ峰を全走する予定であったが、1-2峰間ルンゼ雪渓の状態が悪く、2日目に全装にて5-6のコルから上半部のみ縦走し剱頂上を経て別山尾根を下る事にした。
剱沢では富山県警山岳警備隊の方々とお会いした。昨年、妻DOIAの滑落事故でお世話になったお礼を述べる事が出来た。
富山県警山岳警備隊員は目元涼しいイケメン揃いなので女性陣が華やいだのは言うまでもない。(山男はサングラスを外すとがっかりなのがあるあるなのだが彼らは別だった)
2日目
ビバーク地を3:30に出発。
5-6のコルへ着いたのは辺りが明るみ出した4時前だった。
少し休憩を取った後、6峰の登攀開始。
去年のゴールデンウィーク時は雪壁だったが今回は岩壁をルートファインディングしながら登る。
取付きからは三ノ窓側へ少しトラバースし右上気味に登るべきを直登してしまい懸垂下降で降りる羽目になった。
懸垂下降の間に後続パーティに越されたので、先行するパーティのルート取りを参考にした。
6峰頂上からは三ノ窓側へ20mの懸垂。
7峰のピークは踏まず三ノ窓側のトラバース道を辿り、7-8のコルへ上がった。
(もし稜線通しに7峰ピークを辿った場合はコルへ30mの懸垂)
この辺りからヘリコプターの音が聞こえていた。
この日は源次郎尾根と北方稜線で事故があり2件のヘリによる救助活動があったのである。
8峰からの懸垂地点で3パーティが溜まってしまったので時短の為、新潟の山岳会(NCC)パーティのロープをお借りして順番に懸垂下降した。
ありがとうございました。
下部からはクライムダウン。
八ツ峰の頭への登りはザレた岩稜でコルからは非常に険しく見えた。
下って来るパーティが大きな落石を起こしていて気が引き締まる。
9時過ぎに八ツ峰の頭に到着。
ここから池ノ谷乗越へ下り長次郎の頭を巻いて剱岳に登頂。11:40分。
昨日もそうだったが今日も酷暑でバテバテになった。
雷鳥沢まで下りる元気は無く、剱沢で幕営することにした。
テントを張った場所が偶然にも山岳警備隊テントの真ん前であった。
警備隊の方がテントで寝泊まりしている事が驚きだった。
女性陣が夜中に警備隊テント方面に夜這いに這い出すこともなく平和な1日を終えた。
今回はシュラフは持たずダウンジャケット&パンツにシュラフカバーで3人用テントに3人で寒さは無かった。
アイゼンを履いたのは長次郎谷の登りと5-6峰間ルンゼ取付きの間である。
3日間の快晴の中、キャップの上にヘルメットで耳を太陽光に晒したため水ぶくれになった。
耳なし芳一じゃないけど耳にも日焼け止めをお忘れ無く。
3日目は4:30に剱沢キャンプ地を出発して下山すると吉峰温泉にオープン10時前に着いた。
後はお決まりのすし玉が混雑していたので、きときとに方向転換してマグロの脂身に舌鼓を打って帰阪した。
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山行期間 | 2025/7/18〜7/20 |
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メンバー | SOT NGS TKD |
山行地域 | 剱・立山連峰 |
山行スタイル | アルパインクライミング |
7月の3連休、あえて金土日で剱岳へ行ってきました。SOTさんたっての希望でNGSさんにご一緒いただき、これを機会にと僕もメンバーに加えていただきました。
NGSさんは過去にチンネを経験済み。SOTさんは以前から念願のチンネ左稜線。僕はというと剱岳すら初めてなのでピークを踏むのを楽しみにしていました。
トレーニングとして御在所岳と雪彦山に行きましたが、雪彦での弓状クラック登攀は自分たちの実力を大きく超えており、マジで半泣きで登りました。フォローも凄まじいA0、A1を連発し、もはやクライミングとは言えない醜態を晒したものですが、「あれに比べりゃチンネなんて余裕でしょ」という倒錯した自信をつける事ができたのでした。
実際、チンネ登攀で困ることはなかったですが、それ以外のところでヒドイ目に会う事、この時は知る由もありませんでした。
7/18(金)
初日は熊の岩のまでアプローチ。
8:30室堂を出発。ミクリガ池で写真撮影、雷鳥沢で快適なキャンプサイトに感激なんかしつつ、ヘイコラ言いながら重荷に耐えて剱御前小屋への登りをこなす。せっかく登ったのに、今度は剱沢まで盛大に下る。剱沢キャンプ場を過ぎたあたりでアイゼンを装着し、まだまだ下る。
