山行期間 | 2019年8月9日~2019年8月12日 |
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メンバー | MTU KSU HYS |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | バリエーションルート |
今回、私たちの夏合宿の舞台となったのは北鎌尾根。北鎌への取り付きルートは幾つかあるが、私達は上高地から水俣乗越を通り、天上沢を下って北鎌沢出合へと目指すルートを取った。
個人的には、今回の山行を無事に終える最大のポイントは、ルートファイティングでは無いかと考えていた。勿論、体力面や登攀能力も大きなポイントにはなるだろうが、ルートをミスする事により、余計な時間を割いて体力の低下を招き、更にはルートに行き詰まって最終的に危険な登攀を余儀なくされる様なことは絶対に避けたいと考えていた。
今回の山行では、私達3人は意識的に「稜線通し」を貫いた。
その結果、ルートを大幅にミスする事も無く、比較的計画通りに山行を終える事が出来たのでは無いかと思う。しかし、反省点もあった。ルートファイトを意識するあまり、後続の2人と距離がひらくことがあった事だ。一番最後尾にはリーダーであるMTUさんが居てくれるという安心感と、自分の役割はミスする事無く的確にルートを読む事だという意識が強すぎて、次の尾根を確認する為に少し先を行き2人を待つという場面が多くあった。直線距離としては十分に見渡せる距離であったと思う。ただ、岩場では少し回り込む様な動きをすれば、数メートル先を行くだけでも先行者は岩陰に隠れて見えなくなってしまう。その先で、もしも自分が足を踏み外し滑落するような事があれば・・・と振り返ると恐ろしい。
8/10日(土)晴天 5:50 あかんだな駐車場 6:20上高地バスターミナル 夏山を楽しむ多くの登山客で賑わう中、8:10徳沢、9:00横尾、11:00ババ平、12:00水俣乗越分岐、13:20水俣乗越へと足を進める。ここまでは危険個所も無く一般道であるので道もしっかりとしていて歩きやすい。
北鎌沢分岐を目指して天上沢を下降する。天上沢上部は非常にザレていて集中して足を進めないと足を滑らせて危険である。ルートは鮮明で道に迷うことはないだろう。雪渓があるとの情報もあったが、下部で少し残っていた位で軽アイゼンは必要なかった。雪渓は数メートル先で無くなっているのが見えていたので私は着けずに進んだが、MTUさんとKSUさんはアイゼンを着けたかったみたいでアイゼンを着けて進んでいた。数メートル先ですぐに脱いでいたけど(笑)
河原に出てからはアドバイス通りこれでもか!!っと進んでも中々北鎌沢との分岐には出てこない。。まだかまだか、とGPSを確認しながらやっと北鎌沢出合に到着。分岐には数パーティーのテント村が出来ていた。
8/11日(日)3:00起床 4:30北鎌沢出合出発 北鎌沢は右俣を行く。ややこしい分岐が出てくるのか?と心配していたが迷うことなく進めた。上部でP7の稜線に向かって走る通称クライマーズホイホイの様なルートも見つけたがしっかりとコルを意識して目指せば迷うことも無く、ルートは鮮明であった。
6:40 北鎌のコル コルはブヨの天国でした(笑)こんなところでテントを張るなんて・・想像するだけでも恐ろしい。暫し休憩していよいよ北鎌尾根に足を踏み入れる。MTUさんの指示でトップを行かせて貰う。独標まではルートも鮮明な樹林帯。太陽の日差しがジリジリと身体を照り付ける。
10:00 独標手前コル 前方に大きく聳える独標。後方から独標を眺めてルートを探す。岩登りの醍醐味はルートを読むことだと思う。岩壁を前にして、じっとその壁を見つめる。岩の弱点を探しながら、どうやって抜けてやろう。どうやって攻略してやろう。と、ルートを探す。
この瞬間、私の胸中は99%不安と緊張で満たされる。緊張を強いられる環境下でその瞬間を楽しめる程、私のメンタルは強く無いのだ。岩登りが楽しい?いや、寧ろ登攀中は全く楽しくない(笑)早く帰りたい。早く安全な場所へ行って安心したい。ただそれだけなのだ。
独標手前から千丈側をトラバースで進む。足場は想像以上にしっかりしていてスムーズに抜ける。逆コの字に張り出した岩場を抜けた後、少し悪いトラバースを直進するのか、そのまま稜線に向かって直登するのか悩んだ。私は主稜線に向かって直登する選択をした。(下調べで独標のトラバースを下りすぎて主稜線に戻るのに苦労している記録を幾つか見ていたからだ。)登り始めて少しして、前方右側の岩場(私達とは違う岩)に先行パーティーが見えた。これはルートをミスしたか?と思ったがそのパーティーとは随分距離が離れていたはずだ。様子を見ていると主稜線に戻るルートで手こずっている。
ルートを読んで進んでいくとチョックストーンが挟まっている岩場を見つける。事前の下調べで独標直登ルートの目印がチョックストーンである事は頭に入っていた。そのまま主稜線に向かって突き上げると頭上の稜線に人影が。大丈夫だ。ルートは間違っていない。
無事に主稜線に戻る。先に登っておられた方に話しかけた。「稜線上を進んで来られたんですか?」と。すると、私たちと同じ所を来られた様だ。ガイドの方が前方にいらっしゃったみたいでその方に付いて来られたみたいだが想像以上に大変だったと。稜線上ずっと先の進行方向に目をやるとガイドらしき方がロープで3人を連れて進んでいた。ロープで誘導しながらスピードを落とすことなく進んでいる。今回の山行では、何組かのパーティーに追いつき先を行かせていただいたが、最終的にこのパーティーに置いつくことは無かった。むしろ距離はどんどんと離されていたように思う。
独標を越えて、その後も稜線通しを意識した。個人的に今回の山行の核心は独標トラバース後の主稜線への登り返しとP14の突破だと考えていた。p14は白い岩肌でとてもザレている様子。なるべく無駄なトラバースはしたく無い、危険な登り返しも避けたいと考えていた。それに、p14手前のコルから延びるトラバースに入り込み、大幅なタイムロスをしている記録を幾つか見ていたのだ。p14らしきピークの手前ではっきりと千丈沢側に延びるトラバースルートがあった。ここでも、どちらに行くのか?という選択を迫られたが、稜線上を行かせてください!と自分の意思を伝えさせて頂いた。
稜線上は危険な箇所も無くスムーズに進むことが出来た。その後も順調にp14、p15、p16といずれも稜線上を行く。このころには前方に大きく聳える大槍の姿が。12:00頃、北鎌平に到着し暫し休憩を取ることに。北鎌平から大槍を食い入る様に見つめる。遠目で眺めてる分にはルートは全く読めない。。何処を行けばいいのか・・・大槍を登攀している先行パーティーの動きを必死で追う。
