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西穂高西尾根 22年01月15日

山行期間 2021年12月28〜30
メンバー SKD 、TRN、 ICH(S)、DOI(A)
山行地域 穂高連峰
山行スタイル 冬季登攀

西穂高西尾根

 

12月27日 22時離阪

今年1月に西穂高西尾根に挑戦した時は直前に冬型の天候となり、新穂高ロープウェイを過ぎるなりラッセルとなり色々あって標高2100ぐらいまでしか行けなかった。

今回は、そのリベンジ。絶対に登頂したいと思っていたが、またも出発直前に大雪。

あちこちの高速が雪で通行止めになる中、果たして辿り着くのか?と不安な気持ちで大阪を出発した

12月28日

なんとか通行止めを迂回し無事に新穂高ロープウェイの駐車場についたのは5時だった。

2時間仮眠し8時にスタート。

前日もかなり降雪があったようだが、さすがに年末だけあり、槍に向かう人が多く穂高平小屋まではトレースがあった。

去年の事を思うとラッキーと思ったのも束の間

皆さん槍のようで、西尾根は私達のみ。

牧場はフカフカの新雪で覆われていた。

少し晴れ間もあり青空も出ている。トレースのない新雪に自分たちの足跡をつけて歩いて行く。気持ちがいい。

しかし、雪は20cm〜深い所では腰ぐらいの所も。

ラッセルが続く。傾斜が急になってくるとステップを作るのが難しい。

毎年やっているが、あまり上手くならない自分が歯痒い。

4人で代わる代わるラッセルしたが、15時でやっと1900m付近までしか行けなかった。

ちょうど良い場所があり今日はここまでとなった。

目標は2300mだったが全然届かない。

直前の降雪の影響はあるが、実力のない自分自身にがっかりしながら就寝した

 

12月29日

もう西穂高に抜けるのは無理と判断。行けるところまで行って戻るということになった。

またまたラッセル。樹林帯のラッセルは踏み抜きもあり結局2340mまでしかいけず終了した。去年よりは進めたが、第一岩峰までは行きたかったが残念。

私達が下山していると。2パーティが上がってきた。

ラッセルのお礼を言われたが、ちょっと悔しかった。

翌日はまた天候が悪化する予報。雪も降り出しており穂高平小屋まで下山することにした。

ぬくぬくと小屋で泊まった。

 

12月30日

夜中は風が強く小屋の窓が揺れていた。

朝起きると昨日のトレースは消えていた。

次挑戦したら3度目。3度目の正直で次は絶対に登頂しようと心に誓い下山した

 

行動記録

12月28日 8時(穂高平駐車場)→9時半(穂高平小屋)→15時(1900m)

12月29日 7時半(1900m)→12時(2340m)→15時(穂高平小屋)

12月30日 7時半(穂高平小屋)→8時15分(新穂高駐車場)


八が岳 赤岳東稜

山行期間 2022年1月7日(夜)~9日
メンバー TGA、ABE、DI-S
山行地域 八が岳
山行スタイル 冬期登攀


八が岳でメジャーな西面ではなく、静かな東面を登ってきた。

1/8 サンメドウズスキー場の始発リフトで高度を稼いで1900 mへ。リフト降り口左手の登山道を登ったが、途中では大きなカモシカが先導してくれた。牛首山~扇山を経由して2500 m付近にテント設営。東稜の登り口まで偵察して帰幕。今回は2日間ともに先行のバッチリトレースを活用した。

1/9  6:00テント発-標高2550m 付近から右手に折れて大門沢左俣上部をトラバースする(今回の山行で大門沢へ向かう折れ口に赤標布をつけてきました)。東稜に上がって、少し尾根通しに登ると最初の岩場に突き当たる。

岩場を左に回り込んで大きなダケカンバのある所からトップDI-Sでスタート。ルンゼ状を左上し、岩の基部を左トラバースして後にチムニー状の露岩を直上してピッチを切る。Ⅲ+級、45 m、途中に残置支点なし(古い残置シュリンゲの掛かった木が1本あり)。岩の基部の左トラバースはブッシュとのバランスが悪いうえに、声が全く通らずトップとビレイヤーの意思疎通に苦労した。チムニー状の露岩の登りは5~6 m 程度だが、岩の脆さもあって少し緊張する。

このピッチの記録には右からと左からとの両方があるが、登攀後の観察では右から登るか、我々の取りつきから右上する小さなルンゼを登るかのいずれかの方法でさっさと稜線上に上がるのが正解のようだ。稜線上は雪稜でラッセルとなろうが、岩場の基部をトラバースするよりも面倒でないようだ。

 

その後、Ⅱ級の雪稜をロープ無しで250 mほど登行すると第2の岩場。難しい雪稜ではないが、横風が強い場合はやっかいだろう。

岩場の基部からABEトップで登行。これも左へトラバース気味に45m登って灌木でピッチを切る。Ⅲ級、途中に残置無し。次にTGAトップで草付きを7~8 m左上してから左のルンゼを上ってダケカンバの灌木帯に入り、これを直上する。Ⅲ+級、45 m、途中残置支点無し。

第2の岩場は2ピッチで完了だが、稜線に出る直下でピッチを切ったため、あとわずかではあるが最終ピッチとしてロープを延ばす。ラストで登ってきたABEがそのままトップ。5 mほど右上して稜線に上がる。ここでピッチ終了としてあとはフリーで登っても良かったのだが、稜線の東面をブッシュとハイマツに足を取られながらロープをつけて登り、最後は掘り出したハイマツでビレー、Ⅱ級、40 m。あとは岩の混じる稜線をフリーで竜頭峰。ここにザックを置いて赤岳を往復。

竜頭峰から稜線を辿って、真教寺尾根を下降。鎖場もあり、注意しながら下降。15:30にテントに到着。衆議一決で下降、帰阪とした。途中からヘッドランプの長時間残業となり、19:45にスキー場の車に到着。大阪には朝帰り。