そして長次郎谷出合へ。出合から雪渓を見上げ、分かってはいましたがその延々と続く急登に絶望。「これ登るんか…嫌やなぁ…」と弱音を漏らすが登るほかないので、もうとにかく無心で足を動かします。
そうすると、どうでしょう。気づけば熊の岩まで来ていました。かなりしんどかった気もしますが、あまり覚えていません。少し気絶していたのかもしれませんね。
我々のほかに2パーティがテントを張っていまして、1パーティはチンネに行かれるそうです。もうひとつの若者パーティは本峰を経由して上から熊の岩にアプローチしたそうで、そんな方法もあるんだなと感心しました。翌日は八ツ峰のAフェースだかCフェースだかを登るようです。
15:00頃には熊の岩について、のんびりできました。
7/19(土)
3:20に意気揚々とBV地を出発。長次郎谷右俣をしんどいながらも順調に池の谷乗越に向かっていたのに、運命とは非情なものです。なんと最上部でクレバスに阻まれ、上に抜けられないではないですか。そんな馬鹿な。僕はこの時点で全身脱力してグニャグニャになりそうでしたが、さすがNGSさん、 SOTさんは違いました。『いったん下りて全装担ぎ、左俣を登る!』この力強い決断に一瞬だけ「マジかよ…」と思いましたが、それよりもまだ可能性が残されている事を喜ぶべきだと思い直しました。
そういうわけで、今度は重い荷物を背に左俣を登ります。右俣よりはマシなものの、左俣もやはりクレバスは発達していました。一ヶ所、本当に垂直(薄くかぶってる?)くらいの小雪壁をダブルアックスで越えたのに、またもや最上部でクレバスが左岸から右岸を貫き、雪渓が途切れているではないですか!そんな馬鹿な!また僕は全身がグニャグニャになりそうでしたが、さすがNGSさんです。左岸のシュルンドから岩づたいに降りるルートを発見してくださり、少し登って無事雪渓に復帰。登り詰めて7:15に長次郎のコルに着いた時は感動と達成感で、もうチンネとかどうでもいいよとちょっとだけ思ってしまいました。
いや、ここに何をしに来たのか思い出せ!と自分を叱咤し、荷物をデポ。アタック装備となって北方稜線を下ります。ルートの読みにくさはありますが、北方稜線は歩くのが楽しい道で気に入りました。
8:45そんなこんなで夢にまで見た気がする池の谷乗越に到着。雪渓さえ切れてなければ数時間前に着いていたはずなのに…と恨み言を言いたい気持ちをグッと抑え、池の谷ガリーを下ります。
聞いていた通り池の谷ガリーはひどい浮石の連続で、すごくストレスのかかる下りでした。しかも思ったより三の窓まで長い。
9:45に到着した三の窓は、なるほど、BV適地でした。目の前にはチンネが聳え、先行していたとみられるパーティが2組登っているのが見えました。
山行期間 | 2025/7/27 |
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メンバー | MTM TMN TKH |
山行地域 | 雪彦山地蔵岳 |
山行スタイル | 登攀 |
暑い時期ではありますが、雪彦山地蔵尾根東陵に行ってきました。(写真はありませんが、、、)
・1P:Ⅲ級 40M。終了点はペツル。TKHリード。
・2P:Ⅳ級 40M。終了点は立木。TMNリード。
・3P:歩き
・4P:Ⅳ級 40M。終了点は立木。MTMリード。はじめはクラックに体をいれて、すぐに外にでる。
・5P:歩き
・6P:Ⅲ級 35M。終了点は登りきったところの立木。TKHリード。慰霊碑の右側を登る。
・7P:歩き
・8P:Ⅲ級 地蔵岳山頂。MTMリード。
<行動記録>
5:40大阪発→7:50駐車場(?)→8:30取り付き→12:30山頂
地蔵岳山頂で同じ山岳会のメンバーと会う。昨日もクライミングをし、今日もこれからクライミングをするという。そのパワーとモチベーションの高さには尊敬の念しかありません。
今回、写真はありませんが、とりあえず記録として報告しておきます。
TKH記
山行期間 | 2025/7/19~7/20 |
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メンバー | MTM TMN TKH |
山行地域 | 八ヶ岳 小同心クラック 中山尾根 |
山行スタイル | バリエーションルート |
八ヶ岳 小同心クラック、中山尾根に行ってきました。
●小同心クラック
7/19(土)晴れ。6:25 やまのこ村駐車場 → 8:25赤岳鉱泉着、テント設営。→ 9:05赤岳鉱泉発→11:06 小同心の取り付き。→ 13:00トップアウト→ 13:35 横岳→ 14:45 硫黄岳→15:56 赤岳鉱泉テント場着。
