山行期間 | 2012年11月23日(金)夜~25日(日) |
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メンバー | KNS, SGY, KWI, MYG, YSK, MYI, ITN, TGA, SKT |
山行地域 | 中央アルプス |
山行スタイル | 登頂 |
出発当日は初の雪山ということもあり、かなり緊張していました。
砂防ダム駐車場に車を止めてテントを張りました。
かなり寒かったです。
朝起きて用意をしてさっそく登山開始。
最初は雪もなく秋山という感じでしたが、5合目を過ぎるとだんだん雪が現れ、
6合目を過ぎた辺りから雪が深くなってきました。
雪の感触もよく、楽しく登ることができました。
本日の目的地の8合目に到着し、さっそくテント場作りを開始しました。
雪を踏んだり、スコップで雪を平らにしてテントを張りました。
荷物を降ろして一段落した後、アイゼンを装着し、明日の偵察とアイゼン歩行の練習に向かいました。
テント場に戻り、水づくりを開始。
きれいな雪を探して雪袋に詰め、たくさんの水づくり…そして、夕食作りです。
食担の方が手際よく食糧を分けてくれていたので、おいしい鍋を食べることができました。
食事もが終わってから就寝の準備をしているころには、かなり気温が下がってきて、
テントの中でも寒さがわかるくらいになってきました。
凍ってはいけないものはシュラフの中に入れたりして、就寝しました。
夜中に少し起きて外に出てみると、月明かりがすごく強くて、綺麗な夜空でした。
夏山では見れない夜空、夏山とは全然違う夜空を堪能し、明日に備えてシュラフに潜り込みました。
テントの内側は凍ってしまっていました。
朝起きて、シュラフなどをすぐになおして朝食準備。
朝食は雑炊で寒かった身体が温まりました。
外に出てみると、雲一つない快晴でした。アイゼンを装着し、アタック装備で登頂開始。
森林限界を越えると雪は締まっていて、快適な雪稜で、歩きやすかったです。
途中ご来光などを見て楽しく歩くことができました。
9合目の小屋は半分以上雪に埋まっていました。少し休憩し、ピークに向けて進みました。
全く天気が崩れる気配はなく、風もほとんどありませんでした。
頂上手前の小屋も屋根まで埋まっていました。
ピークが見えてからがかなり遠いと感じました。
ピークに立つとそれまでの大変さを忘れてしまうぐらいの光景が広がっていました。
北アルプスや富士山などが一望でき、神々しい山々を堪能して下山しました。
テント場に戻るとテントを撤収し、次に、ビーコンの使い方の研修がありました。
リーダーが隠したビーコンを、自分のビーコンを頼りに探していく。
かなり難しかったです。
その後、少しビーコンの使い方の説明を受けて、下山しました。
アイゼンをつけての下山ですが、かなり気を使いました。
アイゼンをひっかけないように慎重に下りました。
初のアイゼン歩行にはかなりの体力と気を使いました。
今後もっと経験を積んで、厳冬期の山でもしっかり歩けるように、
練習をしないといけないなと痛感しました。
(SKT記)
<行動時間>
11月24日 砂防ダム駐車場7:20→金懸小屋10:05→8合目(テント場)13:45
11月25日 8合目(テント場)6:00→金窪小屋7:40→木曽駒ヶ岳8:35→金窪小屋9:35→8合目(テント場)(10:40~12:00)
→金懸小屋14:10→登山口15:55→砂防ダム駐車場16:30
山行期間 | 2012年11月10日(土)夜~11日(日) |
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メンバー | KWI, KNS, SGY, TGA, MYG, YSK, MYI, SKT, MTD, ITN, NNK |
山行地域 | 金剛生駒 |
山行スタイル | アイゼンワーク、担荷 |
出張帰りの金曜の夜、愛車を飛ばして上ノ太子駅でSGYリーダーと待ち合わせ、当日の幕営地点「屯鶴峯」へと到着した。
暗い夜道、階段を登っていると上の方からワイワイガヤガヤと聞こえてくる懐かしい声。
あぁ帰ってきたんだな、と久方ぶりの皆との出会いに感謝し、宴会の場へと潜り込んだ。
(実は六甲ぶりだからそれほど久しぶりでもない)
麦酒、チューハイ、日本酒、梅酒に赤白ワインと、みな思い思いの手土産を持参するものだから、
幕営地はさながら屯鶴峯の一夜限りの目抜き通りとなった。
都会の喧騒を抜け、忘れられた時間が闇夜に溶けた。Bチームきっての酒豪ITNさんはよく日本酒を持参する。
そして翌朝の荷物に持ち越したくないから空にしようと張り切る。そのうちパックが大きくならないか心配だ。
今回秀逸だったのは、NNKさん持参のホットワインであろう。
様々なスパイスと掛け合わせ煮込んだ赤ワイン、納山祭のドリンクメニューで決まりだろう。
さて、肝心の山行であるが、今回は屯鶴峯でのアイゼントレーニングと大和葛城山への歩荷である。
まずアイゼントレーニングであるが、練習の舞台屯鶴峯は面白い地形をしている。
砂が固まったような岩肌で、アイゼンで歩くと「ザクッ、ザクッ」と小気味良い音を立てた。
全ての歯を地面に対して垂直に押し当てて制動力を得るため、自然、下肢には負担がかかる。
冬山で長時間歩くことを考慮すれば、脚の筋力がものをいう。
その点で、後半に歩荷が組まれたのは理想的であったかもしれない。さすが熟練のリーダー陣、抜け目がない。
アイゼンを履いて2時間も歩いただろうか?最初はパラパラだった雨も本降りとなり、屯鶴峯を後に歩荷へと移った。
雨も小康状態となり、いくつかの登りを経てまず二上山へと到達した。
ここで各自石を積み込み、一路大和葛城山を目指したのである。
23kgの塊を背負い、眼前に立ちはだかる階段を幾度と乗り越え、疲労困憊の中、
最終目的地大和葛城山山頂につく頃には、午後4時半を回り、間も無く日暮れとなった。
頂上付近での突然の雨風に耐え抜き、最終ロープウェーへと転がり込んだ。
眼下に霞む夜景を見ながら、六甲で食べたカレーライスが無性に食べたくなった。
さて、歩荷なる山行は生まれて初めてであった。ザックは理不尽に重く、行程は野暮れ山暮れである。
ここで歩荷なるものについて少し考えてみた。まず重さである。
冬山を想定してとのことで積んだが一体何kg積めば良いのだろうか?