今回は1日早く下山したが、3日間の日程であれば1日目:2500m付近にテント設営、2日目:東稜から赤岳を踏んで西面の行者小屋泊、3日目:赤岳西面(赤岳主稜など)登攀~真教寺尾根下降も可能であり、より充実した山行となるだろう。

 

 

 


バリゴヤの頭 21年12月25日

山行期間 2021/12/21
メンバー SUM KSI
山行地域 大峰山系
山行スタイル 雪山ピークハント

昨年、稲村ヶ岳からバリゴヤの頭を目指したが時間切れで登頂できず。リベンジで登頂確約できそうなモジキ谷入口からチャレンジすることにした。

尾根に取り付き急・緩傾斜を繰り返し1000m辺りで雪も増えてきた。ここらで軽アイゼンで足元を固めようとザックを開くと「ないっ!」 1足はあるので片足ずつ分け分けして進むことができた。1200m辺りで更に雪は深くなり、しばらくは急登が続き軽アイゼンでは力不足となったので、12本爪アイゼンに交換。

1400mから草付き・岩稜の急登が続き、雪も降りたてなので緊張が続く。急登を登りきったところで「強力の頭」に到着。

ここから先は、小刻みにアップダウンが続く。と同時に木の根・シャクナゲが行く手をさえぎってくれる。また、一部トラバースや急な下りではロープを出しながら先を急ぐ。

頂上直前のコルからの上りが岩稜の登りとなり注意を要する。登りきったところで、ピンクテープを無視して頂上らしきところに踏み込んだ。「あれ?」頂上と思い込んでしまった。

GPSに助けてもらい、そこから頂上までは150mはあることが分かった。

 

 

まだ数か所いやらしい登りもあり、シャクナゲとも格闘しながら進んだところ、すっと開けたところに着いた。

4時間半で「バリゴヤの頭」に到着。

想定通り視界が開けないピークだったが、充実感は得られた。

 


下り始めると晴れ間が出て雲が切れてくれたおかげで大峰山系の山々が臨めた。わずかな時間だが、このご褒美がやめられまへんなあ。

帰途には、岩穴をくぐりREBORNできた。

 

 

行動記録
8:00出発-12:30バリゴヤの頭-16:00下山

(SUM記)


野谷荘司山 21年12月20日

山行期間 2021/12/17夜発〜18
メンバー AB、TGA、DI-S
山行地域 野谷荘司山〜三方岩岳
山行スタイル 雪山縦走

一昨年の例会で途中敗退した同じコースを計画。その時DI-SはまだBチームで雪深い野谷荘司山の脛から膝までのラッセルに苦戦したのでした。
今回も出発日の12/17は日本列島各地が大雪となりました。
東海北陸道は白川郷ICから先が通行止めとの情報でしたのでとりあえず行くことに。
不安はありましたが今回は大先輩のAB、TG両氏が同行なので大船に乗った気分です。
しかし東名阪道御在所SAまで来ると高鷲ICから先は通行止めとの新たな情報でした。
ここで少し心が折れそうになりましたが、グッと我慢して高鷲からは下道で白川郷へ行くことにしました。
下道の国道158号線は除雪車はまだ稼働しておらずその日に降り積もった雪が轍となりほぼ片道車線の状態でした。
それでも何とか白川郷の道の駅まで辿り着き仮眠をとりました。
道の駅から登山口の白川郷自然學校まで約5kmの道が除雪されているのか不安でしたが、5時起き6時出発が幸いしちょうど除雪が済んだ直後でした。
白川郷自然學校の辺りは一面雪で駐車場がよく分かりませんでしたが幸いパーキングの看板を見つけ駐車する事が出来ました。


この雪ですので駐車場には我々の車しかありません。
車を降りた一歩目からラッセルスタートになりました。
バージンスノーを踏みしめて雪山の世界へ没入の始まりです。


お墓?石碑のある登山口から更に雪は深まり腿から腰あたりのラッセルとなってゆきました。
平均年齢は60才くらいのホボ還暦パーティの三人ですが、朽ち果てるにはまだまだ早い。
新雪のパウダースノーに戯れているとアウターシェルに着いた雪がハラハラと落ちるように日頃俗世で積もった心の垢が剥がれ落ちてゆく気がします。

この日も翌日も雪予報で下山した時に車が雪に埋もれて脱出不能では帰阪出来ないなという事でその日のうちに下山し帰阪する事にしました。

1200mまで登り自分達のトレースを辿り下山。
7:30 登山開始
12:40 1200m最終地点
14:30 登山口下山

下山後は近くの白川郷の湯に立ち寄り入浴。
滑りのある独特な良い温泉だと思いました。

冬合宿の北岳池山尾根行には不足なトレーニングとはなりましたが、ホボ還暦達の笑顔のある素敵な山行でした。

DI-S記


爺ヶ岳 南尾根 21年12月19日

山行期間 2021/12/10夜~12/13
メンバー SGY KIS YSZ BAN SOT FRZ TKH
山行地域 冬合宿 爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳
山行スタイル 積雪期登山

12月10日(金)夜、集合し大阪を出発する。

12月11日(土)3:00頃道の駅池田で仮眠をとる。いつもなら道の駅松川で仮眠をとるが色々な事情で今回は池田に変更した。30台くらいは停めれそうだし、トイレもある。コンビニも近くにあるし良い場所だと思う。さすがSGYリーダー!