<アプローチ>赤岳鉱泉から硫黄岳への登山口を5分くらい進む。緑のロープをくぐって大同心沢への分岐。急登を一時間登ると大同心稜基部にでる。正面に大同心をみて、右にトラバースしたら小同心の取り付きにでる。古いリングボルトあり。
<クライミング>1p: Ⅳ−。 35M。TMNさんリード。結構たってる感じ、スタンス、ホールドあるけど、もろくて信用ならず、注意が必要。
2P:Ⅳ。30M。TKHリード。チムニーをのぼり、テラスに登りきるつもりが間違えて違うテラスに登ってしまう。正解は、テラスまえで左につめて、のぼるとリングのある正解テラスに出る。仕方無くピナクルで支点をつくるが危なすぎる支点で大反省。何事もなくて良かった。。。
3P:Ⅲ。25M。MTMさんリード。凹角をのぼりきり小同心の頭にでる。
そこからはロープをはずして、フリーで横岳まで登る。硫黄岳を経由して、赤岳鉱泉のテント場に帰ってくる。
●中山尾根
7/20(日)晴れ。5:05テント場発。→ 5:30中山乗越→ 6:23取り付き→ 6:40
登りだし→10:36 トップアウト→11:00一般道合流。地蔵尾根にて下山→ 12:16行者小屋 →13:03赤岳鉱泉テント場→ 北沢経由→15:05やまのこ村駐車場着。
<クライミング>1P:Ⅲ+ 50M。MTMさんリード。30m位にある支点できると良い。
2P:Ⅳ+ 50M。TMNさんリード。凹角を直上する。
ハイマツ帯を登る。
3P:Ⅱ~Ⅲ。30M。TKHリード。直上し、草付き登り、ペツルと残置スリングのある終了点でトップアウト。
気持ちの悪いトラバース道を念の為ロープをだして、30M(?)くらいいくと一般道と合流。
地蔵尾根を下る。
<反省と感想>
・ランニングをとるとき、ヌンチャクのスリングが短かったため、ロープが屈曲してしまい、ロープの引き上げが大変だった。ロープの流れをスムーズにするような配慮が必要。
・登る事に必死になって途中のハーケン等を見落としてしまった。周りが見えず、ルートミスしてしまった。
・取り付きまでの急登がしんどい。歩荷トレが必要。
・とにかく岩がもろい。すべて確認してから手、足をのせる。
・無線(MTMさん私物)があって本当に良かった。
・今回の山行で初めて私はバリエーションルートでのリードができた。大きな1歩だと思う。
これは、MTMさんとTMNさんのおかげだと、感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとう。すべてにおいて、もたもたしてごめんなさい。。。。
2日間とも、他パーティがいなくて、岩場を独占できとても贅沢な山行であった。
次はだれかを連れてきてあげることが、私の目標。はてさて誰かきてくれるかな。
(TKH記)
山行期間 | 2025/6/21-6/22 |
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メンバー | icks、ickh |
山行地域 | 富士山 |
山行スタイル | 高所トレーニング |
6/21(土)
今回も、前回と同じ富士宮ルートを選択。
駐車場やルートが分かっていて安心です。
前回、駐車場はガラガラで登山道から一番近いところに車を置いていきましたが、今回は、びっくりするほど、埋め尽くされて駐車スペースを探すのが大変でした。開山後はどうなってしまうのか心配です。
登山道には雪が無くなっていました。3週間も経つと変わるものですね。
SPO2は前回と比較してみて、数値は余り変わりませんでした。
時間が早かったのでザックを置いて剣ヶ峰まで上がりました。
山頂の神社から剣ヶ峰へ行く途中、5歳の女の子を連れたお父さんがいました。グズってるのをおだてながら何とか剣ヶ峰へ行けてました。
テント予定地へ戻り、嗜好品を飲んで横になってゆっくりしていると、少し頭が痛い。高度順応はできていないみたいです。前回より1時間近く早く登っているので、その影響もあるのかもしれません。
前回行った東京の代々木にある「三浦ドルフィン」の方が言っていましたが、富士山に一回登ったくらいじゃ高度順応はしないそうです。
呼吸法を変えたりして誤魔化しながら登ることが必要です。
山頂でのテント泊は少し頭が痛かったけれど、登るのは楽になっていました。
帰りにお目当てのハンバーグ屋さんに行ってみたら、なんと5時間待ち!