次に時間である。どれくらいのペースで歩くことが要求されているのか。
この二つ、個人としての限界を知るためにも有効だが、まずはBチームが今年目標とする冬季縦走に照らし合わせてみたら、
今回の山行はどうだっただろうか。
チームとして最大のパフォーマンスを発揮するにはどこでどんな判断が必要であっただろうか。
未熟な私にはわからないが、改めて仲間たちと議論を重ねてみたい。
(MTD記)
山行期間 | 2012年10月27日(土)夜~28日(日) |
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メンバー | KNS, NSN, HND, TGA, MYG, YSK, MYI, SKT |
山行地域 | 六甲 |
山行スタイル | アイゼンワーク、担荷 |
それは、霜月もまぢかにせまった、戌の刻すぎのことでございました。
六甲の麓、宝塚では、山道具をぎっしり詰め込んだザックを担ぐ一行が、意気揚々とバスに乗り込んでゆくのでございます。
これからそのバスが、いったいどこへ向かうのか知ることもなく・・・。
一行をのせたバスは、漆黒の闇に包まれた山道を、ゆるり、ゆるりと縫うように進んでまいります。
その中では、無邪気にも山の話に目を輝かせ、談笑する声が響き渡っておりました。
それからいく時か過ぎましたでしょうか、「ちがう・・・」と、不安げにつぶやく声が。
互いに顔を見合わせ、恐る恐る、「このバスは蓬莱峡へ向かいますよね?」と運転手に問いただしますと、
「いいえ」とかえってくるではありませんか。一変、その表情に不安を漂わせた一行は、辛くもそのバスを逃れ、
みずからともした灯りをあてに、暗闇の中を息きらせながら目的地へと歩んでいったのでございます。
いくら慣れた道中とはいえ、確認を怠ることのありませぬよう、ご用心下さいませ。
さて、そんな一行を迎える不運は、これだけでおさまるはずもございません。
小雨につつまれた、次の朝のことでございます。
テントの中で食事をつくっておりますと、それまでごーごーと勢いよく燃え上がっていたバーナーの火が、すーっと消えてまいります。
おまけに、ふたたび火をつけようとした、そのライターまでもが点きませぬ。
いったい、なにが起こったというのでありましょうか・・・。
そう、テントの中から酸素が失われる寸前だったのでございます。
くれぐれも、通気にだけはご用心下さいませ。
と、それまで色々とございましたが。
いいえ、ありましたが、いよいよ冬山へ向けたトレーニングの開始です。
真新しい冬山の道具をきっちりと身に付け、岩場へと。
まずは、リーダーの方々にアイゼンでの歩き方をきっちり教えて頂きながら、上り下りの練習。
上りはアイゼンの歯が地面にザクザクと心地よくささり難しくはありませんが、下りるときはみんな不慣れもあって、
体を強ばらせながら恐る恐るになってしまいます。
そんな中、何回も繰り返すうちに、まるでロボコップ状態だった上り下りも、スムーズに行え、
教えてもらったピッケルの使い方も身につき、次々に岩場を変えて楽しめるようになりました。
何度か、アイゼンの前歯でズボンを切り裂いてしまいましたが・・・。
そして最後は、本日の目標である頂を、最初は行けるようになるか不安でしたが、
なんなく(なんとか?)、踏みしめることができました。
さて、本日の締めは久しぶりのボッカ。今回は、前回より1キロだけ増やしての、びびりながらの挑戦です。
道なき道を進んでいくうちに、少しずつザックの重さが脚にきいてきて、息も上がりのどもカラカラ。
そんな姿を見て、NSNリーダーから、「トレーニングはしんどいものです。」と、叱咤激励してくださり、
最後の急登も何とか登りきり、あとは宝塚へと下りてゆきました。
ザックから石をおろすと、いつもながら羽根が生えたように身軽で、この瞬間が一番の快感です。(少しだけの間ですが・・・)
しかし、あの最後の急登を、平然と軽々登って行かれるリーダーの方々の姿には、畏れ多さを感じるとともに、
この身をもっともっと鍛え上げなければと、日々の練習を見つめ直すよい機会となりました。
(MYG記)
山行期間 | 2012年10月19日(金)夜~20日(土) |
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メンバー | SGY, MNO, KWI, KMR, ITN, MYG, MTD, TGA |
山行地域 | 六甲山 |