4:00過ぎに道の駅を出て冬季ゲート前に着いたのは5:30頃。天気は良好。吐く息も白くならず気温も高め。大町アルペンルートの舗装道路には雪は無くアスファルトの道を1時間30分ほど歩く。

微妙な登り坂で汗がにじむ。7:30頃に柏原新道登山口(1339m)に到着。さすがに積雪があったのでアイゼンをつけてつづら折りの登りを1700mあたりまでのぼる。一般登山道から南尾根とりつきに入る。このあたりから積雪が増えひざあたりまでの雪となる。順番にラッセルをして進むが私がうまくラッセルできず、やむを得ず先輩方のみでラッセルをまわしてくださり2200mあたりのジャンクションピークについたのは16時頃でした。先輩方、本当にすいませんでした。。。

急いでテントを設営しお茶を飲めたのは17時を回っていたと思います。テントの中では水作りに必死になり、就寝したのは21:00でした。テント泊では遅い就寝時間です。

翌12日は天気予報では下り坂とのことでしたのでできるだけ早く行動して天気が荒れる前には樹林帯にいたいというSGYリーダーのお考えでしたので2:30起床、4:00出発としました。暗闇の中ヘッドランプの明かりのみで雪道を進みます。歩き始めようとした直前、SGYリーダーからコンパスをあわせとおくようにとの指示。準備に精一杯で地図の事をうっかりしていました。事前に地図にコンパスの角度も書いておけばよかったととても後悔しました。まだまだ修行が足りません。昨夜も降雪があったのかふかふかの新雪を歩きます。気持ちがいいと思いきや、そこは恐ろしい踏み抜き地獄でした。腰まで入り込み先輩方に引き上げてもらうこと数回。体力の消耗がひどい。しかしながら、先輩方はぐんぐんとハイペースでラッセルをしてくださり、7:50には爺ヶ岳の山頂に着くことができました。ピークからの眺めは最高!でした。鹿島槍ヶ岳へと続く道がはっきりみえました。東尾根も見えます。針ノ木岳、薬師岳、もちろん劔岳も。八峰、チンネ、小窓までわかりました。こんな素晴らしい景色を我々だけで独占し、とても贅沢だと感激しました。その結果30分近くも山頂で過ごしました。寒いのですが、下りるのがもったいなかったのです。後ろ髪をひかれる思いでテント場に帰り、テント場を出発したのは11:00。下りも踏み抜き地獄に悪戦苦闘しながら駐車場に戻ってきたのは16:30頃でした。途中から小雨が降りだしましたが、本降りになる前に車に乗れてよかったです。

今回初級とはいえ冬山のバリエーションに行けた事はとても自信になりました。それを、サポートしてくださった先輩方皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

ラッセル、歩荷、テント内の生活技術などたくさんの課題が見つかりました。また頑張ってトレーニングしていきたいと思います。

<行動時間>

12月11日(土)6:00ゲート前→7:40柏原新道登山口→16:00JP(泊)

12月12日(日)4:30JP発→7:50爺ヶ岳山頂→8:30爺ヶ岳山頂発→10:30

JP着 テント撤収→11:00JP発→16:30ゲート前駐車場着

<TKH記>


紅葉を観に大杉谷へ 21年12月14日

山行期間 2021年11月20日
メンバー OSM OKD UTJ KMR
山行地域 台高
山行スタイル 紅葉ハント


秋晴れの気持ちいい日に大杉谷に紅葉ハントに行ってきました。
大杉谷は会に入るずっと前から行ってみたかった場所です。アクセスしにくく、今までなかなか行く機会がなかったのですが、やっと行けることになりテンションが上がります。

前日夜に大阪を出発。道が細い山道をひたすら走ります。運転の上手な先輩に運転してもらい、動物が出てきそうだねと話をしていたら、鹿や狸(?)が急に出てきてびっくり。 夜の山道はやっぱり怖いな〜と思いました。
無事に待ち合わせの駐車場につき、気温の低さを体感し、車で仮眠しました。

翌日、日の出の6時半に合わせて出発ということで、6時に起床。 さくっと準備をして6時半に出発しました。
今日の目標は堂倉滝まで。そこまで行ったらピストンで帰ってくるという行程ですが、コースタイムで片道6時間15分ぐらいの距離。歩くのが遅い私がいるので、堂倉滝までいけるか微妙。「12時」というタイムリミットを設定しました。

登山道になると、いきなり道が細くなりましたが、とても整備されていて、危険箇所にはクサリがあり安全に歩けました。
沢沿いの道をずっと歩いていくのですが、沢がただただ美しい。 深さのあるところはグリーンがかった深いブルーをしていて、ずっと「綺麗、綺麗」と言いながら歩いていました。 釣り好きの先輩たちは「ここならいっぱい釣れるだろうなー」と、わいわい楽しくお話ししながら歩いていました。

大杉谷は秘境と呼ばれるだけあり、見どころ満載でした。千尋滝、シシ淵、ニコニコ滝、七ツ釜滝と素晴らしい滝あり、ちょっと一息できるように東屋もありました。吊り橋も4、5本あり、吊り橋からの景色も綺麗。色鮮やかな紅葉と沢のエメラルドグリーンが重なると美しさが増します。まさに癒し山行です。

     

さて、肝心の工程ですが、9時45分に桃の木小屋に到着。案内板にはここから堂倉滝まで2時間30分。うう、微妙です。先を急ごうと思いつつも、途中岩場があり、私はそんなに早く歩けないので、途中で堂倉滝へ行くことを断念。光滝まで行って引き返すことにしました。
光だけの手前からは登り基調になり、疲れてきたとことで光滝に到着。滝をみてほっと息をつこうとしたらリーダーの一声。「隠滝まであと500mなので、せっかくなのでそこまで行こう」とのこと。ここからさらに登りが続き、はあはぁいいながら11時15分ごろに到着。 お名前の通り登山道から隠れていて、吊り橋から滝を眺めました。 そこで一息ついて、同じ道を帰りました。

