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81期 冬合宿偵察 山行(蝶ヶ岳) 10月 23, 2021 ( No Comments )

山行期間 10月8日(金)夜〜10日(日)
メンバー OKD, OSM, HKM, MTM, FJO, IMG, TMN, NKJ
山行地域 飛騨山脈(北アルプス)
山行スタイル ピークハント


夏のプレ合宿以来の泊りでの山行。夏合宿がコロナで中止になった分、楽しみに待ち遠しく思えた今回の山行は冬合宿偵察のための蝶ケ岳です。

10月8日(金)JR三国ヶ丘駅に集合、22時離阪。

リーダー陣2名、Bチーム6名。車2台に分乗し、めざすはあかんだな駐車場。無事に到着して車内で仮眠。

10月19日(土)5:15 上高地バスターミナルにむけてバスに乗車。

6:00 いよいよ蝶ケ岳にむけて高低差のない道を歩きます。周りは登山客や観光客がたくさんです。メンバーそれぞれ、景色を見て気ままにおしゃべりしながらも足早に向かいました。

7:43 徳澤園、いよいよここから登山口です。

今回の目的はあくまでも冬山山行の偵察です。夏道と違い、雪が積もると景色も違う。登山口から樹林帯です。九十九折りの道ではなく、直登になる雪山。分岐部では地図とコンパスを使用して確認。木の枝に付いているピンクのテープから、ここら辺りまで雪が積もるのかと想像がつき、ラッセルするほどの雪深い山を経験したことがない私は本番の雪山山行が不安になりました。

11:10 一つ目のピークである長塀山に到着。森林限界を超えたとたん、目に飛び込んでくる穂高連峰。その壮大さにしばらくみんな景色を眺めました。

無事に山頂に到着、全員テントを張ることができ、持参したお酒を片手にみんなで小宴会。

サブリーダー手作りのベーコン、チーズをいただきました。これにはみんな大絶賛。普段あまりお酒を飲まない私も梅酒までいただきお酒が進みました。みんな、これから自分が行いたい山行のことなどを熱く語らい会話もはずみます。さすが男性陣は雪山をやりたい人がほとんどで、冬合宿への意気込みが感じられました。

寒くなってきたので夕方早々に解散。各自自分のテントに戻り今回は個食です。鍋をするメンバーがいたり、ザックの軽量化のためドライフードのメンバーがいたりそれぞれです。

就寝後、22時すぎ目覚めました。強風にあおられテントが揺れてます。

早朝になるにつれ風はひどくなり、テントが飛ばされるのではないかと心配しました。外に出てペグ代わりに石を積みなおしたほうがいいのか、そのままとどまるのか…

ご来光をみるための集合時間になったため、外に出たとたんにテントがひっくり返りました。近くにいた登山者やメンバーでテントを立て直してくれました。リーダーから先にテント内でできる限りの荷物をザックにつめ、最後にテントを撤収するように助言いただきました。撤収の際には手助けもしていただきほんとに助かりました。そのためご来光どころではなかったです。ちなみにチーフリーダーはツエルトが倒れそのままツエルトに包まり寝ていたとか…さすがにこんなことではひるむこともなくドンとしてます。

10月10日 6:18 

記念写真を撮り下山です。時間があるため、昨日よりさらに入念に偵察です。近くに目印がないときは遠くの山の景色をみて進む方向を偵察の時に覚えておくなども教わりました。また、下山の時は分岐の間違えやすいところを重点にチェックしました。冬山本番では蝶ケ岳を目指すも、長塀山まで来られたら万々歳、昨日チェックしていた、途中のコルでの設営候補地などをあらためて視察しました。

9:37 徳澤園着 帰りは長く感じる平坦な道のりです。

今回、冬合宿偵察に参加し、偵察の大切さと、雪山の大変さが想像でき、体力的にみんなについて行けるのか不安でいっぱいになりました。その不安を打ち消すためにも、これからのアイゼントレーニングや荷歩で体力をつけるとともに、読図もマスターしないといけないと反省しました。

今回の山行で指導していただいたリーダー陣の方々ありがとうございました。そして一緒にいった81期メンバーのみなさんお疲れさまでした。

冬合宿は足をひっぱらないようがんばりますのでよろしくお願いします。

(HKM記)


81期 大峰・観音峰~稲村ヶ岳 4月 04, 2021 ( No Comments )

山行期間 2021年4月3日(夜)~4日
メンバー SGY, TKH, HKM, MTM, YMD
山行地域 大峰
山行スタイル 強歩


奈良県吉野郡天川村にある、観音峯登山口。そこは81期Bチームの3回目の山行である、稲村ヶ岳登山のスタート地であった。

日本有数の山岳会である、泉州山岳会。 1940年(昭和15年)に設立し、これまで世界中の山々にも名を轟かせてきた歴史を持つ、由緒ある山岳会である。 そんな当会は今年で81年目を迎え、コロナにも負けず例年通り新規入会者を迎え、山行に臨むことができている。

今回の記録を任されている筆者も、今年度より入会したひとりだ。

81年。 日本人男性の平均寿命と同じ数字である。 この数字だけで日本人男性は既に親近感を感じてしまっていることだろう。 人はみな共通点を見つけることで勝手に親近感を覚えてしまうものである。 芸能人との共通点であれば特に面識もないのに周囲にアピールしたくなるものなのである。 ちなみに筆者は神木隆之介と同い年である。 お会いしたことはない。 話が逸れてしまって申し訳ない。 しかしこの記事を通してどうしてもお伝えしたいことがあるのだ。