山行スタイル | 縦走 |
「縦走」それは尾根伝いを歩く行動、まだまだ赤子の私はそんな甘い考えを抱いていたのでした。ひと山登ったら、あとは延々長い旅路を歩けばいいんだなと・・・
夜8時阪急梅田集合に間に合わなかったので、とりあえず目についた急行に飛び乗り、電車が動き出してから経路検索。たまたま乗った電車が、行き先に間違いがないことがわかりましたが、乗り換え電車がわからず、現地にたどり着けるかドキドキしていました。キョロキョロしていたところ、見たことある顔を多数発見!結局、みなさんと同じ電車に乗っていたのでした。
無事に須磨浦公園駅に到着。さ、テントテントと思いきや、まさかの階段。ぜーはーぜーはーいいながら、明石海峡大橋のライトアップが綺麗に見える、見晴らしのいい展望台にたどり着き、テントを張ることになりました。MNOさんは、もう何回も縦走したことがおありだとか!心強いリーダーに参加頂けて良かったなー、じゃあ明日はすいすい行けそーだなーなんて、この時はまだまだなまぬるい考えの自分でした。そして就寝。朝4時過ぎに起床し、まだ夜が明けていない5時に出発しました。
六甲山だからすぐに着いちゃうなーなんて思って登っていたら、すぐに下り始めたのでした。あれれ?何処まで下るんや~と、街中に到着。そして次の山へ・・・。まーまー、次こそ縦走縦走と思いきや、登り切ったと思ったところが一気に下山。そして、再び、街中にたどり着きました。ここで初めて、六甲縦走の真の意味を理解した自分。縦走って尾根伝いに歩くんやないんか~い!その落胆っぷりは、言葉に言い表せませんでした。なんでみんな言うてくれへんかったんや、隠してたな!なんて、罪もない皆さんを心の中で逆恨みなどしつつ、あと何回これが続くんやなんて思いながらも、ひたすら進むしかありませんでした。
登っては下り、登っては下り、そんな中アクシデント発生!TGAさんが足を痛めてしまいました。ちょうど車道の上を横切る歩道橋に差し掛かったところだったので、ここでリタイアすることに。まだまだ心が生ぬるい自分、自分も膝とか痛くならないかなーなんて思っていましたが、どこも痛くありません。TGAさんを見送って、みんなで出発です。しかし、六甲って岩山なんですよねー。結構岩場の登りがあって、なかなかみなさんのペースに追いつけない自分は、ザックを交換したりしてもらいながら登りました。みなさんありがとうございました!
要所要所休憩地点に着くたんびに位置確認をしても、なかなか半分の地点にも到達しません。もう間に合わないんやないかという思いもあって、有馬温泉に浸かりたい願望がふつふつと湧き出てくるのでありました。歩いてきた道のりを振り返ってみると、自分たちが超えてきた山々が連なって見え、ちょっと満足感を感じるとともに、この後いくつ山があるんやと、自分につっこまずにはいれませんでした。
そうこうしているうちに麻耶山に到着、何か催し物をやっていて、週末の幸せ家族でごったがえしていました。そんな現実を目の当たりにしつつ、今回の救いの1つ、買い食いでリフレッシュ!MTDさんにたこ焼きもらったり、自販機で大好物のピーチネクター買って飲んだり、自分なりに違う幸せを手にいれました。その後も歩きながら、KWIさんの命の源、ソフトクリームをみんなで食べたりして小さな幸せを手にいれながら、やっとこさ六甲山山頂に到着。もう夕暮れにさしかかっていましたが、よーやく、よーやくの下山開始!
が、ここからが本当の試練の始まりでした・・・。歩けど歩けど下山が始まらない。延々迂回路を進んでいるのです。そうこうしているうちにすっかり夜になり、夜間山行の始まりとなりました。1時間歩いても見える夜景が変わりません。騙された!とまた八つ当たり妄想しつつ、家に帰れないんじゃないかとぼやきつつ、MNOさんのお勧めの絶景地点に到着。綺麗な夜景が広がっていて、わー綺麗!って普段は感動に浸るところですが、下山し始めてから数時間経つのに、夜景が一望できてるっておかしくない?高度下がってなくない?って、頭の中でツッコミをいれていたのは自分だけでしょうか?
けど、ここまできたらもう宝塚まで行きたい一心で、やっとこさ塩尾寺に到着。そんな中、リーダーから、駅までまだまだ歩くよーと悪魔の一言が!もう足の裏が一歩踏み出すたびに痛くて痛くて、なかなか、アスファルトを歩けなくなってました。すれ違うタクシーを何度呼び止めてヤローかと思いましたが、途中の自販機で至福のコーラタイムを頂けたので復活できました!