後半に少し登りがあるぐらいで、ほぼ高低差がない道のため、帰りも同じぐらい時間がかかり、15時15分に無事に下山しました。
美しい景色満載の素敵な山行でした。
ご一緒していただいた先輩方、ありがとうございました。

※紅葉に見惚れて、紅葉の写真を撮り忘れちゃいました。


西穂で冬山トレーニング 21年11月29日

山行期間 2021年11月27-28日
メンバー NGS DTe TKD
山行地域 穂高連峰
山行スタイル 雪山登山


11月27日

今回の寒波と冬型を狙っていた訳ではなかったですが、雪上訓練日に合わせたようなうれしい?ドカ雪。張り切ってロープウェイ始発で乗り込んで、西穂山荘までラッセルしました。

山荘についてテントを設営するあいだもドカドカと降り続く雪。新雪でブロックが積めないけど天気が悪い予報なので、しっかり掘って設営と出発準備に2時間かかりました。

この日は予定では西穂ピークを目指すはずですが、13時出発でどこまで行けるのか…

風もそこそこあり、雪が降り続く中ラッセルして大変良いトレーニングになりました。でも本番はこれを、全装でしないといけないのです。。

独標の下コルで14時40分になり、岩の上に新雪が積もった悪そうな独標。帰ります。

帰りは丸山手前の広い尾根で視界が悪く、方向が怪しくなり、日没も近いのでドキドキしました。

テント場に16時。出発時はわれわれだけでしたが、たくさんのテントが上がってきていました。翌日は高気圧!雪かきの心配をしていたけど、夜にかけて天気はどんどん回復しました。

11月28日

6時にテントを出発。帰りがあるので前進リミットは8時です。丸山までは先行の方がトレースしてくださっていました。ありがとうございました。

丸山からはまた先頭。前日のトレースも消えていてまた同じ道をラッセルして、7時20分に前日到達地点に到着。独標の登りは岩に新雪が積もっただけでぜんぜん固まってないので、降りるのが怖そうです。。

7時40分にNGSさんとTKDさんが独標に到着。私は降りれなくなる!!と騒いでピーク下で待っていました。。すみません。。。

帰りは続々と上がってくる人たちにトレースのお礼を言われ、景色も良く、ご機嫌で下山。

自分の全てが軟弱化していることが分かった有意義な訓練でした!あと1ヶ月!

(行動記録)
11月27日 9時新穂高ロープウェイ山頂駅
11時〜13時 西穂山荘
14時40分 西穂独標下コル
16時30分 西穂山荘

11月28日 6時 西穂山荘
7時40分 独標
9時〜10時 西穂山荘
11時 新穂高ロープウェイ

 


雪彦マルチ 21年11月08日

山行期間 10月23日-24日
メンバー HND NGS DTe TKD
山行地域 雪彦山
山行スタイル マルチピッチクライミング


秋のクライミングシーズン。錫杖に行く予定でしたが、今年最初の寒波でアルプスは突如雪山に。。錫杖はアイゼンとまではいかないが、辛そうなコンディションになってしまったので、近場でマルチをたくさん登る企画になりました。

10月23日 地蔵岳東稜・地蔵岳正面壁

東稜は新人のとき1度連れてきてもらったのに、案の定アプローチを間違えて、不行沢のところから右に行きすぎてしまいました。。

HNDさんとTKDさんは3p目を5.10cのスラブに行くので、NGSさんと女子コンビでノーマルルートでアップ。

TKDさんが挑戦した10cスラブは、しっかりスラブグレードだったようで、HNDさんに交代してもらったそうです。また来年(^^)

東稜6ピッチ終わって、正面壁へ歩いて下降。

 

正面壁

HNDさん・TKDさん 上昇気流5.11b

NGSさん・DTe  右カンテルート(Ⅳ+A0)

A0はしなかったけど右カンテに出る前の下部ピッチが10bくらい?で、びびって一度テンションしてしまいました。。NGSさんすみません。行けばよかった。。

上昇気流も惜しくもRPならずだったようです。核心ピッチをフォローするTKDさん。1年目から高いグレードのマルチを経験されています。

上昇気流の核心ピッチ終了点で合流、懸垂して初日終了。

10月24日 不行岳北壁 温故知新5.10b

2日目はTKDさんとDTeペアで温故知新にオンサイトトライ!

アプローチは地蔵岳東稜取付から不行沢右岸をたどる、とあるのですが、自分で行ったら迷いそうでした。。

下部1p目(Ⅳ) TKDさん。

旧ルートのフリー化されてないピッチですが、ザックを持っていると足上げが気持ち悪くフォローでいきなりボルトに触ってしまいました。。

下部残り3ピッチを交代で登って、フリー化された温故知新の取り付きです。

温故知新1ピッチ目5.10a TKDさん。

温故知新は10a(30m)〜10b(15m)〜10a(50m)です。TKDさんが奇数ピッチを希望されたので、私の担当は短く済みました。

2ピッチ目5.10b DTe

10aより傾斜がある分ガバでした。

雪彦は逆層なので、ぬるぬるだと怖そうですが、今回はパリパリのコンディションで2人で快適にOSできました。ほぼロープいっぱい出す長い3p目も無事に終了。ホールドは細かいけどカピカピの突起がたくさんあるので安心。シングルピッチのゲレンデの10台よりははるかに易しく感じました。

TKDさんは中尾根に続きナイスクライミングでした!

