山行期間 | 2022年3月18日 |
---|---|
メンバー | TGA、SOM、NGS、TRN |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | 縦走 |
霞沢岳の名前を知ったのは約40年前のことで山登りを始めた最初の冬だった。その頃ならば「その程度の経験で...おそれいった!ましてこの霞沢はきみなんかが入ってくる山じゃないよ!!」と言われるのが関の山だったろう。あれから「経験」も向上し(ホンマか?のツッコミも来そうであるが)、一般ルートの西尾根から冬の霞沢岳の頂上へは登ることができた。しかし、その際に長大な南尾根を遠望し、霞沢岳はやはり南尾根から登らねばならないと思いつつも更に数年が経ってしまった。今回、SOMさん、NGSさん、TRNさんのご協力を得て40年目にして霞沢岳南尾根を完遂することができた。
3月18日
連休中は悪天候も想定され、山行中止も念頭に直前まで天気図とにらめっこしていたが決行に決めて出発。安房トンネルの手間で車中泊。
3月19日
沢渡に車を置いて出発。南尾根の末端は沢渡バスターミナルの真裏なのでここから取りつく。理想は沢渡発電所の送水管伝いに登るルートではあるが、これはあまりに急斜面なので素直なルート取りとした。
登り始めて直に雪面となる。晴れたのは良いが、樹冠の積雪が融けて小雨のように降ってくるのには閉口。途中で沢渡発電所の送水管始点へと来る。登るにつれて積雪量も増えてくるが、踏み抜きの回数も比例して増加。腰上まで踏み抜くことも少なくない、「ウワッ」「キャア」の声が木々へ頻繁に木霊する。深夜ドライブと雪面の踏み抜きに疲れ、未だ14時ではあるがC1予定の2100 m付近に来たことでもあるのでここで行動終了。
3月20日
2300 mから2500 m 間の連続する小ピークの通過が南尾根の核心部。進行方向右手に張り出す雪庇をかわしながら急峻な登行と下りを繰り返す。その後は霧中を進み最後の大きな雪面を登れば霞沢岳頂上の一角に出る。
急峻な西尾根を途中でお猿さんに挨拶しつつ下り、釜トンネルを出たのは17:25。バスで沢渡に戻り、帰途についた。
初日は行動を早めに切り上げたが、もう少し高度を稼いでおいても良かったかもしれない。2300 m付近でもテント1張程度ならスペースはある。2200~2500 mの間は支尾根が多く、下降するのであればルートファインディングが困難なので南尾根は登行が推奨。この尾根に入山するのは年間1~2パーティー程度であろうが、ところどころに標布やテープの残置がある。ロープとバイルを持参したものの結局は使わずに済んだ、ピッケル1本で十分だろう。
何はともあれ40年来の宿題の1つは片付いた。残る宿題は袖朝日岳だが、まあ、これは未解決で残さざるを得ないだろう。
7:10沢渡バスターミナル発―9:10送水池―14:00 2100m C1
6:00 C1発―13:15霞沢岳頂上―16:15松本土木事務所前着―17:25釜トンネル