そんな必死にルートを探してる私の目の前でMTUさんとKSUさんは大の字になって寝始めた(笑)
驚愕である(笑)大槍を目の前にして、この2人は今にも爆睡しそうな勢いである。2人が大の字になってね転びながら休憩をしたのは、実はココ北鎌平だけではない(笑)休憩場所で、ヘルメットを顔面に被りながら大の字になって寝始めるという光景に数回遭遇していた(笑)
なんて強いハートの持ち主なのだ。。チキンハートの私には北鎌尾根の稜線上で大の字になって休憩するなんて余裕は無い(笑)願わくば危険なこの尾根から早く抜けたい。安心できる場所でゆっくり休憩したいのだ。そんなこんなしていると、さっきまで晴天であった空にどんどんとガスが出てきて一気に槍がガスで覆われる。
ガスが出てきました!出発しましょう!とチキンハートの私は叫ぶ(笑)2人ともチキンハートの私の勢いに負けて出発の準備をしてくれた(笑)
大槍の登攀は一歩一歩足を進めると、遠目で見ていたよりもルートは明瞭であった。着実に一手一手慎重にホールドを探す。最後のチムニーの場所は北鎌平から把握していたので迷うことなくチムニーの真下に出ることが出来た。チムニーを登りきると直ぐに槍の頂上が視界に入る。
最後のチムニー登りはちょっと物足りなかったけど、怪我無く無事に登りきれた事を称えあった。今回、トップを行かせて頂いたことはとても良い経験になった。やはり私は岩登りが好きなんだと改めて感じることが出来た。登っている最中は殆ど緊張と不安しか感じなかったけれど、その心の何処かで、緊張と不安を楽しんでいる自分も発見した。明らかに興奮していたと思う。
北鎌登攀中に私は千丈沢側に見える如何にも悪そうな茶色い尾根がずっと気になっていた。どうやら硫黄尾根というらしい。春に北穂に登ったときは前方に見える前穂北尾根に魅了された。登れば登るほどチャレンジしたい山が増える。まだまだ努力が必要だ。技術面も体力面も。
私の今現在の目標は2020年、夏に挑戦するモンブランである。一年後、モンブランの頂上に立てるように。今できる最大限の努力をするのみである。
行動記録
8/10 5:50あかんだな 6:20バスターミナル 8:10徳沢 9:00 横尾 10:00一ノ俣 11:10ババ平 12:00大曲 13:20 水俣乗越 15:43 北鎌沢出合
8/11日 4:30出発 6:40北鎌コル 8:00P9 10:00独標 12:00 p15 13:30 槍ヶ岳山頂 15:12 槍山荘発 18:30ババ平
8/12 6:10ババ平発 10:10バスターミナル
山行期間 | 2019年8月10日~13日 |
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メンバー | SGY(CL) ABE(SL) SZK DTE |
山行地域 | 剱岳周辺 |
山行スタイル | チャレンジ&エンジョイ!アルパインクライミング |
剱岳ロンリープラネット☆(アルパイン編) Zinne~岩と雪渓と花~
SGYリーダーと当初8人くらいいた大阪の女性たちは、3人の女性たちまで減ったためかしまし度はぐっと下がり、私もサブリーダー免除でホームページ担当です。
8月10日
前日立山の駐車場に入って仮眠、アルペンルートのチケット行列はそれほどでもなかったので、6時台のケーブルに乗れ、室堂ターミナルでNGS先輩に会いました☆
本日は熊の岩までのアプローチ。分かりきっているが長い。これぞアルパインです♪
長次郎出合では、雪渓をビブラムソールだけで走って下りる訓練をしている人たちが駆け下りてきてびっくりした。
SGYさんから「去年は15時に着いたなぁ」と聞いたとき14時すぎくらいだったのでやばい!!と思って、ラストスパートで初体験。の熊の岩に入りました。横に八つ峰が全部見えて雪渓のお水が取れてチングルマもまだ咲いている!!ここは天国なのか。
これから3泊ここで過ごすなんて幸せです。
道々これからの天気の話をしていたがやはり、太平洋に停滞する台風の動向がよく分からないので、メインイベントのチンネは先に行きましょう。いきなり左稜線、ドキドキです。
8月11日
3時起床でチンネに向けて出発。長次郎右俣の上部はけっこう急だったので、これは下降できるのか??と思いながらチンネが待っているので深く考えないことにした。
乗越から池の谷ガリーを三の窓まで下る。雪渓はなくてありえないほどガレガレ、三の窓から右側の岩の基部沿いに雪渓を行くと、左稜線に1パーティ取り付いているのが見えました。ここの雪渓もけっこうこわくて、雪渓がやばい?と思いながら、深く考えないことにした。
6時50分 ABEさんパーティ先行でクライミング開始です。私は核心以外の奇数ピッチ行っていいですか。SGYさんはだいたい、いいですよこだわりはないですよ、と言ってくださいます。
チンネ左稜線 ①ABE/SZK ②SGY/DTE
1P目 凹角からテラス(ⅲ)Dリード
2P目 フェース~バンド~フェース(ⅳ)Sリード
3P目 フェース~ピナクル(ⅲ)Dリード
4P目 フェース~リッジ(ⅳ)Sリード
5P目 コンテで歩き 易しいリッジ(ⅰ)
6P目 リッジの上~凹角~フェース(ⅱ)Dリード
この辺から高度感がすごい!アルパイン!という感じがします。すごい景色、日本とは思えないです。
7P目 ピナクル群~T5(ⅳ)Sリード
8P目 「鼻」(ⅴ)Sリード
9P目 リッジの凹角~フェース(ⅲ+)Dリード
この辺で後ろのパーティが追いついてこられましたが、なんとか渋滞なしで最後まで抜けられました(後ろに2パーティくらいいたようです)
10P目 リッジ沿い~終了点(ⅱ~ⅲ)Sリード
左稜線は、聞いていたとおり核心以外はホールドもスタンスも豊富で、登りやすいですがやはり本番でのⅳ級~は私にはハードルが高い。
ABEさんもSGYさんも核心のⅴ級をすいすいと抜けられ、さすがでした。ABEさん強い強いと言ってても自分は一向に強くなりませんね。がんばりましょう。
(使用したギア)
ダブルロープ 50m 2
キャメロット♯0.2、0.5~2
ナッツ ハーフセット
アルパインヌンチャク10セット
長シュリンゲ2
(私が紛失したギア) カラビナ1 短シュリンゲ1 キャメロット♯1
岩の中でもキューティ
下降は終了点から1P懸垂のち池ノ谷ガリー側に2P懸垂でした。ここは聞いていたとおりの落石地獄なので、後ろのパーティにちょっと待ってもらったりしながら無事着地しました。池ノ谷ガリーの中でスマホの電波が入った!ので天気図を取り、台風の位置とかはあまり変わっておらず翌日も予定通り行動できそうです。
