| 山行期間 | 2015年4月4日(夜)~5日 |
|---|---|
| メンバー | SGY, KWI, KTYF, ABE, TMT, SKM, UZU, KRA, DTE, BAN, NKO, ASI |
| 山行地域 | 桟敷ヶ岳 |
| 山行スタイル | 担荷 |

75期Bチームの第3回山行は、京都北山の代表的な山とされる桟敷ヶ岳(標高896m)に、
リーダーも含めて、12人の参加となりました。



今回からは3月のハイキングとは違い、担荷(ぼっか)トレーニング。その名前の通り、荷物を担いで登るトレーニングです。
前夜泊で、桟敷ヶ岳の入山口となる岩屋橋まで車3台で行き、雨の中、テントを2張り張って、翌朝に備えました。
テント内の行動スペースは、自分が寝袋を敷いて寝る、銀マット1人分(50cm×180cm)のスペースになります。
この上で、着替えや装備の整理や仮眠を取ります。夜は簡単に酒盛りをして、翌朝に備えて就寝。
夜中には鹿が幾度か鳴いていて、山に来たことを感じさせてくれました。
早朝に目を覚まして、朝ご飯の準備。コッヘルとガスを準備してあたためて行きます。
メニューはうどんと、パン、コンソメスープなどでした。朝食を充分に摂り、身体があったまった後に、
個人装備を片付け、テントをたたみます。
出発前、各自、担荷トレーニング用の石ころを土嚢袋に詰めて行きます。
私は、ザックを担いで山を登る感覚を想定しつつ、ザック11.5kg+石11.5kgの23kgを担ぐことに決めました。
担荷トレーニングにはぴったりの雨の降る中、出発。山に入るまでは、アスファルトの上をずかずか歩いて行きます。
この間に、今回の山行に参加されているメンバーと色んなお話をしました。
山に分け入り、雨の中を歩きます。
ぱっと観て、どちらから登る? という問いが出て来る場所も有りました。
倒木の上はぬかるんで滑ることを経験しました。
3月のハイキングでの傾斜が急でしたので、登りの傾斜にはあまり苦を感じません。
どんどん歩きます。途中の休憩で、山ヒルがいることを教えて頂きました。
雨の中の山行は、適切な行動着に拠って、守られて行く事を理解しました。
雨のため、やはり踏み場は、晴れの時よりも滑ります。
春の訪れを感じさせてくれるのは道端にある草花達です。途中の休憩で行動食を取り、
ぐんぐん歩きます。
今回から、リーダーだけではなく、メンバーの中から順に、コンパスと地形図から読図にトライ。
読図を担うメンバーは先頭を歩きます。
勿論、トライが有れば、エラーも起きます。トレース(誰かがあるいた足跡)も頼りに、
地形図を確認しながら、歩いて行きます。
道がずれている事を感じたり、分岐が有る場合には、サブリーダーを軸に声をかけていただき、修正を図って行きます。



私も途中から読図にトライさせて頂きました。これが思ったよりもたのしい!
コンパスを使って地図を読めるようになると、自分の世界観がその道具に拠って広がって行く事を感じる事が出来て、
ぐんぐん進んでしまいます。
思ったよりも早めの桟敷ヶ岳の登頂。担荷の辛さもあまり口にせず、たのしく登って来れました。
行動食を摂り、くだりへ。くだりはぬかるみ、滑ります。着て来たレインウェアも、泥まみれです。
始めての担荷。始めての前夜泊。担いだ荷物は、下山後に肩から降ろすと、まるで蝶になったような身軽さで、爽快感でした。
この一年間、このチームでルーム、山行と繰り返して行く中で、改めて山登りの面白みを味わって行けたらと感じています。
また、今回から、渉外、食当、装備と役割を分けて、参加できる山行時には、
みんなで登山計画を立てていくトレーニングも開始しました。
今回、役割を担って頂いたみなさん、的確な準備、ありがとうございました。
次回以後、私も何か担えるように、心の準備を致します。
(NKO記)
| 山行期間 | 2015年3月22日(日) |
|---|---|
| メンバー | SGY, KTYF, KWI, ITN, TMT, YMS, SKM, UZU, KRA, DTE, BAN, NKO, ISK |
| 山行地域 | 三峰山 |
| 山行スタイル | ハイキング |