「山岳会」というと、筆者個人としては、「なんかよくわからんけど堅苦しそう」というイメージを抱いていた。良く言えばクラシカル。 皆さまはいかがだろうか? 山岳会とはどういう集団なのか?実際の活動はどうなのか?を多くの方に知っていただきたい。

結論から言おう。 わちゃわちゃしたハイキングサークルでの活動にくすぶりを感じている若者、 自身の登山レベルを更に引き上げたい貴方、 筋肉の躍動を感じ更に過酷なステージへ挑戦していきたい貴方、 5000%おすすめしたい。 おめでとう、ここが貴方の探していた場所だ。 ここがワンピース。

ここが天竺。 … 大丈夫、後悔させない。(先輩方が)

さて、それでは今回の山行記録へいこう。

———————-

朝、4:00 登山口の側で張られたテントの中で目を覚ます。 前日夜のうちに登山口に到着し、前泊していたのだ。 起きて早々、各自荷物を纏め、朝食の準備をする。 今回のメンバーはご引率頂くリーダー2名、81期生3名の計5名だ。 リーダー二人の起きてから湯を沸かし始めるまでのテンポの良さに驚いた。

起きて60分以内で準備と朝食とテント撤収を済ませて山行開始するのが基本。 起きて3分後には湯を沸かしてるくらいがスタンダードであると、リーダーは話す。 まだ3回目の山行ということもあり、今回は時間のゆとりを持たせ、起床からパッキング等の準備、山行開始までの流れを丁寧に教えて頂く。手厚い。

食事を済ませ、テントや荷物をまとめ、出発。 ちなみにキャピったサークルの様に登山口や道中に写真を撮る時間はとらない。 撮るなら手早くスムーズに、だ。 集団の輪を乱さず愉しむことがスマートな大人の振る舞いだ。

道中は引率者、新人問わずおしゃべりしながら歩く。楽しい。 観音峰展望台まで到着したところで、地形図の読み方やコンパスを用いて「静置」を習う。 こういう実践的なスキルも身につけることができる。 そう、山岳会ならね。

要所要所で周りの山々や方角を地図と照らし合わせながら歩いていく。 生憎の曇り模様だったが、雨は降らずにいてくれる。 とはいえ展望や景色は望めなかったので。

そしてメインの目的であった稲村ヶ岳 山頂に到着。

この辺りでそろそろ下山しても割と満足感は得られた気がしてたが まだまだ山行は続く。 来た道を戻り、稲村小屋~クロモジ尾~白倉谷~と進んでいく。

普段GPSや携帯をアテにしてハイキングをしていた分、地形図とコンパスを使って進んでいく難しさと新鮮さを感じられる。 みたらい渓谷。秋に来たい。そして雨がぱらつくと同時に無事登山口へ。お疲れさまでした!!

———————-

というわけで、 ごりっごりの体育会系スパルタ修行ハードスペシャルみたいな団体と思いきや、 初心者にもやさしく親しみやすい、基礎力も身につくという最高な団体であった。 もちろんハードな登山を御所望の方も安心してほしい。 聞いた話によると立派な変態(褒め言葉)もいるとのことだ。 これからハイキングや登山を初めてみたいという方や、ハイキング仲間をお探しの方には是非おすすめしたいところである。

(YMD記)

<行動記録>

観音峰登山口6:05→観音平6:40→観音峰7:30→法力峠8:40→山上辻9:35→稲村ヶ岳10:25→クロモジ尾分岐11:00→クロモジ尾→みたらい渓谷→観音峰登山口14:10


81期 金剛山 3月 28, 2021 ( No Comments )

山行期間 2021年3月21日
メンバー SGY, MTM, HJO, HNK, MTM
山行地域 金剛山
山行スタイル 担荷


81期 Bチーム二度目の山行は、金剛山への担荷トレーニング。

週の初めの天気予報では、山行が予定されている週末の天気は雨模様。 普段の山行のほとんどがソロの私。こんな天気予報だと山行は中止か山域の変更を考えます。しかしながら、送られてきた計画書には「雨天決行」の文字。 過去、山行中に雨や雪が降ってきたことはありましたが、スタート時からの雨降り山行は初めての経験となりそうで、それはそれで少し楽しみでもありました。

当日のメンバーは、リーダー御二人とBチーム3名の計5名。

スタートの紀見峠駅から小雨が降っていました。リーダーから地図を参考に進んでくださいとの指示がありました。Bチーム他のお二人はきちんと準備されていましたが、私は印刷したままで持ってくるのを忘れました。忘れたことは途中の電車内で気づいたのですが、時間に遅れてしまうので取りに帰りませんでした。確認不備からくる準備不足で大いに反省しました。

暫く歩いて山の神にて、今トレーニング山行のメインともいえる担荷のスタートです。リーダーからは「適当な石を土嚢袋に詰めて、ザックの重さを20キロ程にしてください」との指示がありました。私は土嚢袋を持参するのも忘れていて、ここでもBチームの仲間に助けてもらうという不始末で、この日2度目の反省。

各々、石を詰めた土嚢袋をザックに入れて、再スタートです。 重いザックを背負っての階段登り降りは想像以上にハードで、喘ぎながらも必死で歩きました。他の方々を見ると、私ほど大変そうにしている様子もなく、自分の体力の無さを痛感しました。

正午を過ぎ、中葛城山辺りに差し掛かった頃には雨風ともに強くなってきました。この頃にはレインウエアを着ていても中もビショビショで、防水加工をしているシューズの中も濡れている状態となりました。 リーダーが話されていた「状況が悪い時の経験は大切」の意味を噛みしめながら、黙々と歩きました。