そして、20時45分、念願の宝塚駅到着!!最後まで諦めずに付き合ってくださったリーダーのみなさん、最後までやり遂げたBチームのみなさんに感謝感謝でした。初めての六甲山、しばらくはもう・・・と思える程に十分すぎるくらいに堪能できました。帰りの電車はお陰様で、斜め45度状態で爆睡させて頂きました。
(KMR記)
<行動時間>
須磨浦公園5:00→横尾山6:10→高取山8:05→ひよどりごえ9:05→菊水山10:15→鍋蓋山11:25→市ヶ原12:10→摩耶山13:55→記念碑台15:40→六甲最高峰17:00→大谷乗越18:55→塩尾寺19:55→宝塚20:45
山行期間 | 2012年10月5日(金)夜~8日(月) |
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メンバー | SGY, KNS, KWI, ITN, MYI, NNK, YSK |
山行地域 | 八ヶ岳 |
山行スタイル | 縦走 |
いつか縦走してみたい!と思っていた八ヶ岳。
縞枯山から阿弥陀岳までのコースが発表された時からとても楽しみでした。
ピラタスロープウェイ山麓駅で最後の荷物の調整をしました。
ここで、KWIリーダーがメンバーに赤くて大きなトマトを配ってくれました。
この甘く美味しいトマトのおかげで、あの長い距離を歩けたのかもしれません。
ロープウェイを降りた山頂駅は標高が2,237mであり、少し肌寒く感じました。
空は雲に覆われていましたが、だんだん晴れの確率が高くなるという天気予報に期待して出発しました。
坪庭を通り青い屋根の縞枯山荘までは歩きやすい道でしたが、そこから大きな岩がゴロゴロしている道を進みます。
この歩きにくい道を登ると少ししんどくなりましたが、落ち葉が赤や黄色に色づいているのを見て、楽しく登ることができました。
縞枯山を過ぎてもまだ続く足場の悪い道に、前に進んでいる感覚がなくなりそうでしたが、
やっと茶臼山に到着。展望がよく、これから歩く山々がきれいに見えました。
麦草峠を過ぎ、丸山、中山と樹林帯の中を黙々と歩き、1日目のテント場黒百合ヒュッテに到着した時はホッとしました。
15時半ですが、テント場は沢山のテントが張られており、なんとか小屋の前に張る場所を確保しました。
今日の晩御飯はMYIさんのワンタンスープです。野菜たっぷり生姜入りで体がぽかぽか温まりました。
翌朝、起きると外は雨が降っていました。
小さいテントは床に水が溜まったということでしたが、ITNさんとKNSさんは朝食の間にテントを乾かし、
あっという間に荷造りをしてすぐに出発です。
雨はだんだん止んできましたが、東天狗岳はガスで真っ白。
夏沢峠で少しガスが晴れてきました。
連休ということもあるのか家族連れ、若い学生の集団、ツアー客、老夫婦・・・いろいろな人が登っていました。
硫黄岳の大ダルミで挨拶した60代ぐらいの女性、「ずっと来たかったんだけど今回始めて登れて嬉しい!」
と笑顔で話されて、いつまでも憧れを持ち続けている姿が素敵だなあと印象に残りました。
大同心、小同心の横を通り過ぎ横岳に到着。山頂にはクライミングの格好をされた方もいました。
赤岳展望荘の向こうに山頂までの急な登りが見えたときには、頂上までの道のりがとても長く見えましたが、
しばらく登ると赤岳頂上小屋、山頂が見えてきました。
文三郎尾根を下りながら、中岳・阿弥陀岳がガスの中から少し姿を見せました。
行者小屋のテント場で早々就寝したのですが、この夜はこの山行の中で特に気温が下がり、
何度かうとうとと目が覚めました。
起床時間になりテントを出ると、空には月が出ていて良い天気です。
もしかしたら、富士山が見えるかもと思うと、出発してからの阿弥陀岳までの登りが、
それほどしんどく感じられませんでした。
阿弥陀岳の山頂に着くと、360度の青空と、富士山から南・中央・北アルプスの展望がとてもきれいで、
しばらく写真撮影会が続きました。山頂には霜柱が立っていましたが、
もうざくざくとした音が出るところがないくらいメンバーに踏み固められてしまいました。
さて、御小屋尾根を下山します。
最初は鎖場があって、少し怖いなと思うところもありましたが、
樹林帯に入ると少しずつ歩きやすくなっていきました。
あとは美濃戸口まで歩くだけだとのんびり歩いていましたが、
前を歩いていたメンバーがピタッと止まり、
「クマだ!」の一言で頭が真っ白になりました。
どうやら、右前方にごそごそと動く黒い生き物が・・・
とりあえず、少し距離を置くためメンバーは後退したものの、
こっちに向かってきたらどうしよう・・・不安でいっぱいでした。
しかし、KWIリーダーが「本当にクマか?どれ」と再確認に行っていただき、
真っ黒なニホンカモシカであることが分かり、ホッとしました。
初めて会ったカモシカは大人しく、登山道を横切って山の中に消えていきました。
途中こんなハプニングもありながら、
無事に美濃戸口に到着し縦走を終えることが出来ました。
(NNK記)
<行動時間>
10月6日 ピラタスロープーウェイ山頂駅8:35→縞枯山9:20→茶臼山10:15→麦草峠11:30→丸山12:40→黒百合平15:15