75期Bチームの第2回山行は、奈良県と三重県の県境に位置する三峰山です。リーダーも含めて13人のハイキングとなりました。
私は第1回(金剛山)が体調不良で不参加でしたので、Bチーム山行初参加です。
天候は晴れ。春風がとても心地よく、サブリーダーを先頭に和気藹々とスタート。


不動滝コースとの分岐で橋を渡り、登り尾コースから山頂を目指します。しばらく歩くと小鳥のさえずりが聞こえてきます。
やや早いペースに、だんだんメンバーの口数も少なくなり、ひと汗かくころ不動滝コースとの合流地点の避難小屋で小休止。
避難小屋からさらに登ると残雪がちらほら残っていました。しばらく登って、三畝峠を通りぬけて八丁平に到着。



私は霧氷のシーズンに三峰山・八丁平を訪れたことがありますが、広々とした草原の八丁平も見晴らしよく大変気持ちよかったです。
八丁平から10分程登って三峰山山頂に到着。全員で記念写真を撮って休憩。リーダーの読図教室もありました。
各自、身づくろいや行動食をとったりした後、三峰山からの北尾根を学能堂山めざし縦走スタート。ここから先の登山道は、やや不明瞭な箇所もありました。
急傾斜の下りを終えると、その後緩やかなアップダウンが続きます。北尾根の三つの峰を超えた後に、コスマ山への急傾斜の登りにやや悪戦苦闘。


コスマ山を超えて、コスマ峠で小休止。ここでリーダーの判断により、先に進まず、コスマ林道を下ることにしました。
林道を抜けて、民家沿いの車道をしばらく歩くと出発点の駐車場に戻ってきました。
体力面の課題もありましたが、無事楽しくハイキングを終えることができました。
みなさんの装備や行動食など参考になる点もありました。これから1年間のカリキュラムを通じて、成長できるように取り組んでいきたいと思います。
ありがとうございました。
(ISK記)
<行動記録>
みつえ青少年旅行村駐車場9:55→三畝峠11:15→八丁平11:25→三峰山11:35→コスマ峠13:45→みつえ青少年旅行村駐車場14:50
| 山行期間 | 2015年3月8日(日) |
|---|---|
| メンバー | YMM, TMT, YMS, SKM, UZU, KRA, MTD, KNZ, NKO,ITN, SGY, KTYF, KWI, ABE, IND, MKM |
| 山行地域 | 金剛山 |
| 山行スタイル | ハイキング |

今回は、75期Bチームの第一回の山行で、新人が多く、
リーダーも含めて16人でのハイキングとなりました!
前日の雨も上がり、気温も上がり、登山日和です。
タカハタ道から登り始め、沢筋を通って、数カ所、フィックスロープのある岩場もあり、
変化のある楽しいルートでした。
登っていくにつれて、どんどん暑くなりましたが、途中に湧き水があり、
こんなにおいしい水は初めてでした!
急登が終わり、尾根に出ると少しひんやりします。
金剛山の山頂に到着!ここで記念撮影をしました。
山頂で行動食と水分を補給して、紀見峠を目指して歩き始めます。
杉林の中を歩いていきます。
なだらかな道ですが、数々のアップダウンを乗り越えて、ジワジワ足に響いてきます。
休憩では、皆さん様々な行動食を持ってきていて参考になります。
初めてで必死についていき、足や膝がガクガクになった人もいますが、
最後まで全員で紀見峠に到着。予定より早く下山できました。
リーダー陣の方々は足取りがスムーズで、自分達も、先輩方のように
なれるように1年間のカリキュラムに取り組んでいきたいと思います。
リーダー陣の方々、Mチームの方々、心強いメンバーと一緒で、安心して登ることができました。
ありがとうございました。(KRA記)
〈行動記録〉
金剛登山口9:20→タカハタ道→金剛山社務所10:40→千早峠12:45→紀見峠15:40
| 山行期間 | 2015年2月20日(夜)~21日 |
|---|---|
| メンバー | SGY, KWI, UET, MKM, TKD, MSD, YDA, YMG, KBT |
| 山行地域 | 浅間山 |
| 山行スタイル | 雪山ピークハント |
六甲山のハイキングから始まり早1年。
遂にBチーム卒業山行の日がやってきた。
今回の山行は日帰りで、下山後は旅館に泊まる計画である。それもちょっと奮発していい旅館!「山に行く」と言うよりは「旅行」という感覚で浮かれていたため、油断は禁物と思い直し、行きの車中で気を引き締める。
この1年間で最高の天気に恵まれ、浅間山荘登山口を出発。
アイゼンを装着し、ザクザクと気持ちよく雪を踏みしめる。雲一つない真っ青な空を眺めながら登る。他にも登山者がおり、トレースもあるため難なく登れる。