そんなにお店で待ったことない。
5時間待ったら今日中に家に帰れなくなるので今回は諦めました。
今回も天気に恵まれた良い山行でした!
【SPO2数値】
(時刻,場所,標高,すみ,ひろし)
9:10駐車場94,97
10:35 新7合目2,780m 87(91),92
11:35 元祖7合目 88,91
12:25 8合目3,250m 78(85),88(94)
13:15 9合目 3,460m 82,96
14:00 9号5尺 3,590m 79(91),.91
14:51 山頂 3,780m 85,88(93)
15:38 剣ヶ峰 71,
16:00テント張り
5:00 出発 75
5:57 8合目 81,86
6:51 7合目 89,88
7:50 駐車場 91,91
山行期間 | 7/2 |
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メンバー | TKH,MZN,MTM,KTD |
山行地域 | 御在所岳 |
山行スタイル | マルチピッチクライミング |
御在所の前尾根はマルチピッチの入門ルートだと前々から聞いていて、経験のない私でも挑戦できるのでは!と参加させて頂きました。
7/1夜に出発し、付近で前夜泊。行き道の車の中では前尾根の動画を見てみんなで予習しながら向かいました。
7/2 4時半に起床し5時半頃から歩き始めました。藤内小屋へは約30分で到着。少し休憩して取り付きへ。
裏道ルートを上がっていって、藤内壁出合のロッククライマー以外は立ち入り禁止看板を左手に進みます。右手に行くと山頂への登山ルートです。
ケルンが置いてあって、地図を確認しながら取り付きへ。7時ごろ取り付き到着、登攀開始。
前尾根のスタート、P7はCLのMTMさんがリード。ノーマルルートで、ⅴ級のうすかぶりのクラック始まり。4人一組でのぼったため、初心者の私は2番目でペツルのタイブロックをつけ、ロープを固定してもらい登りました。そのため、リードのМTMさんとは対照的にメンタルお気楽に楽しく登らせて頂きました。感謝。ちなみに、登れなくても巻き道もある模様。
P7を2ピッチに切って、後半はSLのMZNさんがリード。岩に乗り上がるところがP7の核心部分らしい。確かに、事前に見た動画でも、ヌンチャクかけてA0して登ってはる人もいた気がする。登り切ると下の川まで見えて、曇天でうっすら霧が上がってきているのが見えました。
ロープを付けたまま、P6までほんの少し歩いて、次はTKHさんがリード。P6はおそらく一番ノーマルのリッジルートを選択。フォローでもなんだかんだ難しそうな箇所が2箇所くらいありました。TKHさんが登っている間に雲が下から上がってきて、2番目以降が登り始める頃にはびしょぬれになるくらいの雨。TKHさん一人で懸垂下降して頂くわけには行かないので、ひとまず全員、滑りながらもA0でも何でもして上にはい上がりました。
P5はロープ無しでも上がれるくらいに易しいようなので、雨は降っていますが一旦偵察に。こんな下部で敗退なのも悲しいので苦し紛れに見に行きましたが、とはいえ、もう岩も滑るくらいに濡れているので、巻き道で帰る判断を下します。
案外この巻き道なるものが、登山道ではなく、あくまで踏み跡なので、濡れてると割と足場悪め。正しい巻き道なのか分かりませんが、あいだ一度懸垂下降も挟みました。道が荒れてるのでこのままであってるのか半信半疑のままなんとかP7の取り付きまで無事戻ってこれました。
山あるあるで降りてきた頃には、晴れていて、トップロープかけて、疑似リード体験をP7でして、カムの練習もさせて頂いて、2時頃には下山。
下部のP7P6の方が、初心者にとっては難しいらしく、一部の難所はもう乗り越えたということで(?)、また同じメンバーで最後のやぐらまで登りに来たいです!