10月7日 黒百合平6:00→東天狗岳7:20→根石岳7:55→夏沢峠8:40→硫黄岳9:45→横岳11:20→赤岳13:40→行者小屋15:15
10月8日 行者小屋5:30→阿弥陀岳7:00→御小屋山9:15→美濃戸口11:05
山行期間 | 2012年9月22日(夜)~23日 |
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メンバー | SGY、KNS、KDR、KDA、MYI、TGA、SKD |
山行地域 | 鈴鹿 |
山行スタイル | ピークハント |
藤原岳~御池岳までのピークハント。
前夜に出発し、車に便乗させていただき、いざ登山口へ…
大阪から約3時間ほどで藤原岳登山口の近くへ到着!しかし、登山口の駐車場がナビで出ないことが分かり、急遽、三岐鉄道西藤原駅に設定をやりなおす。西藤原駅からはスマートフォンの地図とにらめっこしながら、なんとか迷わずに駐車場に到着!予定では駐車場にテントを張る予定でしたが、隣接した登山者専用休憩所を覗いてみると、すごく綺麗で、ちょうどシュラフで寝れそうな所もあり、休憩所で一夜を明かすことにしました。
一足早く着いていたKDRさん車中泊。一緒に来た4人で一足先にプチ宴会!リーダーの到着を待たずに寝ようとしたとき、SGYリーダーの到着です。藤内壁前尾根を登っていたという先輩のKDAさんも急慮参加されることになり、総勢7名で山行になりました。夜中に雨が降ってきて、雨音が止むことを祈って就寝・・・
朝目を覚ましても、まだ、雨は降っていて、雨の中の山行にまりました。簡単な朝食をすまして、レインコートを着て出発です。登山道の前半部分は登りやすい杉林の道でした。みんな黙々と登っていました。
しかし、途中の休憩から悲劇の始まり・・・ヒルです!!
みんなの足にヒルがついていました。女性陣は悲鳴を上げていましたが、みんなで協力しながらヒルチェックをし、その後は、テンポよく歩いて、それほど被害はなく藤原岳にたどりつきました。
展望を楽しみにしていましたが、あいにくの雨の為、頂上はガスっていて、5メートル先も見えません。早々に藤原岳を後にして、御池岳に向かいました。そのころになると雨は小ぶりになってきました。
途中の天狗岩で休憩。天狗岩というのは大きい岩かと思いましたが、岩がたくさんあって、風雪などで削れた奇妙な岩群が目の前に現れました。天狗岩からは登山道が不明瞭になり、途中でルートを見失うも、GPSを使って的確にルート修正し、白船峠に到着しました。この時点で昼過ぎになっていたので、御池岳をあきらめて下山することになりました。
白船峠から木和田尾を下山することになったのですが、木和田尾は先日の豪雨で寸断され、クレバスのようにえぐれていたところもありました。途中で登りのときのような杉林があって、天的のヒルを避けるため、足早に下山しました。今回は御池岳に登頂できなかったのですが、天敵のいない季節に再度挑戦したいと思います。
(SKD記)
<行動時間>
登山口休憩所7:30→8合目9:05→藤原小屋10:00→藤原岳10:45→藤原小屋11:00→天狗岩11:40→白瀬峠12:45→木和田尾登山口15:30
山行期間 | 2012年9月7日(夜)~9日 |
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メンバー | SGY、KNS、KWI、ITN、KMR、NNK、MYG |
山行地域 | 富士山 |
山行スタイル | ピークハント |
9月8日
2ヶ月半ぶりの山行。他のメンバーについていけるか、邪魔をしないか。そんな不安でいっぱいであったものの、どうしてもこの山だけは登りたかった。3,700mの高度で自分の身に何が起こるのか?それを確かめられるのはこの山、富士山しかない。高度障害を体験せずに、その先へと繋ぐことはできないのだから。
午前6時10分、吉田口5合目より2kmほど手前の駐車場を出発。曇りのち午後より雨。前日の天気予報はみごとに外れ、見上げた視線の先には、真っ青に澄んだ青空が。登山日和だ!このまま良い天気でありますように。そう願いながら、胸を躍らせ歩き始める。緑に包まれた山腹の緩やかな登りは、まさしくハイキング気分。踏みしめた黒砂の柔らかな感触が心地いい。
6合目からのジグザグ道を登り、居並ぶ山小屋のテラスを通り抜ける頃には、足元は岩盤や岩礫へと変わってゆき、傾斜も少しずつきつくなってゆく。あいかわらず息が上がり、汗があふれ出す。それとは対照的に、リーダーのずっしりと重いザックを担ぎ、「重いです」を連呼しながらも、平然とした顔で力強く登ってゆく女性の姿が。NNKさん、あなたのパワーには感服つかまつりました。
さて、吉田口ルートもここからが本番。8合目を過ぎると、足元もザラザラとした砂礫に変わり、傾斜はさらにきつく。登れど登れど、見上げる頂上には一向に近づかず。やはり富士山はでかい。そんな中、ITNさんのゆったりしたテンポのよい歩みに導かれ、頂上を睨めつけながら本8合目、高度3,380m、僕にとって未知の高度へと突入。ITNさん、あいかわらず歩きもダンディーでした。