因みに、ここまででトレランをされている方2名とすれ違ったのみで、登山者とのすれ違いはゼロでした。

ようやく辿り着いた金剛山山頂にて皆で記念撮影。少し驚いたのは、この雨の中でしたが数名の登山者がいらっしゃいました。人気の山なのですね。

下山ルートは当初の予定を変更して、千早本道からとなりました。 私は、途中の伏見峠辺りから左の膝に違和感がありました。登りでは何ともないのですが下りで痛みが出だして下りでペースが上がらず、皆さんに迷惑をかけてしまいました。

午後3時頃に無事下山。メンバーの皆さんに助けられながらも、何とか雨中の担荷山行を無事終えることができました。

今回、仕事が忙しかったからという、言い訳にもならない理由で事前の山行準備が疎かになってしまったことは大いに反省すべきことで、今後はこういったことが無いようにしなければと強く思いました。

御二人のリーダーと、Bチームの仲間お二人にこの場をお借りし、御礼申し上げます。

(HJO)

<行動記録>

紀見峠駅8:00  → 山の神8:50  → タンボ山10:00  → 中葛城山12:30  → 伏見峠 13:20  → 金剛山山頂14:05  → 千早本道登山口14:50


81期 六甲山 3月 07, 2021 ( No Comments )

山行期間 2021年3月7日(日)
メンバー SGY, MTM, TKH, HKM, HJO, HNK
山行地域 六甲山
山行スタイル ハイキング


3月7日、待ちに待った81期の第1回目の山行きとなりました。 コロナ禍のため、ミーティングはZOOMを使用だったため、初の顔合わせでした。8時半芦屋川駅前広場集合です。

当日は日曜日のため、いろいろなグループが待ち合わせしていたため、どのグループが泉州山岳会なのかキョロキョロしたものです。無事に集合できました。 先輩方3名、新人3名です。簡単に自己紹介したのち、雨ヶ峠から六甲山、宝塚にむけて出発です。

ハイキングといっても長距離なこと、男性陣はペースも速くついていくのに必死です。不安いっぱいに思っていた頃、常に一緒に歩いて頂いた先輩に「距離があくことは気にしなくていいよ。このペースはコースタイムより速いよ。」と言っていただき、速く歩かないとという気の焦りがまぎれました。

先頭は交代で歩かせていただきました。 ペースが、遅くて後ろが詰まってないか、また、団体での歩行のためすれ違いの際など、どのあたりですれ違いをすればいいのかなど難しかったです。

比較的なだらかな傾斜の道を歩いているときは、泉州山岳会の習慣など教わりました。「ホーホイ」という掛け声のことや、リーダーさんがいいと言うまでザックを降ろしてはいけないことなど教えていただきました。

11時30分六甲山山頂、15時すぎには宝塚駅に到着という、速いペースで終了しました。

帰路では大阪駅のロッジに寄り、セカンドステージで使用するクライミング装置の必要物品の説明を詳しくしていただきました。 憧れのクライミング装置、説明を聞くだけでもテンションあがりました。

今回、指導していただいた先輩方々、またこれから一緒に頑張っていく81期の方々ありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

(FKM記)

<行動記録>

阪急芦屋川駅8:35 → 大谷茶屋8:55 → 雨ヶ峠10:20 → 六甲山11:35 → 大谷乗越13:40 → 塩尾寺14:30 → 宝塚15:15

  


80期 年末山行「木曽駒ヶ岳 上松A尾根」 1月 05, 2021 ( No Comments )

山行期間 2020年12月29日〜12月31日
メンバー SKD、ITS、DIS、DIA、YSD、SMD、YAG、TKD、YMS、KSK
山行地域 木曽駒ヶ岳
山行スタイル 積雪期登山


当初の年間計画では80期Bチームの冬合宿は白馬岳の予定であり、その偵察山行も行っていた。しかし諸々の事情もあって1泊2日の山行となり、リーダー陣が色々と検討してくださった結果、行き先は木曽駒ヶ岳となった。ルートは上松A尾根のピストン。年末寒波の到来が予想されており、非常に厳しい山行になると覚悟して臨む事となった。


12/29(火)

21時半に三国ヶ丘、天王寺にそれぞれ集合し、車で長野県に向かう。今回は登山口に比較的近い場所で仮眠場所とさせてもらった。ちょうど雨が降りはじめていて、翌日からの山行に不安を抱きつつ仮眠をとった。


12/30(水)

6:00起床。まさかの本降りである。雨に打たれて冬山に登ると、あとで全てが凍りついてしまう危険が予測される。様子を見たが雨足は弱まらず、とりあえず登山口まで車を移動させる。前日まで比較的気温の高い日が続いたせいか、登山口は標高1085mほどだが雪が全く無く、相変わらず雨が降り続いていた。なかなか雨はあがらず、結局10時頃になって雨が弱くなったのを見計らって出発となった。


本日の予定は標高約2600mの8合目付近で、そこで幕営だ。眺望も何もない樹林帯の登山道を黙々と登っていく。まるで金剛山のようだ。

全然雪が無く、寒波も来ていないため気温が氷点下にもなっていない。僕はドライレイヤーにウールのベースレイヤー、薄手のフリースにハードシェルで登ったが、暑い。暑すぎる。比較的汗をかきにくいが、それでも上半身がしっとりする程度には汗をかいてしまった。他のメンバーではビシャビシャになるほど発汗する者もあり。