一の鳥居、二の鳥居と抜け、ようやく火山館へ。プリンのような形の浅間山が徐々に近づいてくる。賽の河原は雪の下にゴロゴロと岩が転がっており、足を捻りそうな所もある。斜面を斜めに登り稜線に出る。
風のない快晴で本当に良かったと思う。

浅間山の火口付近は立ち入り禁止のため、外輪山の前掛山のピークへと向かう。緩やかな登り道を進み、到着。眼下には北アルプスから富士山まで360°のパノラマが広がっている。
本当に絶景!!

「あの山何かな~?」と聞かれても、どの山の名前を答えても正解するくらい全部見えている。山頂では、景色を楽しみつつゆっくり休憩。周りは雪が積もっているが、地熱で雪が融けている所もあり、寝転がってみる。ほんのり温かい。自然の力は壮大だ。
下り道では、以前なら怖いと思っていたような斜面も今ではヘッチャラ。この1年で多少は強くなったかな~と思う。楽しく写真を撮りながら下山。

下山後は旅館のリンゴ風呂で汗を流し、体を癒し、美味しい夕食をいただきました。ビンゴ大会も盛り上がり、楽しい時間を過ごせました。翌日の蕎麦打ち体験、いちご狩りとレジャー三昧で、大満足の卒業山行でした。
1年間、ご指導いただいたリーダー陣に感謝致します。
そして、同期メンバーとは今後も繋がりを大切にして共に山を楽しんでいけたらと思います。
(YMG記)
<行動記録>
浅間山登山口6:45→二の鳥居7:40→火山館8:55→外輪山11:10→浅間山頂上11:50~12:30→火山館→浅間山登山口
| 山行期間 | 2015年2月7日(夜)~8日 |
|---|---|
| メンバー | SGY, KNS, IND, YMG, YDA, UET, KTH, MSD, TKD, MTM, MKM, YMS, UZU |
| 山行地域 | 伊吹山 |
| 山行スタイル | 雪上訓練 |
初参加!!登山の団体行動は小学校の耐寒登山以来で、どうなるか少し不安になりながらも、でっかい荷物で電車に乗り込み集合場所へ。
SGYさんが絶妙な感じで大量の荷物を車にはめこみ?いざ出発。
さぁどうなることやらということで、伊吹山雪上訓練に参加してきました。
テン場は道の駅!?
到着するなり、先輩方がうろうろと場所探し。なんと本当にこんなところにテントを張るのか?女性陣もまったく物怖じしないでテキパキテントが完成していく。で、あっという間に幕営完了&就寝。
翌日5時半起床。
早い。いや速い。“ピピィ”、“ガバッ”、“ボッ”アラームなるなり、中央で寝ていたお二方が起きるとほぼ同時に、ガスに火がつく。朝食をさっさと済ましテント撤収。
ただいま6時。
さていよいよ登山口に到着。ビーコンを受け取り装着。小雨が・・・、準備を整えいざ出発。雪はなく道はグチャグチャ。どうなるんだ・・・、という感じでひたすら登る。すると、2合目を越えたあたりでやっと雪山っぽくなってきた。このあたりでアイゼンを装着。トレーニングの屯鶴峯の岩肌だけを削ってきた可哀相なアイゼンもいたようで、いよいよ雪山デビューらしいです。
黙々と高度を上げて、あと一息というところで勾配がきつくなり、視界も悪くなってここまで。
残念ながら登頂できず、ここで雪上訓練を始めることになりました。(あと100m位だったらしい)滑落停止とスタンディングアックスビレイの練習を行う。滑落停止は前情報で聞いていたが面白い。ロープワークもかなり面白い!! が、かなりの練習が必要な気がする。数回やっただけでは、命を預けられる様なものではないなぁと実感した。