秋にはリードができるようになっておきます〜!
山行期間 | 2025/6/20夜〜22 |
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メンバー | SZK, DOIS, DOIA, 会員外(TGA) |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | バリエーションルート |
3年前も今回と同じ6月の第3週目に奥穂南稜に行った。この時期はまだ雪が残り、登山者は少なく、静かでとても楽しかった思い出がある。「また行きたいなぁ」とふと思い、SZKさんに提案。「どうせなら前回と同じメンバーで行こう!」ということで、愛知県に引っ越して今は名古屋の某山岳会に入られてるTGAさんにもお声がけ。急にもかかわらず心良く参戦表明してくださった。
バタバタとSZKリーダーに計画をしていただき、いよいよ決行当日。
6月20日金曜日夜
岐阜県の各務原でTGAさんを車でピックアップ。久しぶりの再会に全員満面の笑。「久しぶりだけど、このメンバー違和感ないよねー」とTGAさん。確かに!
車内でペラペラと口を閉じる暇無く近況報告。ニアミス山行が多くてお互いびっくりした。確かに行く山って大体同じなんよねー。流石に0時を超える頃には眠気が勝り、車内がようやく静かになった。
6月21日土曜日
あかんだな駐車場5時20分の始発バスに乗り上高地へ。3年前はコロナ禍ということもあり、閑散としていた上高地だったが、さすがに今回は梅雨晴れの週末ということで、ほどほどに観光客、登山者の姿があった。
岳沢小屋までの登りにヒーヒー言いながらようやく到着。水を補給。(100円)
9時に岳沢小屋を出発。南稜に向けて雪渓上を250m標高を上げる。う〜ん、3年前より雪が少ないなぁ。前方には3人パーティー。
南稜の取り付きでハーネス、ギアをつける。足元は浮石だらけでとても悪く、ヒヤヒヤしながらハーネスをつけた。こんなところでスリップしようもんなら雪渓の下に吸いまれていって、、ひいぃぃ〜、想像するのも恐ろしい。
先行する3人パーティーがロープを出しているところで先に行かせていただいた。ハーケンに引っかけたヌンチャクをお借りしてA0で上がる。(ありがとうございました。)
ここで再度、ルートを確認。前回は大きな落石があり、本ルートを外して左にルートをとったが、今回は中央のルンゼを目指した。
ハイマツ漕ぎを経て岩壁にぶち当たる。そこを右にトラバースする。この先の踏み跡も明瞭でルート取りはスムーズだが岩、草付きのルンゼは斜度もあり慎重に進んだ。
奥穂南稜は岩登りにハイマツ漕ぎ、ナイフリッジと変化に富んだルートだ。岩登りと言っても2〜3級程度だが、高度感があるのでお尻が寒くなる場面もありでなかなか楽しいのである。
トリコニー1峰、トリコニー2峰を越え、ナイフリッジからのクライムダウン。この辺りも3年前は雪が残っていたのに今年はゼロ。
最後のクライムダウン箇所は30mのダブルロープを使って懸垂下降した。支点あり。
ここを越えるとガレた岩場。3年前はもっと歩き辛かったガレ場だったが今回は明瞭な踏み跡がありスイスイと歩くことができた。
南稜の頭まではもう少しのはずだが思いのほか遠く嫌になっちゃった。南稜の頭からは奥穂高岳まではすぐ。15時半に無事到着。
ゆっくりと休憩、集合写真を撮り穂高岳山荘へ。
夕食は山荘内のテーブルをお借りすることができた。テーブルでご飯を食べれるなんて快適すぎるぅ〜。それぞれ歩荷してきたお酒で再会と南稜制覇を祝って乾杯!19時には撤収してテントへ。
6月22日日曜日
ザイテングラードは雪があり、涸沢まで楽ができた。
涸沢ヒュッテからはすぐに雪が無くなり(全員がっかりでアイゼンを外す)夏道の下山となった。
上高地までの長い長い道のり。徳沢でソフトクリームが食べたいと駄々をこねたが却下され、頑張って歩いた。
上高地バスターミナルに12時に到着。次のバスは12時半ということで、、ここで「待ってました!」とご褒美のソフトクリームを買いに走る〜。ふぇー、めちゃうま!!