あとは熊の岩に帰るだけだー。と思ったら、私にとっての核心はこの後に控えていました。長次郎を下るのがこわいこわい。尻もちでもつこうものなら熊の岩までノンストップで大惨事になります。前向きはぜんぜん無理で、バックステップでも足プルになってきて生まれたての仔鹿になりました。Bチームのときのほうが歩けてましたよ?ロープ出しましょうか?とあきれ気味のSGYリーダーが優しく見守ってくれる中、ABEさんとSZKさんを散々待たせて1時間半かけて熊の岩にたどり着きました。大きい靴とアタックザックを持っていくべきだった。アイゼンは10本爪でほんとに、よかった・・・。雪を背負うことはできませんでした・・・。がっくし。
8月12日
三日目。八つ峰Ⅵ峰Cフェースから上半部の縦走です。3時起床でCフェースの取り付きへ。一番で取り付くと、前日チンネ左稜線を先に登っていた二人パーティが来られて、一緒のパーティみたいですね、とジェントルメン。後からも続々。5・6のコルから八つ峰に取り付いているパーティ、雪渓の中でスクワットしている大学生?などお祭りのような長次郎でした。
剣稜会ルート①ABE/SZK ②SGY/DTE
1P目 スラブ~凹角(ⅲ)Sリード
2P目 凹角~フェース~ハイマツ(ⅱ)Dリード
3P目 Sリード(ⅲ)
4P目 Dリード(ⅲ)
簡単だが浮石がこわいのと、ランナーが取れない。
5P目 リッジのトラバース(ⅱ)~リッジ~終了点 Sリード
名物のトラバース、ⅱ級だけどリッジのカバに体重をかけるのがこわい。前を行くSZKさんが前のピッチを短く切ってくれたおかげでリードしなくてよくなった・・・。
5P目のビレイ点で後ろのパーティががんがん追いついてきて、渋滞になった・・・。
終了点から靴を履き替えて八つ峰上半の縦走。ABEさんと私は、二年前Ⅰ・Ⅱ間ルンゼから入って大雨の中5・6のコルで敗退した苦い思い出があり、念願の上半部リベンジでした。快晴で快適で最高。Ⅵ~Ⅷ峰まで八つ峰は懸垂祭りです。全部で5回~6回?くらい。晴れているのでルートも分かりやすいけど、なにせ後ろからがんがん人が来るので、懸垂セットが焦る焦る。八つ峰=懸垂のスピードなのですね。前日登ったチンネが見えます。
八つ峰の頭で記念撮影して、再び池ノ谷乗越。実は、私の雪渓がひどいので下りはⅧ峰~Ⅶ峰の巻き道を降りようと言っていたが、ここに来てみるととえーまたここ往復するん。めんどくさーというみんなの雰囲気ががんがん伝わってきたので、やっぱり雪渓降ります!と言うしかなかった。
前日よりはステップができていたが、相変わらず仔鹿だった。この日はロープを出して下降しているパーティもいた。前向きでガシガシ降りているお兄さんたち。長次郎の真ん中でプルプルしてたいがい邪魔な私を、「こわいですよね~」と苦笑いで励ましてくれて、こんなのでここに来てすみません、、と思った。
本日も無事行程を終了。夜、外に出るとすごい月明かりが八つ峰を照らしていた。本当に厳か、幽玄の風景で、現実とは思えない。ムーミンの挿絵のようだった。
8月13日
最終日。長次郎左俣をつめて本峰を越えて下山。2時半起床で撤収して出発。順調に長次郎のコルに出る。ここまできたらほぼ安全地帯。なんと剱岳が初体験というSZK先輩。本峰より先にチンネと八つ峰に行ったのだった。そしてつるぎのかっこよさにすっかり参ってしまったのかどうだったのか。
名物のカニ横ばい等を通過して長い別山尾根のあと、初めて通ったクロユリのコルから剣山荘の上の道は、すごいお花畑でした。なんで今まで通らなかったのか。ほんとにおススメの道です。SGYさんとSZKさんは高山植物の話題で盛り上がっている、エレガンス。
アルパインとかダサいと思ってるそこの若者たち。熊の岩は楽しいところでしたのよ。
(行動記録)
8月10日
6:10 立山アルペンルート~7:50 室堂~8:30 雷鳥平~10:00剣御前~10:15 剣沢~12:40 長次郎出合~14:45 熊の岩
8月11日
4:20 熊の岩~5:10 池ノ谷乗越~6:00 三の窓~6:30 チンネ左稜線取り付き~6:50 ABEパーティ登攀~7:10 SGYパーティ登攀~13:45 ABEパーティ終了点~14:15 SGYパーティ終了点~16:40 池ノ谷乗越~18:15 熊の岩
8月12日
4:30 熊の岩~5:30 Cフェース取り付き~8:15 終了点~11:50 八つ峰の頭~12:30 池ノ谷乗越~14:10 熊の岩
8月13日
4:00 熊の岩~5:00 長次郎のコル~5:50 剱岳~9:00 クロユリのコル~10:20 剣御前~12:50 室堂ターミナル
山行期間 | 2019年8月2日(夜)~4日 |
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メンバー | OSM、DAT |
山行地域 | 中央アルプス |
山行スタイル | 沢登り |
過去何度か計画しては、天気により中止にした片桐松川本谷に行ってきました。当初の予想では、簡単な沢と考えていましたが、思っていたよりは難しい沢でした。巻きではつかめる木や木の根が少なく、岩もボロボロでした。つかんだ草が棘だらけで、それをつかむしかなく、指を何十カ所も切ってしまった。下山後の風呂でタオルを絞るのがつらかった。
車は鳩打ち峠に停めて、沢筋を本谷に下りて行ったのですが、倒木が多く、結構いやらしかった。その後、林道の終点まで行ったのですが、途中、トンネルを通過したところで熊の親子と遭遇してしまった。小熊は木に登ったのですが、とっさに逃げてしまったため、母熊が追っかけてきて、これはやばいと思い、振り返って落ちている木の棒を拾って振り上げたら、逃げて行った。ほんと助かった。
トンネルを戻って、10-15分ほど待ってから、笛を吹きながら林道の終わりまで行って、入渓した。
最初は、予定していた1700m辺りのテン場まで、12時ぐらいには着くのではと軽く考えていたが、大滑八丁からロープを出すことが多く、時間がかかってしまった。さらに15時ぐらいから夕立にあって、フライを被ってしばらく停滞した。16時半ぐらいにはやんだので行動を開始し、テン場を探したが、いいところはなかった。
2日目、ここからも何度かロープを出すことが続いたが、何とか稜線に上がった。大変な藪漕ぎになり、指をだいぶん切ってしまった。
水が出ている最後で、1L汲んだが、あまりにも暑く、下山で脱水になりかけた。きれいないい沢だったが、棘のある草にはホント参った。
8/3 5:30鳩打峠→6:20林道→7:12入渓点→7:41 1つ目の堰堤(2段の堰堤)(右岸巻き)→7:53シラハゲ沢分岐→8:20烟ヶ滝→9:08ユウタル沢分岐→11:08大島沢分岐11:43池ノ平沢分岐→15:10小松沢分岐→15:40 1640m辺りで雨宿り→17:15 1720mBV