今回の参加では、特に団体行動と個人山行の違いに驚き、学ぶことが出来ました。皆様方、ありがとうございました。
3月からは新期でのデビューとなりますが、がんばりたいと思います。
(UZU記)
<行動記録>
伊吹山登山口7:10→3合目8:40→1250m地点(最高到達点)11:30→雪上訓練11:30~13:30→3合目14:00~登山口15:00
| 山行期間 | 2015年1月23日(夜)から25日 |
|---|---|
| メンバー | SGY,KWI,TKD,YSZ,YMS,UET |
| 山行地域 | 福井 |
| 山行スタイル | スキー |
今回は年間を通じてBチームで唯一のスキー山行です。スキー好きの私自身、ゲレンデスキーと山スキーを一度に体験できる贅沢三昧の山行なので、行く前から期待していたイベントのひとつでした。しかし、Bチームの参加者は、土日2日間は2名、日曜のみ参加2名と少々さびしい山行になりましたが、しっかり技術をマスターしたいと思う。
金曜日夜、各参加者をピックアップして一路福井に向け出発。今日は、恐竜博物館の駐車場脇の売店の軒下をお借りして幕営、快適な夜を過ごす。翌朝、6時起床。ここから「ジャム勝山スキー場」までは約15分程度と近いこと、リフトの営業開始は7時半からのこともあってゆっくりとした朝の準備となる。
初日
ゲレンデ駐車場に着き、朝食後スキーの準備を始める。準備をしてしばらくするとBチームメンバーのTKDさんが、ブーツに足の一部が当たるようで、かなり痛そうにしている。何とか履けたものの、午前中数本滑ったところで、結局、スキー場内のチューンショップでブーツのシェル整形をすることとなった。やはり、山スキーの購入にあたっては、新人は経験・知識もほとんどないので、可能な限り経験豊富な先輩等に帯同してもらい、相談しながら購入するほうが、後のトラブルを回避できるのではないかと思った。
初日午前中は、リーダー、Bチームメンバーそれぞれ自分の技量に合わせ自由にゲレンデで足慣らしをする。昼食時に集合し、午後は本日の参加者全員で、ゆっくりペースでゲレンデを一周、滑りを確認しつつ、充実した一日を終える。
下山後、あわら温泉で入浴・食事後、福井北ICで後発隊と待ち合わせをしていたが、到着が遅れたため、前日と同じ「恐竜博物館」に先に移動し、後発隊を待つ。午後11時半頃無事合流し、翌日に備える。
2日目
後発隊2名とKWIリーダーは、本日はゲレンデスキー。SGYリーダーとTKD、UETは、山スキーで経ヶ岳目指すため、リフトを利用してゲレンデトップへ。ここでパトロールに声をかけられる。最近、BCスキーヤーの遭難が多いことから、山行届の提出を求められる(県警には事前に提出済)。我々の山行に配意いただいていることに感謝するとともに、お世話にならぬよう気を引き締める。


そしていよいよ今シーズン新調した、山スキーにシールをセット。初めてシール登行を開始する。「ワカン」で苦労したひざ下程度のラッセルも、余裕で登れる。なんという機動力か。少々の斜度なら、直登してもなんともない。少し感動した。このあと、下りの場面では、シールを付けた状態でどの程度滑れるのか、斜度のきついところでのスキーの取り回しなど、様々なシチュエーションを経験できた。残念ながら時間の関係(やる気の問題?)でピークに至らず折り返すことになったが、おおむね登行技術は吸収できたのではないかと思う。シールを外してのBCスキーは、長く滑走できる斜面がなく、ほとんど体験できなかったが、樹林帯の滑走など、今後経験していきたい。