コロナの影響でトレーニングを充分に行えなかったメンバーもいて、1名が非常に疲労して遅れがちになるなどあり、全体のペースは上がらず。4合目くらいから登山道には少しずつ雪が見られはじめ、12:40頃5合目の金懸避難小屋のあたりでは少ないながらも全体に積雪していた。

気温も下がってきて風が強まり、軽く吹雪く様相。遅れが出たメンバーをここで待機していたが、身体がどんどん冷えていく。個人的には足指が寒さで痛くなってきて、全身を汗で濡らした者には過酷な汗冷えが襲ってきた。さすがに吹きっさらしで待機するのは低体温症を招く危険があり、避難小屋の入口に文字通り避難。しばらく待って全員が揃ったのち、リーダー陣でどうするか少し協議し、13:10目的地に向けて再出発となった。


しかし、どんどん寒さは増してくるし、積雪も増えてくるしでペース上がらず。ダラダラとした登りでなかなか辛い。

15:00で時間切れとなり、6合半と7合目の間、標高2220m地点で幕営適地を見つけテントを張った。

雪は降っておらず風も無かったが、テントを設営して入り込むまでの間も足元は無茶苦茶寒くて、足指がジンジンして痛い。寒さは痛さとして感じるという事を身をもって知った。テント内はやはり暖かく天国。

狭くて足がツりまくるのは玉に瑕だが、水を作り、夕飯を食べ、穏やかな時間を過ごした。今夜から明日にかけて、更に明日の午後以降は寒波襲来の影響で天候は荒れる見込み。不安を覚えながらの就寝となった。


12/31(水)

大晦日である。4:30出発のため3:00に起床。予想に反して夜間に雪はあまり降っていないようで、テント周辺の積雪状況はほぼ変わらず。気温も無茶苦茶下がってはいないように感じた。それでもテント内の結露は凍りつき、前日までに湿ったザックや濡れた衣類など、あらゆるものが凍っていた。気温はわからないが、−10数℃くらいではなかろうか。とにかく朝食を食べ、準備をして出発だ。アタック装備で登頂を目指すため余計な荷物はテント内にデポし、テント撤収もしなくていいので比較的時間に余裕はある。とは言え、アイゼンの装着に手間取ったりしているうちに予定時間を過ぎてしまい、結局4:40幕営地を出発。


それほど寒くないなと思ったのは最初だけで、足指と手指の末端が痛い。いや、体はそれほど寒いと思わないけれど、末端だけが異様に寒くて痛い。特に足指が痛くて堪らない。歩いていれば血行も良くなって痛みは消えるかと期待して出発したが、これがなかなか治らない。登るほど積雪は増えてくるわけで、トレースも無いため、ラッセルというほどの事はなくても先頭は結構キツイ。当然ペースは上がりにくい。そのため後続は体が暖まらない。

加えて遅れの出るメンバーもあり待機の時間も多くなる。全然血行が回復せず、足指の痛みがひかない。少し回復をしたかと思うと、あっという間にジンジン痛くなってくる。スリーシーズンであればジッと立っていても特になんて事ないが、気象条件が厳しい冬山ではただ立って待機しているのは本当に地獄だ。必死で靴の中やグローブの中で指を動かすものの、悲しいほどに痛みがひかないのだ。凍傷になってしまうかもという恐怖もあった。
6:30頃、ようやく1日目の目的地であった8合目に到着。標高は約2600m。ここらが森林限界となり、この先はいよいよ厳しい稜線だ。幸いというか何というか、意外に風は弱く、極限的な状況ではなかった。それでも稜線にそってプチラッセルをしながらトレースをつけていくのは、かなりキツイ。

息が上がる。雪面がクラストしていて歩きやすいかと思いきや、時々股まで強烈に踏み抜く。足指の痛みも取れない。キツイが、必死で雪にもがく行為は雪山を登っている事を実感させ、なんとか上まで行ってやろうと発奮する事にもなった。だが7:00。標高2640m地点でリーダーから撤退が告げられる。

かなり疲弊したメンバーもいるし、午後から天候が荒れる見通しもあるし、様々に状況を考えた上での判断であった。テントを撤収して安全に下りるには、残念ながら時間の余裕がなかった。もっと上まで行きたいし、できれば頂上も踏みたい。せめて木曽前岳くらいまで行きたい。しかし足指の痛みがずっと取れないままだったのでそれ以上進み続けるのが怖く、安堵する気持ちも同時にあった。
ともかく下りると決まればサッサと下りるに限る。自分たちで付けてきたトレースをたどり、黙々と下る。途中、8合目で集合写真を撮っていただいた。敗退記念の写真となったが、それが今の我々の実力という事だ。

いつか同ルートでリベンジしたいとの言葉も聞かれた。8:30頃、幕営地に帰着。テントを撤収して少しだけ休憩。冬山では休憩はゆっくりできない。寒くて堪らないのだ。快調な下りのペースでやっと回復していた足指も、テント撤収している間に再び痛すぎる状態に逆戻り。本当に止まっていられないというのを身をもって知った。

その後も良いペースで下り続け、10:30頃に金懸避難小屋へ。

晴れ間も出て日が差し、風もないので気持ち良い。標高を下げると気温も上がるため、もう足指は気にならなくなった(とは言え休憩などで止まっていると、やはりジンジン痛くなってくる)。前日と違っていたのは積雪。往路では全く見られなかった積雪が、登山口まで完全に続いていた。やはり昨晩でけっこう雪が降ったようだが、幕営していた高度ではあまり降らなかったという事だろう。そういうわけで下山は最終盤までアイゼンを付けたままだった。下りで遅れたメンバーも無事下山して、13:00登山口に帰ってきて終了。なにはともあれ全員が大きな怪我なく冬合宿を終えられて良かった。