8/4 5:25出発→6:45 1935m二俣(左俣)→7:40 2100mコルに上がる→8:18念丈岳→9:24池ノ平山→10:05烏帽子岳→12:20鳩打峠
山行期間 | 2019年7月6-7月7日 |
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メンバー | OSM,TCH |
前日から雨が続き当日も微妙な天気と増水の心配をしながらも入渓すると水が青く澄んでいて非常にきれいだった。
多少の増水があり、二箇所ほど泳ぐ箇所があったが難しい登りはなく風景を楽しむ癒やしの沢登りとなった。
魚を確認できなかったのは天気が荒れた直後だったからだろうか、、、、、、
出発7:00→7:50高樽滝→8:05入渓→9:15 1つ目の堰堤→10:30 2つ目の堰堤→10:50 3つ目の堰堤→11:00終了
山行期間 | 2019年6月8日~6月9日 |
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メンバー | MSD(CL) KNS(SL) KWI YMK MTM |
山行地域 | 富士山 |
山行スタイル | ピークハント |
高度順応のトレーニングを目的として富士山に行ってきました。
数日前の天気予報では降水確率が80%を超えており、山行中止の可能性もありましたが、天候はやや回復し、予定通りトレーニングを行うことができました。
睡眠不足の状態で歩いたせいか、普段高山病にかからないメンバーも高山病らしき症状が出てしまいました。標高の高い山に挑戦する場合、普段にもまして体調管理に気を配る必要があると感じました。高度順応までのペース配分も良くなかった気がし ます。
そのあたりを意識してトレーニングしたいと思います。
6月8日(土) 晴れのち曇り時々雨
午前3時、頃富士宮口5合目の駐車場に到着。各自2~3時間の仮眠をとる。
水2L+テルモスとお守り替わりのロープやハーネス等を加えると一人当たりのザックの重量は17~18kgといったところか。
7時過ぎに富士宮口を出発。
新七合目あたりから一人のメンバーの歩行ペースが遅れだした。おそらく高山病によるものだろう。MSDリーダーの判断により、2チームに分かれて行動することとなった。
MSDリーダーは遅れているメンバーと共に行動するため頂上まで暫しのお別れだ。
『トレーニングにならんから上まで休憩したらあかんで!』
別れ際にリーダーは、先行隊の我々に厳しい命令を下した。
『了解しました。富士宮口頂上で待っています』
そう答えておきながら、我々先行隊は七合目で割としっかり目の休憩をとる。
木製のベンチが太陽光に程よく熱されていて、座るととても暖かくて心地よく、なかなか立つことが出来なかった。先行隊のメンバーも高山病に罹りつつあったのかもしれない。
8合目、9合目と行程が進むにつれて、ひとり、またひとりと体調不良を訴え、コースタイムは後半につれて遅くなり、加えて一回当たりの休憩時間も長くなっていた。
頂上が直ぐそこに見えているのに、歩いてみると偉く遠く感じた。
15時20分、やっとのことで富士宮口頂上に到着。ここまでアイゼンは必要なかった。
テントを張り後行隊の到着を待った。
16時に後行隊と合流。雨が降り始めており、山頂からの眺望は得られず。夕食後19時半には就寝した。
6月9日(日)雨
メンバー5人中4人が軽い頭痛を訴えた。2日目は天気が悪かったため、剣が峰の頂上まで行って、そのまま下山することになった。
剣が峰の頂上も眺望は得られなかった。アイゼンをつけて雪渓を下山した。
6月8日
7:05 富士宮口五合目→7:35 六合目→8:40 新七合目→9:35七合目→11:07八合目→12:23 九合目→13:29 九合五勺→15:20 富士宮口頂上
6月9日
6:40 富士宮口頂上→6:50 剣が峰→7:50 九合目 →9:00新七合目→10.00富士宮口五合目
山行期間 | 2019年6月1日(夜)~2日 |
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メンバー | OSM、DTE、TTH |
山行地域 | 比良山系 |
山行スタイル | 沢登り |
79期Bチームの沢登りの偵察を兼ねて、比良の白滝谷に行ってきました。曇っていたので、我々以外に沢登りはおらず、上半身が水に濡れるとちょっと寒かったです。泳いでまでは突破しようと思わなかったのですが、それなりには攻めるルートを取ったので、楽しめました。Bチームで行くときには、どこでロープを出すかなど、注意点を確認できたので、いい偵察ができたと思います。
Bチームでは行かないのですが、明王谷から入渓しました。
三ノ滝。泳いで行って、滝の全貌を写真にとる気にはなれなかった。
口の深谷との分岐の辺りで林道に上がり、白滝谷の入渓を確認。Bチームはここから入渓。
夫婦滝。白滝から上は、Bチームではルート取りは注意が必要です。
79期の皆さん、楽しみにしてください。
6:47坊村駐車場→7:25 305m堰堤(左岸巻き)→8:17 340m三ノ滝(右岸巻き)→11:30白滝→12:11夫婦滝→14:30駐車地
山行期間 | 2019年5月19日 |
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メンバー | M・B合同 |
山行地域 | 百丈岩 |
山行スタイル | 遭難対策訓練 |
Mチームになって初めての春の遭難対策訓練。そしてBチームの皆様にとっても初めての遭難対策訓練ですね^^今回初めて顔を合わすことが出来た皆様、これから宜しくお願い致します^^
訓練内容はやぐらを使用しての「確保訓練」
そして「自己脱出」と「搬送訓練」です。
私たちは前日に堡塁でクライミングしていたので百丈岩の近くで前泊。岩場で全くカメラを出そうとしなかったSKTさんとKSUさんが晩御飯場所に決めた西宮北口店の王将につくや否や、ゴソゴソとカメラを取り出し店舗を撮影し始めて、思わず「えっなんで!?(笑)」っと突っ込んでしまいました(笑)
カメラ出すこと間違えてません(笑)?!
SGYチームも不動でトレーニングされていたみたいなので、早朝からヤグラの設営を手伝いながら皆さんの到着を待ちます。資料を見ながら先輩方の指示のもと、私たち新人も出来ることを手伝わせていただきます。今後の事も考え、出来るだけヤグラの設営にも協力することが出来るように一つ一つ先輩方の作業を確認します。
8時10分、道場駅に当日到着のメンバー達と合流し春の遭難対策訓練スタート!!