あと1か月程で、Bチームの年間計画も終了予定。卒業後は、Mチームの皆さんに少しでもついていけるよう、残された期間、様々な技術を習得しておきたい。(UET記)

<時間記録>
1/24(日)ジャム勝山ゲレンデトップ9:45→1,450m地点11:45→ジャム勝山ゲレンデトップ14:05
| 山行期間 | 2015年1月9日(夜)から12日 |
|---|---|
| メンバー | SGY,KWI,TKH,IZT,UET,YDA,MTM,MKM,TKD |
| 山行地域 | 北アルプス |
| 山行スタイル | ピークハント |
初めての日本アルプスは常念岳だった。雪も無くテントも持たず小屋泊。天候も良かった。それでも高山病でフラフラしながらもなんとか登りきった覚えがある。その時頂上から見た蝶ヶ岳への稜線を見て恐怖を感じた。森林限界をこえて強い風が吹いており、道もかなり細い。アルプスは怖い・・・、そう思って帰路についた。
それから早3年、積雪期テント装備で蝶ヶ岳に挑む日が来た。泉州山岳会74期Bチーム冬合宿、蝶ヶ岳。1年間の努力の成果を見せる時である。今まで途中敗退もあったが是非とも今回はピークを踏みたい。そんな思いと一緒に家を出た・・・。
1/9(金)
深夜に出発地点である沢渡(第二駐車場)に到着。かなり寒い。もちろん地面も凍っている。急ぎテントを張り、仮眠に入る。シェラフはとても暖かかった。
1/10(土)
タクシーに乗り合わせ釜トンネルへ。真っ暗な道を進みいきなりヘッドランプの出番。トンネルを抜けると車道を歩いて上高地まで進む。これから冬山での体験を思うとアスファルトの道も楽しく進めた。

上高地到着
夏は観光客でいっぱいだが、今は自分たち以外だれもいない。観光名所の河童橋も貸切状態である。記念撮影をして次へ進む。

雪が深くなってきた。長い長いラッセルが始まる。荒島岳で練習はしてきたが、どうもうまくいかない。体重のかけ方が悪いのか、足場の固め方が悪いのか、頻繁に雪を踏み抜き無駄な体力を使う。先輩達のアドバイスを頂きつつ徳沢ロッジまで進む。最後の人工物であるロッジで休憩をし、急激に斜度の上がる登山道を見上げる。

ここからが本当の雪山だ。トレースなんてものはない、全て自分達で切り開いて行くのだ。ワカンを装備し、膝まで埋まる新雪の斜面をラッセルで進む。足を蹴り込み、踏みしめ、じんわり体重をかけ、次の足を出す。さらさらの雪はどれだけ踏みしても固まりにくく苦労をする。なんとか進めるか?と騙し騙し進んでいたら熊笹の上に積もっていた雪を踏み抜いた。腰まで埋まり身動きが取れないため、後続の人にラッセルを代わってもらい必死に抜け出す。ただ進むだけではなくどこが安全で楽な道か見極めも必要だと感じた。よくよく見ると変に雪が盛り上がっている箇所がある。小さな木や熊笹の上に雪が降り積もっているのだろうか?あそこは避けよう。

標高1,800m地点
少し平らな場所があり、ここにテントを張った。八ヶ岳で習った雪上のテントの張り方を思い出しながら設置。雪を削り、平に整地、テントを張って、綱やペグで固定。時間はかかるが安全で快適なテントを作るのに必要な事だ。今日の食事は粕汁にとろろご飯。乾燥で粉になったとろろがあるとは知らなかった。粕汁もうまい。身体が温まる。明日の行動中のテルモス、朝食用の水を作り就寝。
1/11(日)
アタック装備で出発、テントは張りっぱなしなので、個別に袋に入れているシェラフとマットの個装袋をテントに放り込む。共同装備の嗜好品も不要との事で放り込む。この時の装備の取捨選択が後に大きな影響がでる…。