第5ステージを担当してくださったリーダーの皆様、ありがとうございました。どのような状況になっても最大限のサポートをしていただいたと感じています。今回学んだ事を生かして第6ステージに向かいたいと思います。


80期 アイゼントレーニング 1月 03, 2021 ( No Comments )

山行期間 2020年11月7日〜8日
メンバー IKW(CL) SOT(SL) DIS DOM KSK TKD SMD YMZ KMR YSD
山行地域 大阪周辺の地域
山行スタイル アイゼントレーニング・歩荷


年末のBチームの冬合宿に向けて7日夜から8日にかけてアイゼントレーニングと歩荷訓練に参加させていただきました。

7日の夕方の集合時間からザワザワしだした。待ち合わせの駅を間違えるYSD私。忘れ物で取りに帰った2名。ありそうでなさそうな事態に発展。
計画書、連絡書をもっと見ないといけないと反省しました。

17時40分頃全員揃い本日の宿泊地に向かいます。
あれ、雨・・。降らないと思っていましたが雨具が必要な位に降り出しました。
到着し急いでテントを2張り張ります。
前回白馬岳で幕営した経験があるのでスムーズに6人用と4人用を張る事が出来ました。

すぐに晩御飯になります。先輩方がガスと大きなコッヘルを持ってきてくださったのでお湯を沸かしそれぞれが各自で食事を準備しました。
私はハヤシ飯というお湯を注ぐだけの簡単ご飯。早くて美味しくてお腹もいっぱいになります。
テントの外ではだんだんと雨が強くなりトイレに行くのも考える程に・・。
テントに入り山行の話で盛り上がりました。

20時になっても雨は止まず酷くなっていきます。天井からは水滴が滴り落ち何人か交代でタオルで拭いたりしました。
もう少し雨が止むまで待ちましょうという事で22時迄テントで話していました。
急いで4人用テントに移るも狭い空間での就寝準備に悪戦苦闘。
4人用テントで4人寝るのは当たり前なのかもしれないけど大変な物だと感じました。
色んな小技を教えていただきました。

翌日4時起床
暑くてシュラフカバーだけで寝ましたが明け方は少し肌寒く感じました。
ダウンジャケットを着たら丁度良かったかも、と思いました。
そそくさと片付けてお湯を沸かします。眠れました?とSMDさんに聞くと
あまり眠れなかったとの事。
端で寝ていたので水滴が染み込んで大変だったと思う。
私は帽子が濡れていました。朝ご飯に私はパンを食べて外に出てテント撤収します。

5時
暗がりの中歩くトレーニングをしました。ヘッドライトをつけて足元に注意しながら歩行します。
だんだんと明るくなってきて、次はワカンを冬季用手袋をはめたまま装置。これがなかなか難しい。イーッとなる気持ちを抑えながら個々に苦戦しながら装置しました。
アイゼンにしても同じですがこれを厳冬期の不安定な雪の中するとなると心配になります。

6時
猿回し。先輩方がロープを張ってくださりマッシャーを使いアイゼン歩行の練習をしました。下りは腰を低くして地面にアイゼンの爪が全体的に当たるように歩きます。
ピッケルの基本方向もあり実際に滑った時に自分が止めれそうなのか考えました。
次はロープなしでアイゼン歩行。ザクザク歩いて楽しかったですが帰ってからのアイゼンを洗うのには時間がかかりました。

9時頃から歩荷に入ります。
石を詰めて歩きます。私は前回は16kgだったので今回は20Kgに挑戦しました。階段では足が上がらず苦労しました。一歩一歩登っていきます。下りではバランスを崩しフラついたりしましたが、全員良いペースで下山できました。
他のメンバーは特にしんどそうな感じではなく、先輩方に関しては普通に重い荷物を担いでてすごいなぁと思いました。
これからも歩荷して体力をつけていきたいです。

ご指導いただきましたリーダー方、先輩方ありがとうございました。

YSD


80期 蓬莱峡 岩登りトレーニング 11月 29, 2020 ( No Comments )

山行期間 10月11日(日)
メンバー SGY(CL) SZK(SL) AB(SL) TRN(SL) TNS(SL) TG(SL) KSK TKD SMD YSD KMR
山行地域 蓬莱峡
山行スタイル クライミング

台風一過の日曜日、第2ステージでも訪れた蓬莱峡へ岩登りに行ってきました。

この日は我々Bチームとは別にMチームの先輩2名も来ていて、冬合宿に向けてアイゼンやハーケンを打つトレーニングをされていて、この先自分達もこの場所へ何度もくるのだろうなと思いました。

今回は3グループに分かれ、各グループにリーダーが2名付き指導していただく形でした。 午前は登攀と懸垂下降を2本行い、トップロープで安全を確保しながらビレイの練習をさせていただきました。

慣れない作業に力みながら、ロープを張り過ぎたり反対に出し過ぎていないか悩んだりしながら練習しました。

久々の懸垂下降も手順を思い出すのに苦戦しました。 今は落ち着いて確実にこなすことが第一ですが、本番は何ピッチもこなすので正確さとスピードが求められます。練習あるのみ!