先ずは全体で挨拶。そのあとはグループごとに分かれて訓練です。
私はベテラン先輩揃いのUZUチーム。私以外は在歴のなが~い大先輩ばかりです(苦笑)Sっ気の強いUZUリーダーは虐める相手が私だけで物足りなそう(笑)当日はめいいっぱい虐められる覚悟で、気合を入れて挑みました(笑)
大先輩に囲まれながらまずは確保訓練からスタートです。
アルパインクライミングでは支点に掛かる衝撃が強いと支点が飛んでしまう可能性が強いので、ロープを流しながら止める(ダイナミックビレイ)必要があります。自分と繋がっている荷重が人間では無く重石だと分かっていながら・・やはり手元でロープが流れていく感覚は慣れません。状況に応じて違うとは思いますが、本番で(ロープを流すべき状況で)果たしてロープを流すことが出来るのか?と問われると正直自信がありません。
次は自己脱出。Bチームの頃はただただ結び方や手順を覚えるだけで、なぜその結び方をするのか?一つ一つの工程の意味、理由を考えるまで理解を深める事は出来ませんでしたが、今では少しずつですが理解出来るようになって来たのでは無いかと思います。その為、次の工程がぱっと頭から飛んでしまっても落ち着いてゆっくり考えたら次の行動に移せるようになっていたことは、この1年で少し成長できたのかなと。
いやいや、M1年目で何を生意気な事を(笑)まだまだ修行させていただきます(笑)
事故の状況はその時々に応じて様々だと思います。負傷者に意識はあるのか?ザイルはどれくらい出てるのか?下せるテラスはあるのか?
本番では常に、今トップが滑落したら?ここで事故が起きれば?どのようなリスクが?そしてどのような対応策が?事故のリスクと対応策は出来るだけ多くのバリエーションを頭に浮かばせることが出来るのかが大切なのでは無いかと思います。その為にも普段の山行やトレーニングの際にリスクや対応策を頭にイメージさせること。そして、自己脱出や遭難対策で得た技術や知識の反復練習は欠かせないと思いました。
一通り、確保訓練と自己脱出を終えた後は各班で搬送訓練。
誰が担がれるのか?誰が担ぐのか?各班ではどのように決められましたでしょうか?我が班のリーダーには選択肢は一つでございます(笑)
そうです。勿論、担ぐのは新人の私ですね(笑)
そして担ぐ御相手はといいますと・・・大先輩のKST先輩ですね(笑)
このブログを作成していた際に気付きましたね。
私以外の班は皆さん女性は担がれている側です(笑)
私は喜んで担がせて頂きます(笑)
私の図太い太ももが果たして役に立つのかどうか?!
持ち上げる事が出来るのか不安でしたが・・・意外と担ぎあげることは難しくなく出来ました(驚)
自分の力の強さに嬉しいやら悲しいやら(苦笑)
だけど、筋力に自信のある私でしたが男性を担いで歩くとなるとやはり厳しいものがありました・・・。数メートル歩いたところで足がガクガク・・・・。
泣く泣く、OSMさんにチェンジ(悲)
さすがです。OSMさんUZU先輩はKSTさんを担いでしっかり搬送。
やはり太ももの太さだけではだめですね。。
女性が男性を担いで搬送することの厳しさ。身をもって体験することが出来ました。
搬送訓練を終えて、2019年春遭難対策訓練は終了です。今回は2019年度初のMB合同の遭難対策訓練となりました。次回の立山で行われる遭難対策はより深い訓練内容となります。今回の百丈での訓練を立山に繋げていけるようにしていきたいと思います
山行期間 | 2019/5/2~5/5 |
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メンバー | SGY、ABE、KSI、NGU |
山行地域 | 剱岳 |
山行スタイル | 雪山登山 |
5/2 大阪を出発し、我々は室堂に向かった。いつも思うのだが、大阪から室堂までは遠い。しかもGWという子音もあり、ロープウェイ近くの駐車場が満車…。はしを挟んだ駐車場に止め、SGYさんはロープウェイの券を早く確保するために、駅で寝て下さった(すみません、ありがとうございます)。
5/3 SGYさんのお蔭で始発のロープウェイで駅を出発出来、バスで室堂へ。7:45に室堂を出て10:06に剣御前、テンバである剱沢には10:45には着いた。剱は生憎ガスっており、ピークは見えない。あぁ、「ここにけぇってきたな」としみじみ思う。このなかなかピークを見せてくれない意地悪さも、なんとも劔らしいや。デポして、明日天気が良いと分かっているが、偵察兼足場をかためるために一服劔まで行く。途中ゼンケン方面から降りてくるパーティがあったので話しかけると富山県警で以下のことを教えてくれた。「雪の状態はよい。今ぐらい(10時ぐらい)になると緩んでくるが。カニの横ばいを普通は使って登るのでしっかりルートファインディングするように。」。一服劔に着くと目の前に大きな壁が私たちのすぐ目の前に現れる。ゼンケンだ(前劔のこと)。その斜度は滑り台そのものだ。自分たちはあそこを降りることはしないが登るのだ。もし足を踏み外そうものなら・・・・と考えていると、目の前でゼンケンを下っていたパーティの一人が滑落した。幸い止まったが、私の目に映像として記録され繰り替えし頭の中で反芻されることになった。夜、いつも驚かれるほど寝つきがいいのだけども目がさえている。繰り返し反芻しては、イヤイヤそんなことを考えるなと自分で否定して浅い眠りにつくと、夢で自分が落ちる夢を見る。浮遊感を感じ、飛び起きる。結局ほとんど眠らないまま翌日(アタック日)を迎えた。
5/4 天気予報では絶好の登山日和とのこと。ほとんど寝れてないが何かくちにいれなくてはと頑張って朝ごはんを詰め込んだ。4:50出発し、前日トレースをつけたお陰で比較的に楽々と前剱取り付きに到着することができた。前剱には既に取り付いているパーティーが3パーティー程いた。近くに来てみてどうだろう、思っていたように壁が壁じゃないんだろうか(寝ているな)と思った。雪もしっかりしまっている、これならいけるぞ!!!怖いが登らなければ終わらないのでゆっくりでもすすめる。時折後ろに体が引っ張られそうになるのが怖かったが、なんとかそのピークにたつことが出来た。そこからは何個かのピークを越え下りを繰り返した。正直なところ、長くてしんどいなという気持ちだった。平蔵谷のコルについたのは8:23頃。色んなルートから集まった人たちが集っていた。冬の剱では横バイを登る(縦ばいをのぼってはいけないというわけではない)。自分の安全マージンをとるために、鎖に毎度フィックスをかける。不動岩に比べたらどってことないな(嘘)!ゆっくりでも歩みを進め、ようやくピークに立てたのは9:30。ああ、自分はこの景色を見たかったのだ。ヤツミネや鹿島槍ヶ岳が美しく、ここにずっといたいなという気持ちになっていた。