今回もめちゃ楽しかった!しんどいのを忘れた頃にまた行きたい。
DOIA記
山行期間 | 2025/5/31~6/2 |
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メンバー | ICH.S ICH.H |
山行地域 | 富士山 |
山行スタイル | 高山トレーニング |
富士山トレーニング
【5/30(金)夜発】
9:00離阪。
富士山スカイラインに入ると、動く光ってる物体が見える。動物かと思いスピードを落としてみると何と自転車だった。こんな夜中にトレーニングでしょうか。
4:00富士宮口5合目駐車場到着。
あまり早く起きて、早く山頂についてもテントが張れないので、8時起き、9時出発を目標に寝る。
【5/31(土)】
7時ごろにトイレに行きたくなり起きる。二度寝して眠いが何とか8時過ぎに起きて支度をしていると、パラパラと登山者がやって来るが思っていたよりも少ない。富士宮登山口から登るのは初めてなので、こちら側はこんなものなのか?
5合目から眼下に見下ろすと雲が無くすっきりと晴れ渡り、駿河湾の地形がはっきりと見える。富士山を見上げると、7合目くらいからは雲の中。今日の天気はあまり良くない予報だ。
出発して7合目あたりから雲の中に入り、雨がパラパラと降っては止んでを繰り返していた。8合目あたりで、雨が急に強くなってきたがカッパの上は着ていたので、そのうち止むだろうと思っていたが、衣類が濡れてしまうくらい強くなってきたので慌ててカッパの下をはく。この時期に雨、風、標高も高くなり気温の低下が合わさると体感がぐっと低く感じます。雨で手が濡れてしまい、痛いくらい冷たい。雨が強いとオーバー手袋は少し中にしみている気がしまいます。
8合目までは、それほど雪はなかったが、8合目より上はかなり残雪があり、ここでアイゼン装着。
はっきりと覚えていないが、標高から考えると7合目あたりから頭がボーっとしてきているような高山病の症状が出ていたと思います。9合目あたりでは、明らかに頭がボーっとして、足が動かなくなり何とか16:10ごろに山頂へ到着。
テントが一張りありました。風の影響の少ない場所を探して張り、嗜好品を飲む。一息ついて、落ち着いてみると
思っているよりも頭が痛く、気持ちが悪い。少し食べて早く横になることにした。数年前に来た時も、1回目は高山病になり、1ヶ月後に登った2回目は大丈夫だったのを思い出した。
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今回は田中文男さんから頂いたS P O2モニターを測定しながら登ってみたので報告しておきます
パルスオキシメーター SpO2値
正常値は96〜99%
だいたい下界では90%を切ると酸素が必要とされます
時間 | 場所 | 標高 | SpO2すみ | ,SpO2ひろし |
9:43 | 5合目スタート | 2400m | 90% | 90% |
10:00 | 6合目a | 87% | 92% | |
11:00 | 6合目b | 2800m | 82% | 90% |
12:08 | 7合目 | 3028m | 82% | 84% |
13:08 | 8合目 | 3224m | 74% | 86% |
14:30 | 9合目 | 3544m | 75% | 85% |
16:10 | 山頂 | 3776m | 74% | 78% |
【6/1(日)】
4:00起床
日の出が4:30なので周りは明るい。
高山病はだいぶ良くなってきていたが、天気が崩れてきそうだったので、早めに起きて下山することにした。
出発の少し前からすごい風になってきた。
5:30山頂出発。