長塀尾根
今日も必死にラッセル。先輩からのアドバイスもあり、ピッケルの使い方がわかってきた。限界まで雪に突っ込みながら進むのがコツのようだ。今回は参加できなかったOSMリーダーがラッセルをするのに、ピッケルを両手持ちで突っ込みながら進んでいた姿を思い出す。
皆で交代しながら、ラッセルラッセルまたラッセル。トレースなんてものは無い。自分たちで切り開いて行くのだ。強くなってきた風に備え目出し帽を引っ張り出す。ゴーグルもつけてみたがすぐに曇る、手袋で拭おうとしたら既に凍って霜になっていた。簡単には取れない・・・、ゴーグルの使用を諦める。

蝶ヶ岳稜線
13時頃なんとか稜線まで到達。話には聞いていたがすごい風だ、雪も混じっていて何も見えない。地面と空の境界まで曖昧である。これが噂のホワイトアウトか?耐風姿勢で風が弱まる時間を見計らい、うっすらと見える頂上目指して進む。高山病の症状が出てきたようで頭が痛い、深呼吸をしようと思いっきり鼻から空気を吸い込んだら鼻の穴の中が凍った感触がする。すごい場所に来てしまった事を実感。
蝶ヶ岳頂上
急ぎ写真を撮り、樹林帯に戻る。頂上の先に冬期避難小屋もあるらしいが何よりも早く帰らなければならない。頭痛と焦りで注意力が散漫になっていたらしい。石楠花の上に積もっていた雪を踏み抜く。KWIリーダーに助けて頂いた。

長塀尾根
予想外に風と雪が強い。雪もサラサラなのでトレースが跡形もなく消えていた。未熟な自分たちでは道がわからずSGYリーダーの読図頼みでテントを目指す。フラフラついていく、休憩中もボンヤリしていると、TKHリーダーが心配して行動食や水を勧めてくれる、ありがたい。ふと気がつくと少し薄暗い、そうか冬だから日が短くなっている事を思い出す。あまりはっきりとしない頭で考えているとSGYリーダーが立ち止まり言った。
「ここでビバーグします。」
ぼんやりした頭でもやっと事の重大さに気がつく。確かにもう日が暮れてきている。道はトレースもなくはっきりしない。夜間の行動は自殺行為だ。まだ半分信じられず、もたもたしながらツェルトの設営を手伝う。地面をならし、ツェルトを木でつり、スコップ、ピッケル、カラビナなどある物でツェルトを設営していく。もうすでに外は暗い。そこから、長い夜が始まった。

ビバーク
ツェルトは風雨をしのいでくれた。外にいるよりはもちろん過ごしやすい。このままの積雪量ではうもれる事はないと思う。手持ちの防寒具は全て着た。ダウンのスパッツを持っていたのはありがたい。非常食はちゃんとある。明日の朝食、行動食を残し、食べれる物はすべて食べる。水分はリーダーの持っていたバーナーと食器で雪を溶かす事ができた。非常用のメタよりスムーズに水を作れる。人数分のテルモスに湯を入れ、明日の分を確保する。嗜好品は無かったが、てもりのアミノ酸サプリを溶かして飲んだ。翌日の体調を考えればもちろん良いだろうし、何より普通の湯よりはうまかった。今日できる事はすべてした。あとは寝るだけだ。覚悟はしていたがやはりこれが一番難しい。実は自分は、アタック装備に必要なシェラフカバーを置いてきてしまった。薄い銀マットの上に横にはなってみるがとても耐えられない。ザックの上で三角座りをしてみる。寒さは幾分ましであるがとても寝れそうにない。隣のSGYリーダーは銀マットの上で横になってた。さすがだ・・・。最終的にはザックの上で猫の香箱座りのような形で落ち着く。そのまま少し寝る、寒さで震えながら起きる・・・、というのを繰り返す。人間ここまでガタガタ震えれる物なのかと驚嘆する。少しでも休まなければならないと必死に横になる。そして待ちに待った夜明け。寒さで強ばった体を起こし、撤収して出発。今日はなんとしても帰らなければならない。
帰路
体力のある者が率先して前を歩き、ラッセル。読図のできるSGYリーダーが2番手、GPSを持つMTMさんが3番手につき慎重に進む。後続の者も必死に他の登山者が残していた赤テープを探す。食料、燃料も限られている、これ以上のビバーグはできない。そのまま下って3時間、ついにテントまでたどり着いた。「帰って来れた!」頂上についた時よりもうれしいとの声も聞こえる。テント内で待っていてくれたMKMさんが皆に嗜好品を作ってくれる。ものすごく美味い・・・。帰ってこられた事を実感する。そのまま急ぎ撤収、帰路につく。天気は快晴になり、穂高連峰がとても綺麗だった・・・。(TKD記)