温故知新はラペルステーションがあるのですが、下部はルートが屈曲しているので、懸垂はけっこう大変でした。一度スタックしてTKDさんが登り返してくれたり、HNDさんが先行してくれたのでスムーズでしたが、自分でしていたらもっと遅かったと思います。

錫杖に行けなくて残念でしたが、2日間マルチをして、HNDさんの目的設定やギアの厳選がまだまだ真似できないと思いました。

そのグレードのピッチを登れることと、マルチの計画して完登できることは近いようでかなり遠いことだと思いました。

(行動記録)

10月23日 6時 神社〜730分 地蔵岳東稜取付〜1115分 地蔵岳〜12時 地蔵岳正面壁取付〜14時 正面壁4ピッチ目〜懸垂〜16時 神社

10月24日 630分不行岳北壁取付〜1115分 温故知新終了点懸垂〜14時 取付


越百山〜南駒ヶ岳 21年11月01日

山行期間 2021年10月30日
メンバー OSM, OKD, SMD
山行地域 越百山から南駒ヶ岳
山行スタイル 縦走

沢登のシーズンも終わり久々の縦走山行に行ってきました。中央アルプス越百(こすも)山。初めて名前を聞いた時はハイカラな名前に我が耳を疑ったが漢字を見て納得。

越百山から南駒ヶ岳のピークを経て北沢尾根の適地で1泊し周回する予定だったが、朝の凍結が怖いのと日帰りでも行ける距離との判断で日帰りで行くことに。

以前は登山口まで車で行けたようだが道路が崩壊している為車両通行禁止に。伊奈川ダムに駐車して登山口まで30分歩く。往復60分はちょっと長い。

  紅葉が見れるか楽しみにしていたが、紅葉する木が余りないのか時期が早かったのかそれほど望めず。

  小ぢんまりと可愛らしいCOSMO HOUSEこと越百小屋。ポカポカ陽気で気持ち良く休憩。

 

 

 

 

天気はすこぶる快晴で、富士山、御嶽山、乗鞍岳が綺麗に見渡せた。去年は天候に恵まれない山行が多かったが気持ちいい!

中央アルプスと相性の良いOSMリーダーに感謝です。

越百山から仙涯嶺へ向かうにつれ雪が増えてくる。登りの傾斜も強く岩場になり今までと雰囲気が一変する。

  

息を切らせながら南駒ヶ岳到着。思っていたより雪がありゲーターがなかったので靴の中に雪を入れてしまい濡らしてしまう。

見事な雲海で雪と相まって壮大な景色。

南駒ヶ岳からの下りの岩稜帯が今回一番神経を使った。大きな岩と岩の間の隙間に落ちたら大怪我では済まないかもしれないのだが、雪で足場の状況が見えないのだ。先行のソロ登山者の方の踏み跡が有難かった。

今回は日帰りになったが北沢尾根上でビバーク好適地を自分なりに探しながら歩いていたがなかなか無く、唯一と思える場所もあまり快適とは言えず厳しそう。

最後はヘッドランプを点けて無事下山したが13.5時間行動と歩き応えのある山行でした。

気温も高くなく水を余り飲んでいなかったが、しっかり汗はかいていたので脱水状態で頭痛がしたのが反省点。

3人とも終始シャツ1枚で行動していても寒さを感じていなかったが、下山後の営業している温泉探しに四苦八苦している時に体が冷え切ってしまい、湯船に浸かると最高に気持ちよかった。

行動記録

5:35伊奈川ダム駐車地→6:05登山口→9:40越百小屋→10:35越百山→12:00仙涯嶺→13:50南駒ヶ岳→15:50北沢尾根三角点→18:50登山口→19:15伊奈川ダム駐車地

 


北岳(偵察山行) 21年10月31日

山行期間 2021年10月15日夜~17日
メンバー SZK,DIS,ABE(記)
山行地域 北岳
山行スタイル 縦走


冬合宿は、奈良田駐車場〜あるき沢〜池山吊尾根〜北岳 往復を予定していて、今回その偵察を土日で行くことにしました。
11月初まで、奈良田〜広河原のバスがあるのでそれを利用しました。
ボーコン沢の頭〜八本歯のコル~北岳がコースの中で一番厳しいと思われました。
あるき沢〜北岳を往復すると日曜日の帰りが遅くなるので(バスは1日3便ということもあり)、偵察はあるき沢→北岳の登りだけで肩の小屋にテント泊し、翌日広河原へ下山する計画としました。
あるき沢からの急登は4年前の下見のときも歩きましたが、4年前より道が荒れている感じで、途中でルートを見失い、DISさんのスマホGPSで現在地を確認しルートを見つけることが出来ました。
無雪期の軽い装備でも急で、しんどく、冬の装備を担いで道路を3時間歩いた後この坂を登る事を考えると気が遠くなりそうです。
池山御池小屋付近は地図では池になっているのですが、池は見えません。
                                 (池山御池小屋付近)
4年前の下見に参加したときは池山御池小屋までだったので、そこから先は今回初めてになります。
池山御池小屋から砂払まては資料にもるようにテント適地が数箇所あります。
ボーコンの頭から先は吹きさらしになります。  
8本歯のコルから先は所々ロープが張っている箇所があり、強風の中、雪が乗っていたり、凍っていたりするとやらしいと思いました。特に、八本歯のコルに下る箇所はロープがぶら下がっていますが、降りようとした時風にあおられバランスを崩しそうになりました。
北岳肩の小屋にテント泊する予定でしたが、今日の夜半から雨が降る予報で山の上部では風など条件も悪くなりそうなので、八本歯のコルで広河原山荘に電話をすると、テント泊OKとのこと。土曜日中に広河原山荘までおりることにしました。
広河原山荘でテントで寝ていると、予報通り夜中から雨が降りだしました。朝テントをたたんで朝7時のバスで広河原から奈良田へ。
日曜日は天気が悪いことも関係したのか、広河原から奈良田行きのバスの乗客は私達3人だけ。奈良田~広河原のバスもそのうち廃止になるのでは?と思われました。
(行動記録)
10/16 (土)6:03歩き沢バス停→8:44池山御池小屋→11:35ボーコン沢ノ頭→12:41八本歯のコル→14:12北岳→15:58白根御池小屋→18:04広河原山荘
10/17(日)6:20頃 広河原山荘→6:30頃 広河原バス停