山頂から9合目までは雪もあり傾斜もあるので慎重に降りる。9合目からは登山道をそれて可能な限り雪渓を歩いて降りる。あっという間に高度が下がっていき
気温も上がり体調も良くなってくる。
雪が無くなると、足に負担がかかってくる。休憩をちょくちょく挟みながら
9:00駐車場着。
以前に2回ほど富士山に登っているので、少しは高山病に強くなっているかと思っていましたが考えが甘いことが分かりました。トレーニングの重要性を感じました。
それにしても、高山病のつらい山行でした。
【おまけ】
6/2(月)
東京の代々木にある三浦ドルフィンズに行ってきました。プロスキーヤーの三浦雄一郎さんの会社で低酸素トレーニングができる施設になっています。
こちらで「海外高所テスト」と「低酸素トレーニング」を行いました。
高所テストでは
4,000mの酸素濃度で70分間
(安静20分、運動20分、仮眠30分)
低酸素トレーニングでは
標高3000〜6000mに設定された低酸素室でウォーキングマシンや踏み台昇降運動で90分間トレーニング。スタッフからアドバイスをもらいながら、克服するための訓練をしていきます。
富士山に行ってきた直後に行ったので、高所での症状や自分の特徴がよく分かり、対処法も分かってきました。
今回は標高4500mの酸素濃度でのトレーニング
こちらでは、パルスオキシメーターを装着して測定しながらテストとトレーニングをしました。最後に測定結果をもらいましたが、人それぞれ特性が違うようです。私と奥さんでは全く違う数値でした。
奥さんは寝るとSpo2が50台に低下していました。
人によっては、SpO2の値が下がり続けてても寝続けられる人がいるみたいですが起きた時に高山病の症状がでてしまう事が多いため、そのような人は1時間半おきに起きる事をアドバイスしているそうです。
山行期間 | 2025/5/25 |
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山行地域 | 百丈岩(遭難対策) |
毎年行っている春の遭難対策訓練が百丈岩でありました。今回は22名の参加で4班に分かれて訓練しました。簡単に内容を記しておきたいと思います。(自分の班の事だけですが)
●自己脱出のシステムの確認。
①仮固定:ビレイしているロープをミュールノットで止め、止め結びでバックアップをとる。全体のバックアップとして、ミュールノットの続きのロープを1本ずつ8の字でアンカーに安全環でとめる。
②テンションの移動:荷重のかかっているロープにフリクションヒッチをかけマリナーノットでアンカーに止める。(安全環)フリクションが効いていことを確認しつつゆっくりとミュールノットをほどいて荷重を移す。荷重抜いたロープにムンターミュールをつくり止め結びでバックアップをとる。アンカーにセルフをとり、アンザイレンしていたロープをはずし、事故者の救助にあたる。
●リーダーレスキューのケーススタディ
想定:トップを登っているクライマーがロープ半分以上登攀した状態で墜落し、ケガをして意識がなく自分自身で自己脱出ができない状態の為、ビレイヤーが救助にむかいテラスまでおろす。
①ビレイからの自己脱出。
➁テンションロープでプルージック登高して(ケガ人の上部まで)登り返す。
③新たな支点の構築(または、支点の強化)。2人分の荷重がかかるので、複数とるのが望ましい。
④新しい支点にケガ人のアンカーを固定する(荷重がかかっても外せる方法で。マリナーノット+バックアップなど)。自分自身のセルフをスリングでとり荷重をアンカーにうつす。ロープは落とさないようバックアップをとっておく。けが人のビレイループからロープをはずし、新しいアンカーに荷重を移す。上部のランニングにかかっているロープを引き抜き回収し、懸垂下降の準備をする。
(救助者はテラスまで降りてきてアンカーを解除し、再び登り返し?)