午後は気温も上がり日差しを遮る物のない岩の上で汗ばみながら、リードで登った際の終了点の支点構築とオートビレイを教わり、特に印象深かったのがマルチピッチを体験したことでした。

狭いテラスに4人がひしめきあい、ロープアップしたロープを下に落としてしまったりしながら、本番の雰囲気を感じられたのではないかと思いました。 クライミングシューズではなく登山靴での登攀も経験し、最初は恐る恐るでしたが無事登る事が出来て少し自信がつきました。 密度の濃い一日に、頭も身体もクタクタになりましたが大変勉強になりました。

第4ステージの岩登りも残すところあと1回。ほんの少しですが岩に慣れてきたかなと思います。 リーダーの方々には懇切丁寧にご指導いただきありがとうございました。

(SMD)


80期 百丈岩 岩登りトレーニング 11月 05, 2020 ( No Comments )

山行期間 2020年10月25日
メンバー SZK(CL) SGY(SL) KNS(SL) TG(SL) TRN(SL) AB(SL) KSK TKD SMD YSD KMR YMZ
山行地域 百丈岩
山行スタイル クライミング


早いもので第4ステージも本日が最終日。雨の剣山に始まったが、その他の山行は晴天続きで本日も快晴だった。

8:10に道場駅に集合。そこから百丈岩へ移動する。やぐら前でヘルメット、登攀具を身につけ、自己脱出の方法をリーダーに教えて頂く。今回想定したのは、トップが登っていてロープが半分以上出ている状態で、トップが落ちてしまい下ろすことが出来ない状態。その状態からビレイヤーが脱出して助けを呼びにいくとのこと。

一連の流れをリーダーから教えて頂くが、正直途中からうる覚えだった。3パーティーに分かれて練習する。とりあえず実践あるのみだ。最初の1回目は、やはり途中からわからなくなり、リーダーから手ほどきを受けた。2回目には、だいぶスムーズにできるようになっていた。次にやる時にもできるように時間がある時に練習が必要である。安全に岩登りを楽しむためにも覚えることが沢山ある。1つ1つ確実にできるように反復練習だ。

その後、各パーティーで昼食を摂ってマルチピッチの練習に移動する。私達は、東稜をフォローで登った。1ピッチ目のテラスは高度感もあって気持ちが良かった。2ピッチ目は出足が少し難しく感じたが、勇気を出していけば簡単に登れるのかもしれない。天気も良く、風も涼しく、とても気持ちが良いクライミング日和。前回の第2ステージの百丈岩の時は、中央稜を懸垂で降りて登り返そうとした途端に雨が降ってきたのを思い出した。今日は雨の心配はない。

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その後、中央稜に移動して懸垂下降を1ピッチする。何回しても懸垂下降はロープをセットするのも下降するのも緊張する。もっと回数を重ねて練習する必要がある。家で出来ることは少しでもやっておきたいと思った。無事に懸垂下降を終えて、フィックスロープにしてオートブロックで自己確保して登り返した。16:00にやぐら前に集合ということもあり、登り返したところで登攀終了。片づけをして下山準備をしていると、ろうそく岩を登っているパーティーがいた。あんな所をリードして登ったら気持ちが良いだろうな、と思った。

やぐら前に到着したのは、私達が1番だった。全員帰ってきたのは16:20頃で、みんな充実した表情をしていたように思う。リーダーの方々から一言ずつ頂いて終了となる。岩登りの楽しさも感じたステージであったが、最後に自己脱出という事故に遭遇した時のことも教えて頂いた。楽しい事ばかりではなく、常に危険と隣り合わせなのだ、と感じた1日でもあった。本日もご指導いただき、ありがとうございました。(記 YMZ)


80期 フリークライミング(烏帽子岩) 10月 27, 2020 ( No Comments )

山行期間 2020年9月27日
メンバー AB(CL) HND(SL) KNS(SL) TG(SL) TRN(SL) DT(SL) YMZ KSK TKD SMD YG YSD KMR
山行地域 烏帽子岩
山行スタイル フリークライミング


 

【烏帽子岩】
大阪、兵庫等の代表的なフリークライミングエリア。初中級向けの岩場で、岩質は凝灰岩。
日当たりがよく、天気がよければ真冬でも登攀できるそうです。逆に夏は暑いらしい、、、。

9月27日(日) 曇りのち晴れ

今日は初めてのフリークライミング。
シングルロープを使っての登攀です。

道場駅から15分ぐらいで、目的地、烏帽子岩に到着。思っていたより高い岩場で、すでに別のパーティーが登攀していました。

登攀の準備をし、集合。グループ分けが行われ、グループごとに行動。

【メニュー①】
ロープワーク 復習
ビレイ時の注意事項
(リードが落ちた場合)

私は第2ステージのクライミングは6月に1回しか受講してなくて、あまり記憶もなかったため、ロープワークを復習してくださいました。

少し練習した後に、リードが落ちた場合、リードの落ちる距離や、ビレイヤーの衝撃、確保の注意事項を教えていただきました。

【メニュー②】
登る → 降りる → 違うコースを登る
これをひたすら繰り返す。

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先輩達がリードを担当してくださり、ロープを頂上にはってくれました。
軽々と登っていく姿を見て、すごいなーと思いました。

先輩達が頂上でロープを確保していただいたら、次は私たちが登る番です。
先輩達がビレイを担当してくれるので、安心です。

実際に登ってみると、想像以上に難しかったです。 手や足を置く場所が無かったり、あったとしても僅かな窪みしかなく、体を支えられません。 先輩がテンションをかけ、サポートしてくれますが、私は登れませんでした。