八ヶ岳 阿弥陀南稜 21年10月30日

山行期間 2021/10/16-17
メンバー SUM KSK
山行地域 八ヶ岳
山行スタイル バリエーション


冬の下見と無雪期の興味から阿弥陀岳南稜を登った。翌日に予定していた中山尾根は雨もしくは初雪が見込まれたため登攀をあきらめた。。

10/16(土)

4:45 舟山十字路P発

5:30 尾根合流 以前冬に来た時に取り付きを見落とし2時間近くロスしたが、今回は無事に尾根まで合流

6:55 立場岳2370m ここまでひたすら登り。踏み跡明瞭、至る所境界杭あり。紅葉はほぼ終わっているなあ、残念。

8:00 P1手前あん部でギア装着2558m P1,P2は明瞭な巻き道で快適に高度を上げる。冬にはヒヤッとするところも無難に通過できる。

9:00 ルンゼ取付き ここで練習のためロープを出す。リードはSUM。常に濡れており滑りに注意しながら30mほどのところで一旦切る。引き続きSUMリードで草付を登り30mで切り灌木で支点。

10:10 ルンゼ上部2695 確保してセカンドのKSKさんを待っていると、スニーカーの軽装の方がスルスルと登って来られた。拍子抜け(泣)

10:50 阿弥陀岳2805 油断できない箇所もあったが、順調に高度を上げて阿弥陀登頂。時間もあることと翌日の悪天も鑑みて、今日中に赤岳を踏んで縦走することにした。

12:50 赤岳2899 阿弥陀からの下りに合わせて、天候も下り坂となってきた。幸い雨は降らないものの、ガスと風が強くなってきた。この先は、一般路のみなので、小屋泊まりの軽装の方が多く見受けられた。ゆっくりと歩き無雪期の赤岳を踏みしめた。更に進んで赤岳展望荘の先で地蔵尾根を下る。

地蔵尾根下り口

14:30 行者小屋着

10/17(日)

6:00 行者小屋発 日付が変わった頃から雨足が強くなったものの出発する頃には、弱まってくれた。

7:15 阿弥陀岳 一般道を尾根に沿ってジグザクに登る。1時間と少しで登れるんだと感心した。この途中で冬に北稜にアプローチするルートと取付き点が目視できた。2度目の山頂を通過して御小屋尾根に足を踏み入れた。話に聞いていた通り、下り始めの岩稜帯は冬には難儀するかもしれないという印象であった。ここを抜けると樹林帯まで開けた尾根の下りが続く。樹林帯に入ると八ヶ岳名物苔の森が待っていた。これを見たかった! 無雪期に訪れた甲斐があった。

御小屋尾根上部の岩稜帯 八ヶ岳苔の森

10:30 舟山十字路P


空木岳 21年10月21日

山行期間 2021/10/15(夜)~10/17(日)
メンバー SGY FRZ TKH
山行地域 空木岳
山行スタイル 冬山偵察


10月15日金曜日の夜に離阪。

今回は冬に山行を予定している空木岳の偵察である。初めて行く空木岳。冬山山行にむけてチェックしなければいけない事はたくさんあると思うのだが、Мチーム2年目の私にはチェック項目が正直よくわからない。そこは、ベテランのSGYリーダーに教えを乞いながら、足を止めて来た道を振り返ったり、地形図と照らし合わせてチェックを入れたりしてグイグイと高度を上げていきます。

今回の山行の核心部は鎖やロープのはられている「大地獄 小地獄」と呼ばれている箇所だと思っていた。以前に行ったことのある先輩に話をきくと「ちゃんと鎖もロープもあるし、まったく問題ないよ!」とおっしゃっていただいていたので、そのつもりで行きましたが、やっぱり私にはハードルが高かったです。。。しかし、「昨年に冬に黒戸尾根にちゃんと行けたし大丈夫、大丈夫」と、自分に言い聞かせながら登っていました。しかし、「下りは?ここをアイゼンつけて登れる?下れる?凍っていたら」などと考えだすと気分が落ち込みます。その様子を察してかSGYリーダーが「うーん、ここはロープを出すかもしれないから一応、30mロープ1本持って行こうか」と。ありがとうございます。

その後もぐいぐい高度を上げていくといよいよ森林限界。万一、テントをはらなければならないときは、この森林限界ぎりぎりの所かな。

森林限界を超えるととたんに風あたりが強くなり天気が下り坂のためかガスってまわりがよく見えません。幸い登山道には植生保護のために黄色いロープははられていましたので、山頂までは迷うことはありませんでしたが、積雪期はどうかな。頂上に立ったあと引き返すとき、方向がわかるかな。コンパスの使い方もしっかり復習しておかないと。

その後は、今夜の宿泊場の空木平避難小屋へむかいました。テントをはる事が禁止されていましたので

避難小屋で一泊です。室内はとても清潔で30人くらいは寝れるかな。トイレは別の建物になるので、一回外に出なければいけません。夜から雨の天気予報でしたが、予報どうり雨。避難小屋の屋根にバタバタと大粒の雨音。おまけに強い風で小屋の扉がガタガタと揺れ、「こんな中歩くのいややなあ」とずっと思っていました。

翌日5時に起床してもやっぱり雨。朝食をとり、水分もたっぷりとってカッパをきていざ出発!

例の「大地獄 小地獄」はSGYリーダーが先頭を行ってくださり、私達は一歩一歩確実に降りていきます。鎖やロープは持たず出来るだけ手と足で降りていくようにと。

雨の中でしたが歩きながらたくさんのアドバイスをいただき、充実した偵察山行になったと思います。

ただ、この行程を冬装備を持って登れるのか?下れるのか?大そう不安にはなりましたが。。。

本番までまた歩荷をがんばらないと!