<時間記録>
1/10(土)中ノ湯7:20→上高地9:15→徳沢11:15 →1,800m付近B.C. 14:50
1/11(日)B.C.6:10→長塀山10:55→蝶ヶ岳13:00→2,600m付近ビバーグ16:30
1/12(月)ビバーグ地点6:30→B.C.9:20(テント撤収)→徳沢11:35→明神13:35→上高地15:10→中ノ湯17:10
| 山行期間 | 2014年12月26日(夜)から28日 |
|---|---|
| メンバー | SGY,OSM,MEG,YDA,MSD,KTH,YMG,TKD,UET,MKM |
| 山行地域 | 八ヶ岳 |
| 山行スタイル | 縦走 |
12月26日夜、梅田モンベル前と三国ヶ丘駅に集合した10名は、一路高速道路をひた走り、ピラタスロープェー山麓駅に到着しました。待合室が解放されていて暖房まで入っています。おまけにトイレはウォシュレットで、感激です。
始発のロープウェイに乗り、1771mから2237mまで一気に上がりました。山頂駅にある坪庭を通っていよいよ縦走開始です。天気は快晴で、トレースもしかりついています。木は完全に雪をかぶり雪の塊のようになり、山全体が雪だらけです。樹林帯では、トレースがあっても足が沈みます。縞枯山を過ぎ、茶臼山にさしかかり眺望が広がります。

空は、雲一つない濃いブルー色です。エメラルドブルーとでもいうのでしょうか。はじめての本格的な雪山でこんなに天気が良く素晴らしい眺めでいいのでしょうか?

その後は一気に下って麦草峠です。こんなところに国道がという風景です。麦草ヒュッテ前で休憩し、丸山に向かいます。途中の樹林帯で雪が深くなり、ワカンを装着し丸山へ。途中で出会った人から樹林帯をすぎるとワカンはいらないとのことで外して歩きました。丸山を越えて下りきったところが高見石小屋です。
この時点で午後3時過ぎです。風邪気味で体調不良の人や足に力が入らないでふらふらする人が出ました。ここから、今日の幕営予定の黒百合ヒュッテまでだらだらとした登りで2時間以上はかかる模様です。黒百合ヒュッテに行くのは断念することとなりました。高見石小屋で幕営すると決まり、雪を掘り、均して幕営です。幕営後、高台に上がったところで夕日に染まる絶景が見えました。

そして翌日下山するとの判断でエスケープルートを使って渋の湯に下山しました。途中下山でしたが、快晴に恵まれ、十分満足でした。こんな経験をさせてくださったリーダー陣に感謝です。(MKM)

時間記録
12/27 9:00ロープウェイ山頂駅→9:20雨池峠→9:55縞枯山→11:00茶臼山→12:00麦草峠→13:15丸山手前のコル→15:10高見石小屋
12/28 7:00高見石小屋→8:00渋の湯
| 山行期間 | 2014年12月13日(夜)から14日 |
|---|---|
| メンバー | OSM,KWI,UET,MKM,TKD,MSD,YMS,YSZ,MTM |
| 山行地域 | 福井 |
| 山行スタイル | ピークハント |
ワカン装着時の歩行訓練とラッセル練習の為、福井県は荒島岳での日帰り山行です。
当日は大寒波に見舞われ、福井県は大雪注意報が発令されており、決行するか否か出発直前までリーダー陣を悩ませていました。
降雪次第では道路がどうなるか分かりませんが、とりあえずは行ける所まで行くことになりました。
道中、橋が閉鎖されていましたが、迂回して無事に勝原駅まで辿り着けました。道路の積雪も多かったです。また、勝原駅には無料の休憩所があり、シュラフのみで快適に眠ることが出来ました。トイレも清潔で仮眠には最適の場所でした。
翌日、いよいよ雪上訓練開始です。予想した通り雪が多く、荒島岳の登頂は厳しいため、勝原スキー場跡からシャクナゲ平を目指すことになりました。ワカンを装着し、ビーコンチェックを澄ませ、曇り空の下いざ出発です。