また、ルート取りも難しかったです。
下から先輩や同期が登るのをみて、「あの辺で、あそこに足をかけるんだな」とか、「あの辺で右に行くんだな。」と見ていても、実際に登ると「あの辺」が「どの辺」なのか、わかりませんでした

私と違って普段からジムでクライミングをしている同期は登り方もルート取りも、私と比べものにならないくらい上手く登っていました。 後から話を聞くと、「それでもジムと外岩は全然違う。難しかった。 自分なりの課題ができた。」と感想を述べていました。

一つのルートが終わると、ロープを回収して、次のルートへ。

天気も良かったため、気がつけば沢山の人がクライミングに来ていて、全てのルートにロープがはられ、カラフルな岩肌になっていました。 大勢の大人が集まり、楽しそうに登ってる姿をメンバーが見て、「大人の運動会みたいだね。」って言ってました。

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グループごどに休憩をとり、休憩後もひたすら登る、登る。
気付けば14時過ぎ。ポツリポツリと人が帰り始め、あんなにたくさん人がいたのに、まばらになってきました。

15時になると泉州以外は2パーティーほど。
「何時まで登れますか?」「まだ時間大丈夫ですか?」などの声がBチームからあがり、ギリギリの16時までクライミング。一番最後までがんばったのは私たち泉州でした。

Bチームはがんばり屋さんばかりで、登れるまで何度も何度も挑戦していました。
登れない時はとても悔しそうで、「もっと練習して、リベンジしたい。」「また来たい。」と言っていました。
それぞれにやり切った感があり、満足顔で帰路につきました。

今回はフリークライミングということで、「Bチームのみんなには少しでもたくさん登ってほしい」という先輩達の優しい思いがあり、いつも以上にたくさんの先輩達、総勢6名が駆けつけてくださいました。
トップロープを何度もはり、ビレイを担当し、ルートを変える度にロープの回収。 大変だったと思います。
ありがとうございました。


80期 冬合宿偵察山行(白馬岳) 10月 24, 2020 ( No Comments )

山行期間 10月16日(金)夜〜18日(日)
メンバー SKD ICS KOS YOS TKD YMS KMR
山行地域 後立山連峰 白馬岳
山行スタイル ピークハント


80期Bチームの冬合宿は北アルプス・白馬岳である。冬の本番に臨む前に偵察を行う必要があり、第4ステージの途中ではあるが、今回から第5ステージも並行して開始となった。

10/16(金)
先発組は21時に三国ヶ丘駅に集合して車に乗り合い出発。運転を交代しながら6時間半かけて2:30頃に長野県安曇野にある道の駅「松川」に到着し、屋根のある所に6人用テントを2つ張らせてもらい仮眠。後発組は23時過ぎに天王寺を出発し、4:30頃に合流。短い仮眠をとる。
すでに雨が降っており、山行中の天気が気にかかる。1日目は雨および雪、2日目は晴れとなる予報だがどうなるか…

10/17(土)
6:00起床。30分でテントを撤収し、ロープウェイ乗り場へ移動。8時のロープウェイ第1便に間に合わせるため車を走らせる。予報通り雨が降っているが、比較的弱い降り方で良かった…と思ったのも束の間、高い山の上の方はどう見ても真っ白である・・・明らかに雪が積もっているぞ!
今回は偵察山行で軽アイゼンも装備にはない。本当に行けるのだろうかと不安になる。

ロープウェイとゴンドラを乗り継ぎ、9:00頃栂池自然園駅に到着。ここから登山開始。


まずは天狗原に向けて樹林帯の登山道を登っていく。幸い雨はパラパラと降る程度だったが、標高があがるにつれて間もなく雪に変わっていった。
10:00天狗原に到着。広々とした湿原だが、厳冬期は全て雪で埋まって雪原になるとの事。ここでホワイトアウトになれば全く身動きがとれなくなってしまう。小高い所に小さな祠があったが、そういった雪に埋まらないものを目印にするので、しっかり覚えておかねばならない事を教えていただいた。


天狗原を抜け、乗鞍岳へ。ゴロゴロとした大きな石ばかりの登山道で、そこに薄く雪が乗っているものだからツルツル滑って怖い。かつガスもあって視界があまり良くないので、転ばないように慎重に登った。

 


11:00乗鞍岳頂上。

 

この頂上周辺も開けた台地状になっており、ここも雪とガスで真っ白になると非常に危険な場所だ。目印の大きなケルン?が聳えていた。このような場所から正しく次の目的地に向かうため、事前に地図上に方角を記入しておく有効性を教えていただいた。乗鞍岳を下りて白馬大池に向かうが、相変わらず雪の乗った石の上を進む道で、精神的に消耗した。個人的には全行程の中で乗鞍岳の登り下りが一番キツかった。

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12:00頃、白馬大池に到着。当初の予定では1日目に白馬岳頂上まで登り、山頂直下の白馬頂上宿舎でテントを張る予定であったが、CLとSLが相談した結果、ここで本日の行動を終了しテントを張る事となった。気温はおそらく0℃〜−2℃くらいだろうけど、なにしろ雪が降り続いていて一面真っ白。ガスが濃くて視界が悪く、ここから上の状況がわからない。登りは登れても下りられない事にもなりかねない。予定通り歩けない事を残念に思いつつも、リスク回避の判断がされた事に正直ホッとした所もあった。