下山開始は10半頃だっただろうか。とうに足は売り切れていたが、ここからが本番勝負勝負だった。下りは早月を下るのだけど、登る人が意外に多い、トラバースが怖い、下りが怖い…という感じでメンタルをゴリゴリ削られた。ここら辺は自分の技術不足で、SGYさんをはじめ先輩方に大いに助けられた。早月小屋を通過して出来る限り標高を下げようと1900m地点の平らな所に着いたのが15:17頃。その夜は一度も起きずに爆睡。
翌朝明朝、テンバを早々に出発し馬場島へは7:30到着した。これで春合宿の行程はおしまいになった。
春の剱は厳しかった。それでも得られる物は多かった。行けて本当に良かったと思う。今回はおんぶに抱っこで、三人の先輩には支えられっぱなしだった。いつか、先輩にこいつなら大丈夫と思ってもらえるよう、もっとトレーニング、山行を積極的にしたい。
最後になりましたが、リーダーのSGYさん、ABEさん、KSHさん、ありがとうございました。
山行期間 | 2019/5/26 |
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メンバー | OSM, UET, DTE |
山行地域 | 奥飛騨 沢上谷 |
山行スタイル | 癒し系沢登り |
5月26日 晴れ
前日の上高地でのミッション完了後、終了点に駐車して翌朝7時前に入渓点に降りました。
アプローチ1時間。しかも下りです。
沢登りの言語が貧弱なため上手く書けませんが、
ナメ・ナメ・滝(見る)ナメ・滝(見る)・ナメ・滝(高巻く)・ナメ・フィックスという感じです。
う~んマイルドです。
赤い岩は赤木沢のよう?だとか。
五郎七郎滝を見に行く。
岩洞滝を見に行く。
半円のハングを落ちてくるかっこいい滝です。マイナスイオンもすごい。
最後に箕谷大滝。
沢で少年に戻る人たち。
右側の大岩をぐるっと回る巻き道があります。
下りはフィックスロープがあります。
そして最後に二俣のところで核心のスラブ、もちろん残置フィックスで登りましたので。
最後までナメ床が続きどこまでも癒し系ルートでした。
とどめは終了点に車です。
駐車場のところでたけのこ採りをしていた人に、「たくさん採れましたかー!!」と聞かれる。
標高1,000mくらいで全然寒くなく、夏日には超快適温度でした。
遡行時間は2時間半くらいですが、たけのこ採りも盛り込めば初夏の初回お試しデートにいかがでしょう^^
行動記録
6:55 終了点 8:15 取付き 8:27 五郎七郎滝分岐 7:37 五郎七郎滝 9:10 岩洞滝分岐
9:23 岩洞滝 10:10 箕谷大滝 10:50 二俣(右俣) 11:15 終了点
山行期間 | 2019年4月27-4月29日 |
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メンバー | OSM,TSC |
山行地域 | 霞沢岳 |
10日間休みのゴールデンウィーク、霞沢岳西尾根から蝶ヶ岳までの縦走予定の山行です。
1日目、天気は良くなく軽く霧がかかっていた。7:30取り付きに到着するとひたすら樹林帯の中を登っていく、山道が凍っていたため登り始めて1時間ほどでアイゼンを装着、10時ごろに1日目の野営地点(2000m付近)に到着。まだ体力、時間的にも余裕がありK1越えを目標に継続することにした。ここから予想以上に積雪が多くなり僕は体力を消耗していく。霞沢岳山頂に着くも景色は見えず風も強いため軽く休憩をとり目指すはK1。
夏道と思われる道を辿っていくも度々踏み抜きヘロヘロになりながら進んでいく。ラッセルするもすぐに体力の限界を迎えOSMさんに代わってもらう。(それでもついて行くのがやっと)時間もかかりK1の前にたどり着いた時には15時を回っていたため1日目をここで切り野営することに。雪が入り込むほど風が凄まじかったが疲れ切っていたためすぐに眠りにつけた。次の日は風もなく良い天気だった。
K1の短めの氷壁をビクビクしながら登りハイマツをこれでもかと掴み登った先には昨日は見ることのできなかった周囲の景色、登ってきた、これから登る稜線を見渡すことができ壮観であった。また、徳本峠から来られた人と出くわしここからはトレースを辿って降りることができ、トレースの有り、無しの違いを痛感しながら降りて行く。後はジャンクションピーク手前で少し迷いつつも後は難なく徳本峠まで到着。
ここで2日後以降の天候、体力の問題を考え次のコルで野営し次の日下山することに。天気も良くキツツキの木を打つのが聞こえるぐらい静かで落ち着いた1日を過ごした。次の日もまだ天気は持ちこたえ沢沿いを降り明神、上高地へ。
振り返りとして、雪上での技術の不十分さからくる体力の消耗。2泊以上の山行が今回初めてであったため用意した食料の量が多すぎ体力の消耗をさらに助長したことがくやまれる。
私はこれが今期はじめての冬山登頂(霞沢岳)ということもあり嬉しくもあり、経験と準備がちゃんとしていれば完登できたのではと後ろ髪を引かれる結果となってしまった。
4/27 7:15大正池→7:30取付き→8:30 1710m→9:15 1865m→10:10 2050m→11:30
2445m→13:10霞沢岳→14:00 K2→15:30 K2とK1のコル
4/28 5:50出発→8:20 2230m→9:05 ジャンクションピーク→11:00徳本峠→11:40
2200m辺りのコル
4/29 5:10出発→6:40明神→7:40上高地
山行期間 | 2019年5月10日(夜)~12日 |
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メンバー | OSM、ABE、YSZ、TTH |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | 雪山 |
YSZさんと西穂高岳に行こうと話をしていたところ、日程の調節が付かず、GW明けだったら調整がついたので、そのころだったら白馬岳に行こうとなりました。前から双子尾根か杓子尾根かに行きたいと考えていたので、より人が入ってなさそうな杓子尾根をねらうことにしました。ABEさんとTTHさんの強力なメンバーが参加していただけることになり、楽しく行けそうな感じになりました。