9合目、久須志神社の鳥居付近。本当に、ここまでかと観念しそうに。胸が重く、すぐに息がきれ足が止まってしまう。少し登っては、立ち止り息を整え、また登る。気力も弱り、ただひたすらこれを繰り返しているだけの状態。お互いにゼーゼーいいながら一緒に登りましょうと言ってくれたKMRさんや、他のメンバーの後ろ姿に元気をもらい、しがみつきながら、なんとか頂上を踏みしめることができました。久しぶりの山行にもかかわらず、ゼーゼー息も切らさずに登りきったKMRさん。さすがです。
高度約3,700m、気圧約632hPa、酸素分圧約60%の環境下で体感した、高度障害と推測される症状は、軽微な頭痛、胸の圧迫感、少しの運動での息切れ、倦怠感、顔のむくみ、のどの渇きでした。水分の補給により、かなり症状はおさまり、一泊したあとではのどの渇き以外、ほぼ症状は治まっていました。
やはり水分補給はかなり重要だと認識したところで、赤茶けた玄武岩に沈む夕日をぼーっと眺めながら、いただいた梅酒をごくごくと。至福のひと時でした。
9月9日
午前4時過ぎ。すでに山頂には日の出を待つ人の群れが。おまけに、9合目からの登り道には、ヘッドランプの明かりがぎっしり連なってゆらゆらと登ってくる。そこまでして富士山からの日の出を見たいものかと、半分呆れていたのも束の間、眼下に広がる雲海のずっと向こうから、ゆっくりと朝日が昇りゆく光景は、幻想的で、思わず唸りそうになるほどすばらしい。冬の冴えきった空を、光で満たしてゆく朝日は、もっとすばらしいとのこと。次は冬にここへ来ないではおられません。
たっぷり日の出を堪能した後は、名残惜しみながらも下山道へ。今まで経験したことのないほど快適な下山道を、一気にころころ転がるように降りてゆきました。あれだけしんどい思いをして登った山なのだから、もう少し味わいながら下りてもよかったかなとも思いますが・・・・
「富士山は万人の摂取に任せて、しかも何者にも許さない何物かをそなえて、永久に大きくそびえている」と、深田久弥は『日本百名山』の中でそう語りましたが、遠くから眺めても、その懐に入って眺めても、様々な様相で人を魅了する、能面のような不思議な魅力をもった山なのだなと感じました。
<行動時間>
9/8(土)駐車場6:10→吉田口5合目6:40→7合目8:15→本8合目10:50→吉田口頂上12:30(お鉢巡り)→富士山最高峰13:50→吉田口頂上14:50
9/9(日)吉田口頂上5:25→8合目5:50→吉田口5合目8:00
山行期間 | 2012年8月25日(夜)~26日 |
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メンバー | KKT、SGY、HND、KNS、KWI、KJW、EMR、MTU、MYI、ITN、TGA |
山行地域 | 大峰 |
山行スタイル | 沢登り |
MチームBチーム合同山行として大峰の白子谷を遡行しました。Bチームとしては今夏2回目の沢登り。CLは大峰に精通されたKKTさん、Bチームメンバーは前回の木屋谷川と同じくMYI、ITN、TGAの3名でした。沢登りは遡行の難易度に従って1級(易)から6級(難)までに分類されるのですが、この白子谷は遡行1級、下山3級だそうで、その意味は現場に行ってやっと理解できました。
25日は天川村役場の駐車場にてテント。遠路お越しいただいたKJWさんともここで合流し、星空のもとの宴会後はすぐにZZZ…。
翌早朝に、あまりの狭さに国道とは思えないような309号線で川迫川沿いに遡り、白子谷出合で下車して入渓。出合自体が小瀑状で、その左岸を乗り越してから水の中を歩いて行くが、基本的にはゴーロ歩き。沢の中には時々倒木があったり、右岸が崩れている箇所がいくつもあり、昨秋の台風12号の爪痕が残っているようです。
まだまだゴーロ歩きだが、ゴーロというよりも巨岩累々と言った感じで、KKTさんも「変だな~」と首をひねっている様子。白子谷の核心は100m以上続くナメ床とのことだが、いつまでたってもそんな気配は全くなく、渓相それ自体が変わっているようでした。先ほどからの巨岩といい、ナメ床に行き当たらないことといい、どうやら昨秋の台風による土崩れで沢がかなり埋まってしまったようです。これでは1級にも相当しないかもしれません。
それでも、ナメ床がわずかに残されており、その中の小滝を直登する楽しみもありました。KWIさんは小滝を登りきる手前のあと1手で(お約束通り?)ツルリと滑って滝壺へとはまっていかれました。KKTさんは途中途中でしっかり被写体を見出しては撮影されていたようです。
本谷出合(二俣)の滝は念のためにザイル出して左岸を登り、奥の二俣からは右岸の斜面に取り付いて鉄山へ。斜面途中で1回ザイルを出した以外は順調に稜線へ向かい、ヤブを漕ぐこともなく登山道へ出た後は左手へ進んで鉄山に到着。途中で雨がポツポツ来たこともあって、頂上は霧の中。KKTさんが「なんも見えね~~」と絶叫されるので、「KKTさんを手ぶらで返すわけにはいかない」と言いたかったが、どうやらお手元には素晴らしい写真で一杯だったようで、心配無用でした。
そこからが本日の核心部。急な下りが延々と続き、途中何か所も台風で登山道が崩壊していました。どうやらこれが3級の下山のようです。ひたすら下って、夕方近くにようやく国道309号線へ到着。「沢登り」と思っていたからか、3級以上にも感じられた下山路でした。