ともかくテントを協力して迅速に張り、荷物を放り込んで銀マットを敷く。1つのテントに7人全員が集まって湯を沸かし、温かい飲み物を飲んで、やれやれという思いで一心地つく事ができた。外は寒いが、火を焚けばテント内は天国である。
それから本日の振り返りや、これまでの山行の事など色々な話を聞かせていただいたり、皆んなで天気図を書いたりして夕食まで過ごした。これから冬山に挑戦していく上で身につけなければならない様々な事を教えていただいたので、少しでも自身を向上させられる努力をする必要性を強く感じたところである。

夕方頃には雪も完全に止み、遠くに青空も見られて天候回復の兆しあり。翌日は晴れが予測されているため期待である。
ありがたい事にテントの真ん中に寝かせてもらえたので、寒さに苦しむ事なくまずまず眠れた。

10/18(日)
80期Bチームは年度始めからコロナの影響を受けざるを得ず、実は共同テントを使うのが初めて。これまでの先輩方が当たり前にやってきたテント生活を経験できていなかったので不安に思っていた。
5:00から行動開始予定のため、4:00起床。
目覚めてすぐ可能な限り早くシュラフを収納袋にねじ込み、個人マットを畳んで、テント中央にスペースを作る。速攻で湯沸かし開始。SLから「起床後5分以内で湯を沸かしはじめられたので合格」との言葉があり、とりあえず一安心。ササッと朝食を終え、トイレを済まし、ザックをパッキングし、出発の準備を整える。
気温は体感で-5℃くらいか。スリーシーズンの靴では足指がジンジンし、止まっていると体か冷えて寒い。水溜りには氷が張っているが、星が瞬いていて天気は良さそうだ。風もない。
今日どこまで進むかは道の状況次第で決める事となり、テントに余計な装備をデポし、アタック装備で5:10テント場を出発。

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前日の状況から考えて、正直、白馬岳山頂までは行けないと思っていた。しかし歩き出してみると意外や意外、登山道上には雪がほぼない。所々うっすらと残っている程度だ。
思いの外サクサクと進み、5:45(2612mピーク)、6:25小蓮華岳に到着。もちろん標高があがってくると雪の量も増えてくるが、凍ってはいないのでアイゼン無しでも気をつければ歩ける。この状況を見て、白馬岳まで行く事が決まった。

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天気は期待通りの快晴。白馬岳までの美しい稜線は雪をかぶり、山の中腹は紅葉の盛り。その下は雲海に埋められており、まさに絶景であった。日本海側からの風もほとんどなく、昨日からは考えられないような絶好の登山日和。
歩けば歩くほど白馬岳がスケール感をもって迫ってくる。
7:00三国境に到着。この辺りでは20cmほど積雪しているが、登山道は先行者のトレースもあり、靴が雪に埋まる事なし。

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ここから標高差180mほど、やや斜度の増した道を黙々と登り詰め、7:45白馬岳山頂に到着。リーダーに記念写真を撮っていただいた。

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個人的な事だが、僕にとっては初めての北アルプスである。それどころか入会前まで金剛山系か、遠くても大峰山系にしか行った事がなかったので、何か自分が場違いな所にいるような気がした。コロナの影響で年間計画は沢山の変更があり、80期としてもこれまでアルプスには行けなかった。初めてアルプスに行ったらスゴイ感動をするのかな、と思っていたのだが、案外そんな事はなく淡々とした気持ちであった。そういうものかもしれない。

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さて、名残り惜しいが帰らなければならない。来た道を戻りながら、滑りそうな雪の見極め方や、体重のかけ方、雪崩斜面になりそうな場所、雪庇が張り出した時に稜線上のどこを選んで歩くか…などなど、様々な事を教えていただいた。体験は無いけれど、できるだけ雪山をイメージしながら歩かせてもらった。
8:30三国境、アップダウンを経て9:00小蓮華岳。戻るにつれて気温も上がり(体感で0℃〜3℃)、若干暑いと感じる場面もあった。

10:15白馬大池のテント場に到着。

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テントを撤収してパッキングし、小休憩。乗鞍岳への登り返しはあるものの、あとは基本的に下るだけだ。
10:50白馬大池を出発。前日歩いた乗鞍岳の岩ゴロゴロ道からはほぼ雪が消え、遥かに歩きやすくなっている事に安堵した。
しかし、そのためか先頭のペースが上がりすぎ、後方を歩くメンバーを大きく引き離す事態に。1つのパーティとして動いているのでメンバーが視認できなくなるほど隊列が伸びるのは問題であり、先頭はもちろん間を歩くメンバーも、パーティとしてのまとまりを欠いていないか配慮し、ペースを調整したり声をかけあったりする必要がある。CLから注意を受け、反省しきりであった。以後、気をつけたい。

11:20乗鞍岳頂上。ここから下りも歩きにくい岩ばかりの道が延々と続いたが、無事に12:05天狗原に到着。
往路ではガスでほとんど見えなかった湿原が見渡せ、気持ちよく木道を歩く。
天狗原からは通常の整備された歩きやすい登山道。お喋りに花を咲かせながら樹林帯の道を快適に下り、13:10栂池自然園駅に無事到着。
紅葉の景色を楽しみつつ、ロープウェイで悠々と駐車場まで降りてきて14:10完全に下山となった。

毎度おなじみ、温泉でサッパリし、信州そばを食べ、高速道路をひたすら走って帰阪した。
これからはアイゼントレーニングや歩荷、1泊の冬山山行などを経験して、年末年始の冬合宿・白馬岳登山に臨むこととなる。
今回の経験も糧にして、是非とも合宿を成功させたいと思う。頑張ろう。