SGYさん、FRZさん、しんどかったけど楽しい山行でした。ありがとうございました。

<行動記録>

10/16(土)6:00登山口→7:35林道終点→8:10タカウチ場→8:50池山→9:15池山小屋→12:10ヨナ沢の頭→13:07分岐→13:40駒石→14:40空木岳山頂→15:50空木平避難小屋

10/17(日)6:00避難小屋→6:15分岐→6:55ヨナ沢の頭→9:30タカウチ場→9:50林道終点→10:40登山口駐車場

以上

<TKH記>


御在所岳 中尾根 21年10月05日

山行期間 2021年10月2日(夜)〜10月3日
メンバー HND、NGS、DTE、TKD
山行地域 鈴鹿山系 御在所岳
山行スタイル フリークライミング

元々は錫杖岳へクライミングに行く予定だったけれど、最近北アルプスで起きた地震の影響が心配されるため延期とし、予備案の御在所岳に行ってきました。
以前に前尾根には行った事があったので(雨でビシャビシャだった)、今回は中尾根にチャレンジです。前尾根よりも全体的にグレードは高くなっており、Ⅳ〜Ⅴ+です。ネットで情報収集していると難しいとの記録も多く、果たしてどうなるのか一抹の不安を抱えながら臨みました。
現地近くで前泊し、6時頃に登山口付近の駐車場へ。10月としては気温が高く、素晴らしい秋晴れで、気持ちよく藤内小屋まで歩きます。
裏道登山道を進んで藤内壁出合から踏み跡を辿り、一の壁と中尾根バットレスを左に見送ります。今回はリードが空身で、フォローが2人分のアタック装備を担いで登ることにしたため、一の壁のあたりで必要ない荷物はデポさせてもらいました。中尾根まではアプローチがわかりにくいとの事で、我々もP4の2ピッチ目取付に着いてしまったので、懸垂下降にてP4の1ピッチ目取付まで降ります。
HNDさんとNGSさん、DTEさんと僕がそれぞれペアとなって、7時40分頃登攀開始です。
・P4 1ピッチ目 Ⅴ級
HNDさんNGSさんに先に登ってもらい、僕たちは後を追います。お二人の登りをカンニングできるので気持ちが楽です。
TKDがリード。この最初のピッチは濡れている事が多く、その場合は結構気持ち悪くなるそうですが、今回は岩がカラカラに乾いていてベストコンディションです。ワイドクラックですがクラックの外にもホールドが豊富で、一つ一つホールドを拾っていけば問題ありませんでした。プロテクションもカムで安定した体勢で取れます。
・P4 2ピッチ目 Ⅴ級
DTEさんリード。危なげなく登っていきます。少しハングしているけれど、見た目ほど厳しさはないです。振り返ると前尾根が思ったよりも近くに見え、登っている人達のコールも聞こえます。
終了点からはロープを繋いだまま歩いてP3取付に降ります。
・P3 Ⅴ級
TKDリード。ホールドが豊富で下部は優しいです。上部はチムニーで、入り込み過ぎると苦しい体勢になります。今回はザックを背負ってないので、入り込んでしまっても力技で抜ける事ができました。
終了点からはロープ1本で懸垂下降し、P2取付に降ります。
・P2 1ピッチ目 Ⅳ級
DTEさんリード。取付が崩壊しているためダイレクトルート(5.10b)を最初A1して登る記録が多いのですが、我々はトラバースルート(とも違うっぽい?)をフリーで登りました。左のカンテに出るところまで、今にも剥がれそうなフレークを使って微妙なバランスでトラバースするのですが、落ちたらタダでは済まないためリードは怖いと思います。NGSさんがリードしているのを見て「うわ〜体勢が厳しそう。気をつけよう」と思ったのに、全く同じ体勢になってしまい、壁の中で固まって一瞬ヤバいと思いました。カンテから右上するのは非常に優しく、サクサク登れます。
・P2 2ピッチ目 Ⅴ級
TKDリード。右に左にトラバースしながら高度を上げ、終了点手前のオニギリと呼ばれる垂壁を目指します。そこが核心ですが、中間あたりでも1ヶ所悪いところがありました。核心の垂壁には2つの綺麗なハンガーボルトが打たれており安心感があります。また、ハンドサイズのクラックが走っていてハンドジャムがバチ効きするので、フェイスの細かいホールドとクラックを一部利用すれば良いです。
ちなみにハーケンやボルトなどの残置支点を一切使わないHNDさんは、より難しいクラックに沿って核心を越えたようです。そのラインをフォローで登るNGSさんも大変だ…。真似すると高確率で大怪我するので、僕は遠慮なく残置利用させていただきました。
終了点からロープ1本で懸垂下降し、いよいよP1取付へ。
・P1 Ⅴ級+
TKDリード。先に登っていたHNDさんから「結構悪いから残置を使った方がいい」とアドバイスをもらいました。安心してください。ここまでも余裕で残置支点を利用しまくってます。逆に何故オールNPでいけるんですかと聞きたい。ただ、HNDさんがそう言うくらいだから本当に難しいんだろうな、と覚悟して登りました。
P1はクラックが徐々に広がり、中盤以降はチムニーです。まずは下部でハングを越える部分が核心。色々試した結果、僕の場合はニーバーがガチ効きしたため、あまり苦労せず乗越せました。苦しかったのはここからで、顕著なホールドを掴んだり乗ったりではない、張力とフリクションでズリズリ上がっていくチムニー登りが怖くて怖くて、なかなか進めず非常に長い時間を使いました。ステミングやバック&フットで突っ張るのだとわかっていても、滑れば落下だと思うと怖くて突っ込めません。登り切った時は嬉しさよりも安堵感の方が大きかったです。フォローのDTEさんはさすが、スムーズに上がってきました。長時間ビレイしていただき、ありがとうございました。13時頃、登攀終了です。
P1終了点から懸垂下降を繰り返して一の壁まで降りてきたのが14時頃。先に降りていたHNDさん・NGSさんを長時間お待たせしてしまいました。
一の壁も登る予定だったのですが、あまり時間もなくなったので下山する事に。来た道を下り、15時過ぎには無事に下山完了でした。
今回は終日晴れていて岩もベストコンディションの状態だったので、オールフリーで中尾根が登れて良かったです(オールNPは難しい…)。ただ強く実感したのは、中尾根を登るならP1を登らなければならない、という事です。
ネットで山行記録を見ているとP1は登らずに下りている事が多いのですが、中尾根の白眉は絶対にP1だと思います。P4〜P2より難しいだけじゃなく、内容も充実していて登りごたえがあるので、是非チャレンジしたいルートです。
まぁでも僕は怖いので、次回はリードお譲りします!
TKD記