⑤懸垂救助によってけが人と一緒に2人でテラスまでおりてくる。
その他
●懸垂下降の練習
●登り返しの練習
●1/3,1/5システムの確認。
●搬送訓練(ロープをループにして輪を2つ作りケガ人は足を通し背負ってもらう。ザックを2、3個連結して担架状にして搬送する。頭の固定が大事。)
訓練内容は以上です。
★私の記憶違いや、認識間違いが記事の中にあるかもしれません。。。
山行期間 | 2025/4/20夜〜4/22 |
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メンバー | SIO ICH.S |
山行地域 | 中央アルプス |
山行スタイル | 残雪期アルパイン |
久しぶりの雪山。5月の国際山岳看護師の検定前練習にSIOさんとサギダルから三沢岳、宝剣岳に行ってきました
4/21 ロープウェイで木曽駒ヶ岳2612mまで一気に上がる
久しぶりのサギダルは雪がほとんどなくアイトレ状態
更に美味しいのも食べようとアルパインにも関わらず大量の食材を持ってきてしまったので荷物が重い。ザックが重すぎて振られる。
アルパインで美味しいもの食べようとした事を後悔
雪がなくて余計に登りにくくなっていたが2P登ってサギダル終了
重い荷物をデポし三沢岳へ向かう。見えていると遠く見える三沢岳への雪量歩き。
楽しいようなしんどいような。
久しぶりの山にバテ気味でニセピークに何度も騙されガックリしながら三沢岳ピークをゲット
また歩いてきた雪稜を戻る。
いい時間のため適当な場所で幕営
たくさん持ってきた鍋を必死にたいらげ就寝
朝、起床時間の前に雷鳥がうるさく目が覚めた
昨日食べきれなかった鍋とデザートを平らげ、宝剣岳へ。
サギダルより宝剣の方がやらしいと言われているため少し緊張するが初めてのルートにワクワク。
宝剣岳数回目の塩田さんが先頭を歩いてくれたのでルーファイもバッチリでした。
流石に宝剣はまだ雪もあり早朝なので、雪もしまっており歩きやすい
一箇所悪そうな下りを懸垂で下降し登りはロープを使うことはなかった
宝剣岳を抜け八丁坂を下り。カールで今回のメインイベント国際山岳看護師の冬山検定対策のクレパスレスキューや引き上げ、ビーコン捜索などを実施し下山
山行期間 | 2025/4/26夜~2025/4/29 |
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メンバー | NGS DOIS DOIA SZK |
山行地域 | 剱岳 |
山行スタイル | 雪山縦走 |
数年前にも同じルートに挑戦したが、雨に打たれ藪をかき分けながら進み、赤谷山で撤退した。この冬は日本海側を中心に大雪が降った。「今年こそチャンスでは?」と期待を抱き、合宿に臨んだ。
4月26日 晴れのち強風 馬場島~赤谷尾根~赤谷山
数年前とは異なり、馬場島野営場はすっかり雪に埋もれていた。除雪された林道を進み白萩川右岸へ、取水口手前から尾根に取り付く。雪面は固く急斜面だったため、早速アイゼンを装着する。雪が多くても藪漕ぎは避けられず、それを乗り越えながら赤谷山へと近づく。ブナクラ谷方面、小窓尾根、池ノ谷、早月尾根などの素晴らしい展望が広がる。この日は赤谷山までで強風のなか整地し幕営。
4月27日 晴れ 赤谷山~大窓~池の平山~小窓
強風が予想されていたが、許容範囲内でひと安心。翌日の午後から雨が降る予報のため、できれば三の窓まで進みたい。風はあるものの、気持ちのよい稜線を進む。大窓手前のピークの岩場を右から巻き、快調なペースで大窓へ到着。中仙人谷を登ってきた4人パーティーと出会う。山行中、遠くに先行者の姿は見えたが、対面したのは赤谷山を目指す二人組とこのパーティーのみだった。
ルートファインディングをしながら大窓の頭、池の平山北峰、南峰を越える。遠くに小窓尾根につながる稜線が見え始め、アップダウンの激しい景色が広がる。三の窓まで行けるのではないかと淡い期待を抱いたが思ったより遠く、懸垂を繰り返した結果、時間切れとなり小窓まで。
4月28日 曇り時々晴れ 小窓~剱岳~早月小屋~馬場島
午後から雨、その後荒れる予報だったため、何としてでもこの日に早月小屋へ、できれば馬場島までたどり着きたい。朝一番から小窓の頭への急登。小窓の王からは雪面が固かったのと先行者のクライムダウンの跡があったので我々も同様に慎重に下る。皆は平気そうだったが、私は山行中で一番震え上がっていた。池ノ谷を越え、長次郎の頭はトラバースで巻く。コルからの登りでは、昨年は問題なく通過した岩場の斜面が氷化していた。そして、いよいよ剱岳へのビクトリーロードをたどり、ついに山頂へ!天気がよく、日本海、これまでたどってきた北方稜線や剱沢、室堂まで一望できる。しかし風が強いため、写真を撮ったらすぐに下山。長い早月尾根をくだり、最後は松尾平手前から白萩川の橋のたもとを目指して下山した。
アップダウンの激しい長くしんどい道のりだったが、視界は抜群で、雄大な稜線と地形の美しさに心奪われながら剱岳を目指す充実した山行となった。