前回の越百山では雪が全く無かったので、初めてワカンを履いて歩くメンバーも多く、膝上まで雪に埋もれ、悪戦苦闘しながら一歩一歩登っていきました。

リーダーにワカンでの歩き方を教えて貰いつつ、Bチームメンバーそれぞれに、少しずつコツを掴んでいきましたが、標高820m付近であえなくTIME UPとなりました。

山行中、晴れ間がのぞくことはありませんでしたが、満開に広がった白い桜のような樹氷に冬山シーズンの到来を感じることが出来ました。
また、大寒波のおかげで、訓練としては非常に有意義なものとなりました。
いよいよ、冬山合宿に向けての準備が整いました。合宿本番が楽しみです!(MTM)
時間記録
7:40スキー場駐車場→9:00 580mあたり→11:00 845mあたり→12:10駐車場
| 山行期間 | 2014年12月7日 |
|---|---|
| メンバー | KWI,OSM,UET,TKD,KBT,YDA,MKM,MSD,YMS,YSZ |
| 山行地域 | 大阪 |
| 山行スタイル | アイゼンワーク、担荷 |
山行前夜はルームで納山祭が有り、当日の朝は、ルームに宿泊組と合流組が一緒に現地へ向かう。この日は前日までの寒さとは打って代わり、暖かくよい天候に恵まれました。
始めのアイゼンワークトレーニングでは、経験者はKWIリーダー組、中途入会の私を含む初心者の三名はOSMリーダー組に分かれてのご指導でした。

OSMリーダーのアイゼンは先が丸くなっていて「滑りやすいんですよ。」と言いながらもスイスイと歩いて教えてくれる。同じように体を動かしているつもりだが、斜面に恐怖心が有るのかへっぴり腰になり、膝を曲げてうまく使うことがなかなか難しい。やっと少し慣れてきた頃に約2時間の練習が終了となる。

ここからMチームのMTMさんも合流し、昼食を取った後12:00よりおまちかねの歩荷です。YMSさんと私は冬山装備の12キロのみでしたが、みなさんは早速と石をつめだし登り始める。二上山へは急登な階段が続き、段差も大きいため歩幅がうまく合わず、前を行くYDAさんの足の運びを参考に、一歩一歩ふみしめてついて行く。

しばらくし、鉄塔でさらに石を追加し重量を調整していく。「ここの石、軽すぎるねん!」と石を探す様子、こんな台詞は初めて聞きました(笑)。リーダーからYMSさんと私は追加なしの声に内心ホッとする。二上山馬の背に向かう階段も、相変わらずアップダウンが続き大量に汗をかく。折り返し点での休憩時にMTMさんに分けてもらったチョコクッキーの美味しかったこと!!ここから当初の予定コースだと日没までに下山は難しいので、ショートコースで戻る事になる。リーダーよりヘッドライトの確認が有った。
万葉の森まではゆるい下り坂で周りの紅葉などを見ながら、ほんのひとときのトレッキング気分でした。トイレ休憩後、またもと来た道に戻りひたすら階段の登山道となる。後半の下りは湿った落ち葉で滑りやすく、急階段は疲れた脚にきます。ここを暗くなってライトの明かりで歩くのは大変だろうと思い、迅速なリーダーの判断に感心しました。
17:00前の明るいうちに終了。

みなさん15~30キロの重量を背負っているのに、終止軽やかに歩いていてびっくりです。今回、初山行ということで、ついて行けるのか不安な中での出発でしたが、道具の扱いやザック収納など不慣れなところなどをフォローをしていただいて、無事に第一歩を終える事ができました。ありがとうございました。
(YSZ)