帰りは洞川温泉で汗を流し、天川村で食事をして帰阪。暑い大阪とは違い、天川村はもうすっかり秋の空でした。渓相が変わるほどの台風の猛威を感じるとともに、亡くなられた方々が多数いらしたことにも改めて想いをはせました。
<行動時間>
白子谷出合・入渓6:50→本谷出合(二俣)9:00→奥の二俣10:10→遡行終了10:20→支尾根11:30→主稜線12:25→鉄山13:30→大川口16:00
山行期間 | 2012年8月10日(夜)~14日 |
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メンバー | SGY、KWI、YSK、SMD、NNK、ITN |
山行地域 | 南アルプス |
山行スタイル | 縦走 |
8月10日夜、畑薙第一ダムに向かって私たち6名は車に乗り出発した(車中1泊)。椹島から南アルプスを縦走するためである。計画は、悪沢岳(東岳)(3,141m)~赤石岳(3,120m)~聖岳(3,013m)、そして上河内岳から茶臼小屋、横窪峠を下山し、畑薙第一ダムに14日に帰ってくるルートである。実際には、13日は聖平小屋キャンプ場でテントを張り、天候悪化のため、14日はエスケープルートをとって聖岳登山口経由で椹島に下山した。
初日は千枚小屋のキャンプ場まで。背中に富士山を見ながらの登りで、天気は良かったもののテントを張り始めると雨が降り始め、夜には大雨となり、テントの上からは雨もりが激しく、下からは雨水が浸透し、レインウエアを着ての眠りとなった。
2日目は心配した天気も晴れ、遠くの山まで見渡しながら、千枚岳、丸山、悪沢岳、中岳、小赤石岳、赤石岳、百間洞山の家まで縦走した。この日は、東海フォレスト送迎バス利用の関係で山小屋宿泊を経験する。
私にとっては、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳は何度か登山経験があるものの南アルプスは初めてであり、どのような経験をするのか期待と不安を持っての山行であった。振り返ってみると、南アルプスは大きく深く、縦走といっても一つ一つの山の標高差が大きく、アップダウンの厳しさに、急登では足が前に出なくなり、「ハアハア」と息をきらしながら、赤石岳,聖岳では頭がクラクラするほどしんどく苦労の連続であった。しかし3つの山を踏破したことは達成感と充実感を大きく感じる経験であった。また行く先々で白、黄色、赤、水色のお花、またお花畑が美しく咲いていて、イワギキョウ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、フウロ、マツムシソウ、オタカラコウの群生など、その他にもたくさんの高山植物に出会えたことが印象的で心を和ませてくれ、これほど高山植物に恵まれている山だとは思っていなかったため、深く感動した場面が何度もあった。
3日目は2時起き、朝食をとって3時すぎに、満天の星オリオン座が見える中出発した。明け方が近づくにつれ次第に曇ってくる。ガスが覆い、風も強くなり雨となったが、雷や土砂降りにはならなくて、ラッキーという思いであった。この日は中盛丸山、小兎岳、兎岳、そして聖岳、雨・風・ガスの中を縦走し、聖平小屋のキャンプ場までやってきて、ここでテントを張ることになった。聖平に下山する手前では、オタカラコウの見るも鮮やかな黄色一色のお花畑が迎えてくれた。雨とガスの中、上河内岳から茶臼小屋キャンプ場までのルートが中止となった。雨の中テントを張り、その後、次の日の昼ごろまで雨が続いた。
最終日は4時に起床し、椹島へ向けて下山となった。
前夜泊3泊4日の夏合宿、南アルプス縦走は、事故もなく、また体調を崩すこともなく無事に終えることができました。南アルプスは深く大きかったこと、しんどかったこと、お花がきれいだったこと、何よりも南アルプス南部の中心をなす3つの山を踏破した達成感、満足感を、今、大きく感じています。
(ITN記)
<行動記録>
8/11 椹島8:20→清水平12:10→千枚小屋15:15
8/12 千枚小屋4:45→千枚岳5:45→悪沢岳7:25→荒川小屋10:00→大聖寺平10:55→赤石岳12:45→百間洞山の家15:30
8/13 百間洞山の家3:20→兎岳7:40→聖岳10:10→聖平小屋12:35
8/14 聖平小屋4:00→聖平登山口9:00→椹島9:50
山行期間 | 2012年7月28日(夜)~29日 |
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メンバー | SGY, KMT, YMU, KWI, EMR, MYI, ITN, TGA |
山行地域 | 台高山脈 |
山行スタイル | 沢登り |
初めての沢登り。それは印象深い「暴風雨の観音峰」以上に自然を感じ、冒険心をくすぐられた楽しい一日でした。
いつもの通り、前夜に出発です。
快調に進んでいましたが、もう少しで到着という所であいにくの通行止め。
急遽、目的地手前の駐車場でテントを張ることになりました。
いつもであればここで「宴会」となりますが、「明日は早い」ということで残念ながら??