GW明けとはいえ、猿倉の駐車場は山スキーをされる方の車でいっぱいでした。当初は、白馬尻小屋辺りから取付く予定でしたが、私のミスで尾根の反対側から取付くことになりました。
何とか1802mのピーク横のコルに上がり、当初、予定していたルートに戻ることができました。マイナーとはいえ、GWのトレースがあるのではと期待していましたが、ありませんでした。双子尾根や白馬岳主稜はあったので、やはり杓子尾根はマイナーなのでしょうね。
双子尾根と合流後、岩場が出てきました。
頂上直下の岩場は、右から巻けると記録にあったのですが、雪が少ないためいやらしく、直登することにしました。見た目は簡単そうだったのですが、岩がボロボロで、私が登った後、上からロープを投げて、確保しながら登ってもらうことにしました。
繁殖に向けての縄張りの確保のためか、雷鳥のオスがガーガー鳴いていました。
時間も遅かったため、頂上近くでテントを張ることも考えたのですが、小屋のテン場に向かうことにしました。
2日目は、アタック装備で白馬岳に登り、テン場に戻ってきた後、大雪渓を下りました。
大雪渓は、1900m以下はデブリだらけで、気温が高かったためか、7時台には結構雪が緩んできました。そろそろ雪崩で通行できないかもしれませんね。
天気が2日間ともよく、達成感がある会心の山行でした。
5/11 7:50猿倉→9:50 1800m→11:17 2200m→14:20 2665m→15:20杓子岳→16:55小屋テン場
5/12 4:40出発→5:15白馬岳→6:20テン場→8:25猿倉
山行期間 | 2019/5/2~5/4 |
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メンバー | skt,mtu,tkr |
山行地域 | 剣岳 |
山行スタイル | 積雪期ピークハント、登攀 |
いよいよ春合宿、目指すは、剣岳北方稜線と南壁A2登攀。
しかし、行程の4/30~5/3のうち、5/1~5/2が雨との予報。
とりあえず出発を見合わせる。
諦めムードの中、リーダーが、4/30の昼に出発を決断。
富山に夕方到着、ラーメン屋で天気予報を確認しながら行程を相談。
やはり天候の回復は見込めず馬場島で3泊沈殿し、早月尾根からピークハントだけ1泊で行う、
北方稜線と南壁A2登攀は諦めるとのこと。
「出発早すぎでしょ~。」とラーメンを食べながらブツブツ愚痴り、平成が終わる。
翌日、令和元年初日、
残り2泊の沈殿のため、本屋でそれぞれ書籍、スーパーでBBQ一式購入。
明日のBBQも楽しみになる。
翌日、5/2
AM9時、まとまった雨雲がぬけ、一気に天気回復。
打合せでの予定より1日早く山行開始、早月尾根からピークハントと南壁登攀も出来る日程も確保出来た。
雨上がりの緩んだ雪をテクテク登る。
早月小屋まで5時間で到着。
小屋に到着すると係の人に、「(大)は小屋のトイレを使ってください」と言われる。
なるほど、あっちこっちでキジ跡があるかなりやばい光景。
翌朝、5/3
AM5時出発。快晴。雪は、まぁまぁ締まっていて、丁度歩きやすい。
途中、先行していた名古屋山岳会3人Pに、先頭を譲ってもらう。
やらしい雪庇下のトラバースもトレースは無かったが、さほど問題なく無事クリア。
8:30山頂手前の別山尾根の分岐に到着。
南壁A2の取付きをめざし別山尾根を下り平蔵のコルまでおりる。
平蔵のコルから150Mほど源次郎尾根の方向へトラバースし取付き到着。
2ピッチまで雪に埋もれてたので、3ピッチ目の支点に取付き9:20登攀スタート。
さっきまでの快晴をうって変わってガスガスになる。
Ⅲ級で簡単だとのことで、私のリード。
でも、かなり難しい、とゆうか岩がゆるい。
ひやひやしながら、支点のあるポイントに到着。
残り2ピッチは、TYKさんに委ねる。
TYKのナイスクライミングで無事登攀成功、そのままピークをつめる。
12.30登頂。ガスガスで視界無しでも達成感で大満足。
下りは、2回の懸垂もあり16:00に早月小屋到着。
早月小屋で夕日を見ながら祝杯を上げ就寝。
翌日、5/4AM6時下山開始。
無事、9時に馬場島下山\(~o~)/。
予備ルートの山行でしたが全行程を遂行出来ました。
思い返せば、出発はフライングかなと思いましたが、
結果的には、登攀も出来て大正解。
リーダー様ありがとうございます。
今回の合宿は来年の海外遠征のトレーニング増まえた山行だったので、
首の皮1枚で繋がったかなって感じです。
今後もよろしくお願いします。
記 MTU
山行期間 | 2019年5月3日-5月4日 |
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メンバー | UET(L) DTE |
山行地域 | 白馬岳 |
山行スタイル | エンジョイ!アルパインクライミング |
このルートは過去2回、悪天候で諦めたというリーダー。
3度目の正直でやっとお天気に恵まれたようです。
5月3日 晴れ
6時30分猿倉を出発。1時間くらい歩いて白馬尻のすごいデブリを越えながら右のほうにトラバースして、ダケカンバの広い斜面が主稜の取り付き。
下のほうは岩とブッシュが出ていて、特に7峰ピーク手前はシュルンドが開いておそろしかった。。
前のパーティを追い越しながら6峰、5峰、4峰とこえて行くと正午、3峰手前に前夜泊まった人の快適なテント場があったのでそこで行動終了する。
そこで2峰の先くらいを登っていたパーティが、滑落によりヘリで救助される様子を見ました。
私は翌日の核心部を思って震え上がっていましたが、リーダーは午後いっぱい余裕のお昼寝でした。
5月4日 晴れ
美しい朝日とモルゲンロートのBV地点から4時45分に出発。
3峰、2峰を越えて2時間くらいで核心部の山頂直下雪壁の取り付き点に到着しました。
ここは安定した雪面。
50mロープ1ピッチで行けるかも、と最初の方をフリーで登ってみますが、すぐに氷が出てきたのであわわとクライムダウンして再び取り付き。
核心部は長く見えるが。2ピッチ目のビレイ点で、山頂の雪庇の上からひょっこり顔を出したおじさんの顔の近さで、終了点が意外に近く2ピッチで終わることが分かりました。
かなり慎重に掘ったけど、リードが墜落したら足場ごと崩れ落ちるかも…というくらい雪はグズグズでした。
7時30分無事に白馬の山頂に立つことができました。
リーダーありがとうございました!!!