南紀 栂谷 21年10月04日

山行期間 2021年10月3日
メンバー OSM, OKD, KMR, SMD
山行地域 南紀
山行スタイル 沢登り

 9月末で緊急事態宣言が解除され、久しぶりに南紀の栂谷に行ってきました。ここはいい沢だとわかっていたので、コロナの影響であまり面白いところに行けていないSMDさんとKMRさんには楽しめたのではないかと思っています。

直前に通過した台風の影響があったのか、水量がこれまで行った時より多かったです。また、台風か豪雨の影響なのか、少し石が動きました。水量が多かったこともあり、ナメ滝で緊張することもありましたが、いい経験ができたのではないかと思います。

ちょっと微妙に滑りそう。

ヤケベ岩。いつ見ても立派だ。

ここは落ちたらカマが深いのでロープを出す。

ガンガラ滝

滑り台

エボシ岩と烏帽子山

天気は快晴で、からっとしていたので快適な山行でした。帰りにウナギを食べに行くつもりでしたが、ちょうど昼休憩だった。なかなかタイミングが合わない。

行動時間

7:15栂ノ平橋近くの駐車地→8:56ヤケベ岩→9:53ガンガラ滝→11:50 コル→12:35烏帽子山→14:05駐車地


笈ヶ岳 21年04月12日

山行期間 2021年4月2日夜~4日
メンバー SOM,NAG,KSK,SMD,YSD,TKD,YMZ
山行地域 両白山地 笈ヶ岳
山行スタイル 縦走/ピークハント

今回の山行は、Bチームを卒業してMチームとして初めての山行。

今回は、各自ベアリング表を作成して、山行中にチェックポイントで方位を合わせながら進んでいくのが目的の1つであった。各自地形やルートを理解する上で非常に良かったと思う。

そして、事前情報として中宮発電所への吊り橋が崩落して使用することができないことが情報として入っていた。記録としては、渡渉している人もいれば吊り橋より上部の堰堤を渡っている人もいた。とりあえず現地判断にしようということになった。

3日6:30駐車場を出発。20分ほどで吊り橋に到着。見事に崩落していた・・・川を覗き込むが、とても渡渉をしようという気持ちにはなれなかった。少し上流に堰堤があり、梯子もあって上り下りしながら問題なく尾添川を渡ることができた。

  • その後、発電所の導水管横の階段を登っていく。意外と急で長かった。そして暑い…。

山毛欅尾山までの登りは残雪を拾って登ったり、藪を漕いで登ったり、ずっと登りだった。私は竹標符を持っていたので木に引っ掛かって歩きにくかった。決してイライラはしていない。

10:37山毛欅尾山山頂。ここで少し長めの休憩。快晴で気温も高く暑かった。水の中に雪を入れて溶かして飲んでいた。山行中、かなり水分を取ったようだ。

山毛欅尾山からはアップダウンを繰り返して進んで行く。途中2回休憩して、標高1418m地点でも休憩して、冬瓜山を巻いて行くことに決まった。雪の状態などからの判断である。冬瓜山の山頂付近がナイフリッジになっている。メンバーの技量からロープが必要になることも考えられるので、安全に巻いて進むことになった。しかし、冬瓜山を右に見て斜面が雪崩れてこないか心配もあった。進行方向先では1か所雪崩れた跡があった。

しばらくして、どこを登って冬瓜山に向かうか探っていた。1か所行けそうなルートがあったが、雪崩と下山時の危険を考えてこれ以上進むことは断念することになった。翌日、別ルートで冬瓜山に向かうことになった。

標高1423m付近で幕営することになった。

80期のKSKさんが、「アイスワイン」を持ってきてくれていた。みんなで少しずつ分けて飲んだが、濃厚な葡萄の味で、とても美味しかった。ありがとう!

ちなみに翌日は雨予報である。CLより起床時に雨が降っていたら、冬瓜山へ向かうのは中止して下山すること決定。何とか雨が降らず、冬瓜山に向かいたいと願って就寝する。

翌朝、3時起床。4時空荷で冬瓜山に向けて出発。尾根伝いで登っていく。

5:07冬瓜山山頂。ナイフリッジも確認できた。来年は笈ヶ岳まで行きたい。厳冬期に来たら辛いだろうな・・・。でも来てみたい気持ちもある。

6:00テント場に到着して撤収。6:35下山開始。

8:30山毛欅尾山山頂付近。まだ雨は降らずもってくれている。しかし、何度かポツポツと降っていた。昨日は天気も良く暑かったので融雪も進んでいた。藪もかなり見えており、突然枝が起き上がってきたりと罠も沢山あった。

山毛欅尾山を降りた辺りから本格的に雨が降ってきた。導水管の階段の所では休憩する人もいたが、CLから先に降りてても良いと指示が出たので、TKDさんと自分は車まで先に降りて待っておくことにした。

今回の山行では、ベアリング表を使って進んでいくことをしたが、非常に上手く活用することができた。