すぐに就寝・・・のはずがどこからともなく、「プシュゥっっ」
紛れもなく缶ビールを開ける音が・・・その音につられ、次々とその引き金が引かれ。。。
それに加えて今夜の宿は宴会に打ってつけのEMRさんの広々テント。
さあ、宴会スタートです。
おなじみITNさんの日本酒に、今回はKMTさんの百貨店コロッケなど豪華なおつまみ。
経験豊富なリーダー方のお話を聞くのは毎回本当に楽しく、つい時間を忘れ・・・
というわけは勿論無く、決めた時間が来たら即撤収&即就寝。
リーダー曰く「山は時間との勝負」毎回ながらオンとオフの切り替えの早さ、さすがです。
目が覚めるといよいよ人生初の沢登りの始まりです。
予定より手前からのスタートとなった為、いそいそと足を進める中、途中途中に現れる数々の土砂災害の痕跡。
被害の甚大さを目の当たりにしてあらためて自然の脅威を感じ、さらに緊張しながらいよいよ入渓地へ。
真新しい渓流シューズに心浮かれながらも恐る恐る初入渓。
その瞬間、「ひんやり」、この冷却感、猛暑の大阪を思うと何とも贅沢です。
そしていよいよ沢登りスタート。
ごろごろと転がる大小の岩や水の流れ、など無いかのようにKMTさんをトップにすいすい進まれるリーダー陣。
続いて進もうとするも足場は浮石だらけであんな風には決して進めません。
「足取りをついて来なさい」とKWIさんの力強いお言葉や、
もはやマンツーマン状態のSGYリーダーのご指導の元、どうにか感覚を掴めてきたような。
必死さから少し解放されて周りを見渡すと、大喜びで飛び込むYMUさんや、小滝を滑り台にして滑り落ちるTGAさん。
立派な大人の皆様が子供のように無邪気で楽しそうです。
足がつかない深さの中、ザックを浮き袋に泳いだり、おたまじゃくし達やまるで岩と一体化したような蛙さんとの遭遇。
「大人の川遊び」というリーダーの表現通りです。
沢登り、噂通りにものすごく楽しい!!
が、しかしこのままでは終わらないのが自然相手の遊びです。
現れたのは3mほどの滝。人生初のシャワークライミングです。
「難しそうですね・・・」とつい呟くと、「楽しそうじゃないんですか?」とリーダーのお言葉。
(そうか、ここからが沢登りの本当の楽しみなんだ。。。)と冷や汗ながら覚悟を決めます。
今回の滝は難易度があるということで、いよいよロープが出現。
一体、トップのKMTさんはどうやって登ったのでしょうか??
先輩方の足取りを記憶に残し、最後尾から2番目、いよいよ順番が回ってきました。
記憶した通りに腕と足を置いたつもりがツルっと滑って宙吊り。
何度トライしても同じ・・・
頭の上から降り注ぐ、激しいシャワーで体力も奪われ、息も出来ません。
見かねたSGYリーダーの肩に足を置かしてもらいましたがまた滑り落ち。
結局、全員でロープを上まで引っ張り上げて頂きました。
人間一人を引っ張り上げるのも重いはずなのに、水に濡れた衣服やザックも、となるとさぞや重かったと思います。
本当に有難うございました。
そして、ロープの有難さを痛感したと同時に、「あの滝、次は絶対超えたい」と目標が一つ増えたのでした。
少し進むとまた新たな大きな滝が現れました。木漏れ日の中、色濃い緑に囲まれた滝を真下から見る。
それは登山道からでは決して見ることが出来ない神秘的な光景。
沢登りの新たな魅力を発見です。
さすがにこの滝は登らず高巻く事になりました。
つまり前週に復習したフィックスロープの実践応用です。
実践というのは練習より厳しいもので、そこは片足さえ置くスペースが無い、というよりただの斜面。
前後に控えて下さるEMRさんとTGAさんより注意点をアドバイス頂き、第一の関門は何とか切り抜けます。
この調子で第二の関門も切り抜けよう、と思ったのも束の間。
一瞬、何が起こったのかわからず、しばらくしてやっと状況に気付きました。
足場が崩れ落ち、宙ずりです。
またしてもロープに助けられました。。。
EMRさんのアドバイスに従い、何とか通過が出来たのですが、今思い返すと恐ろしい経験でした。
逆にしっかりとしたロープワークをしていれば自身の身を守れる、と体感した事で、
どこかまだ信じきれていなかったロープへの信頼度が増したのは大きな収穫でした。
その後は涼しく、緑豊かで穏やかな川を満喫。時間も迫ってきたので登山道に戻り、下山することになりました。
「登山道」なら歩きやすい、と思ったものの、またしてもスリリングです。
「これが本当に山道なのか?」と疑いたくなる、道というより斜面をひたすら降り、
無事、キャンプ地に戻れたのでした。
いろんな事が凝縮した一日となりましたが沢登り、噂以上に楽しかったです。
リーダーの皆様、今回も本当に有難うございました。
いつかリーダー方と同じ感覚で沢登りを楽しみたいです。
が、そんなすぐの成長は難しそうなので、取り急ぎ、次回沢登りでは、
今回と同じようにご指導よろしくお願い致します。
(MYI記)
<行動記録>
林道駐車場6:00→木屋谷川本流取り付き7:20→木屋谷川下流部遡行→奥山谷分岐11:30(遡行終了)→林道駐車場14:35