大雪渓で大失態の下降ののち、おそばとアイスを食べて八方尾根へ春スキーに向かいました♪
来年も雪の季節が楽しみです。
(行動記録)
20190503
0630 猿倉
0730 白馬尻
0830 8峰
1200 3・4峰コル付近BV
20190504
0445 BV
0730 白馬岳
1015 猿倉
山行期間 | 2019.4/27~429 |
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メンバー | TGA HOS HAY KUS |
山行地域 | 穂高岳 |
山行スタイル | ピークハント |
3月の卒業山行を終えMチームとなり初の春合宿は奥穂高岳と北穂高岳
入山前日と当日も雪で新雪が40cmほど積もり雪崩発生。私達は雪崩に巻き込まれることもなく幸いにも犠牲者も出なかったが、地形を見ながら雪崩の事も頭におきルートを考える必要があると勉強になった山行だった。
奥穂と北穂の2日間とも晴天に恵まれ最高な春合宿だった
4/27 曇りのち雪
平湯に3時到着平湯で少し仮眠し6時に予約したタクシーで上高地バスターミナルへ
6時30涸沢にむけ出発。
横尾から涸沢まで登っていく、涸沢に近づくにつれ雪が増えたが雪はザクザクで歩きにくい。
13時涸沢に到着。涸沢のテント場にテント設営。夜中に雪がふり20cmほど積もった
4/28日 晴れ
4時30起床6時20分に奥穂高岳にむけ涸沢を出発
ザイデングラードの左小豆沢は雪崩そうだとザイデングラードの右を行く。しだいに傾斜は急になる。
穂高岳山荘で一息
ここからは奥穂山頂までは岩だ。思ったほど雪は無かったがあせらず一歩一歩確実に進んだ。
9時50分奥穂高岳登頂
晴天に恵まれ最高の景色を堪能
風も無く絶景を眺めながらしばらく休憩してから下山
下山時、一部危険とロープで確保してもらいながら下った。
13時涸沢べースキャンプ到着
下山時山岳警備隊の方に会い小豆沢で雪崩がおき何人か巻き込まれたので気をつけるようにと教えてもらった。
人のトレースに惑わされず自分で地形や雪の状態も考えながらルートも選択しないといけないと思った
4/29日 晴れ
今日も天気は高気圧に覆われ晴れ予報。
3時起床。4時30に涸沢を出発
早めに出発したのもあって雪はしまっていて登りやすい。山頂手前は傾斜は急だが岩もなく登りやすい
7時北穂高岳登頂。日暈と環水平アークが美しかった
8時40分涸沢に戻る。
天気は夜から崩れる予報
10時25分下山する事に決定。
でもまだ時間があるので雪での支点作りの練習をしてから下山しました。
15時上高地バスターミナルに下山
春合宿、学びも多く天気にも恵まれパーフェクトな合宿となりました。
4/27 6:30上高地バスターミナル→9:15横尾→12:37涸沢
4/28 6:20涸沢→8:36穂高岳山荘→9:50奥穂高岳→13:20涸沢
4/29 4:30涸沢→7:00北穂高岳→8:40涸沢 テント撤収 10:25涸沢より下山→12:00横尾→13:00
徳沢→14:05明神館→15:00上高地バスターミナル
(KUS記)
山行期間 | 2019/4/27~29 |
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メンバー | WDZ(L) DTE MTD |
山行地域 | 立山北西部 |
山行スタイル | 雪山登山 |
これは春合宿ではない。と思いたくなるほど失敗して惨敗でした。
2泊+予備日2日でクズバ山からアプローチして剱岳までという計画でしたが。
クズバ山しか行ってません。
4月27日 雨のち雪
馬場島Pに午前3時半に着。雨だ~。東に低気圧停滞。強い寒気。西から高気圧。
起きたら雪になっているはずと2時間仮眠するも、まだ雨。
みぞれが雪に変わるのを待って、9時出発となりました。すごい湿雪です。。
アプローチに考えていた「東小糸谷」いきなりすごい激流で渡渉できません。え?いきなり終わり?!
中山登山口まで降りて仕切りなおしますか?
左の尾根を高巻き風にいってみようとリーダー。雪もついてそうやし…
行ってみるといきなり雪が切れていてロープを出し、この後は藪藪の尾根を切り開くことになりました。
赤谷尾根の悪夢、再び。
必死すぎて写真がありませんがこの日は1,300m付近までしか進めず、早くも2日目以降の計画を考え直すはめになりました。
藪中BV設営はスノーソーがあって助かった。
東小糸谷の横の藪を「Reiwa尾根」と勝手に名付けることで悔しさを紛らわせて就寝。
4月28日 晴れ
3時半に起床。上部で正規ルートに復帰するか、このまま懸垂で降りてしまうか話し合ってたら出発が遅れる。
天気はあと1日半ほどはよさそうなので、前進決定。5時45分に出発。
ロープを出しながらも8時ごろ、MTDさんのラッセルに助けれながらクズバ山へ続く尾根の中間付近に合流。長い長い高巻きでしたこと・・・。とりあえずピークを目指そう。
BV地点から正規尾根に合流するころ、うさぎのトレースが出てきてそれはクズバピーク手前の雪壁下まで続いていたのでした。
そういえば1970年の佐伯富男さんの記録にも、「動物たちの楽園」とありました。
クズバ山のうさぎにはついに会えませんでしたが、細い尾根の雪庇をうさぎがぴょんぴょんはねている姿を想像すると和みます。
無残な私たちを導いてくれていると思っていたのですが、あれは下降していたんやとリーダー。
忙しい忙しいと飛び跳ねながらどこに降りていったのでしょう。
人っ子ひとりどころかうさぎも足跡しか見えない静かなクズバ山。この日の空には信州方面で話題になった環水平アーク??が出現し、思いがけずワンダーランドに入り込んだようです。
クズバ山のことは正直なめてました。雪庇が発達したプチ雪稜です。
特にピーク手前は急な雪壁で、ロープで確保しました。
行ってくれるかな~?!と振り返ると、仏語メンリーダーはComme tu veuxと微笑んでいた。
新雪30cmくらいだったと思いますが、その下の雪がピッケルが効かないくらい緩んでいて、しかもピッケル1本なので、シャフトをこぶしで打ちつけながら登ったら腱鞘炎になりました。
ブッシュをまとめて作る支点もスタンディングアックスビレイも初めて本番で使いました。
リーダーからは40点くらいいただきました。
→ クズバ山しか行ってないのになんか得意気・・・?
→春の剱はいつも遠い人。
予備日数的には西大谷山まではギリギリつっこめるかもしれないけど、下降路の状況も未知ですでにど敗退は決定しているので安全下山を優先、ここで引き返す。
電波が入ったので計画外ルートの中山経由になることを連絡し、何回か懸垂して無事中山のコルまで降りました。リーダーの3人スピード懸垂術はさすがでした。
うーん。富山湾が近い。そして大きい能登半島。
4月29日 晴れ
中山のコルの快適なテント場を6時に出発。
中山ピークも剱岳の展望がすばらしく、定点観測されてる男性に会いました。
(撮影中に騒いですみませんでした)
中山登山口で、東小糸谷の丸木橋撤去の看板を見る。ときすでに遅し。
アルプスの湯で汗を流し、富山で平成最後の海鮮丼をいただいて帰阪しました。
“≪発見すべきこと≫につづいて≪やるべきこと≫がある。”
(ガストン・レビュファ 『星と嵐』)
(行動記録)
20190427
9:00 馬場島
3:30 1,300m付近BV
20190428
5:45 BV
12:00 クズバ山(1,876m)
16:30 中山のコルBV
20190429
6:00 BV
8:00 馬場島