山行期間 | 2014年11月22日夜 大阪発~11月24日 |
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メンバー | KTM、KTF、SZK、NKT、HSO、MYI |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | 雪山縦走 |
前回の冬合宿「爺ケ岳」で多くの事を教えて頂いたお二人、そして愉快で元気なMチーム1年目のメンバーで
冬合宿:槍ケ岳に向け、偵察に行ってきました。
~1日目~
■6時 新穂高温泉 出発
林道が長い・・・
■7時15分 穂高小屋
だんだんと深くなる雪の感触に あぁぁぁ 雪山の季節が来たなぁ、と肌で感じます。
ああぁぁぁぁぁぁ・・・この感じ・・・。その歩きづらさに雪山の苦しさも思い出してきました。
前年の同ルートでの冬合宿では槍平に13時半頃到着と聞いていたので今回もそれなりに時間がかかると覚悟していましたが
白出沢、滝谷避難小屋を過ぎると思いのほか、すぐに藤木九三レリーフ。槍平まで予想より早く到着できそうです。
いや・・・ちょっと待て。このルートをあのベテラン勢で13時半までかかったということは・・・1ケ月後、どれだけ厳しいラッセルが待っているのだろう・・・
■10時20分 槍平小屋
「荒天での視界不良時には今見えている景色は一切見えない。そのような状況でどの方向に進むのか」KTMリーダーより。
各地点でコンパスでの方位チェック、奥丸山の取付点など1時間ほど入念に偵察。
奥丸山取付のあまりの急登に「雪崩ないか」と不安を感じた途端、ゴロッガラガラ。
耳をふさぎたくなる嫌な音が。。。
小さな落石ではありましたが異様に身震いがしたのを覚えています。
■13時50分 千丈分岐 幕営
「あれが中崎尾根、そして千丈乗越」
KTMリーダーより飛騨沢側から見た冬合宿時に実際に行くルートの確認をして頂きました。
千丈乗越。遠目から見ても鋭く険しい面持ちです。
今日は幸いにもほどよく優しいこの山域が冬合宿時には一体どれほどの厳しい山に様変わりしているのか。
その想像で不安と緊張にまみれた1日目がようやくここで終わりました。
緊張がほぐれると少し余裕も生まれ 今回が滅多に無いほどの好天に恵まれていることに気付きました。
青空と真っ白な雪、そして槍ノ肩を背に!!
~2日目~
■6時出発
まだ暗い中ではありますがトレース有り。 しかし朝一番の登りは非常にこたえます。槍ノ肩に着く頃にはすっかり明るくなっていました。
目の前に槍ケ岳。
山荘前に荷物をデポし、ここからはKTFさんを先頭に山頂を目指します。
KTFさんに指示を頂きながら後に続き、登るも私なんかの今のレベルではここに来るべきではなかった。
登り始めた途端、すぐにその思いに打ちのめされました。
上を見ても、下を見ても、左右どこにも安心できる場所なんてものはほんの僅かも無く。
雪と氷が入り混じった鋭く冷たい傾斜の勢いに飲み込まれ、背筋、手、足、そして気持があっという間に凍りつく。
何をどうやったかKTFさんの助言もあり何とか山頂に立てたものの、私個人的には非常に厳しい槍ケ岳となりました。
1ケ月後、またここに立てるかな・・・。立てますように。
槍ケ岳山荘前に戻ると今から向かう大喰岳への方位チェック、状況の悪い雪山での装備の工夫や行動について
KTMリーダー、KTFさんより様々なアドバイスを頂きます。
■10時過ぎ 大喰岳
山頂から西尾根取付。西尾根から飛騨沢合流までの方位チェックをこまめに行うメンバーについていくだけで精一杯。
槍ケ岳ですくみがどうも未だ後を引きます。
「あれが宝の木です」KTMリーダーより。飛騨沢合流への大きな目印。
ヒヤリとする切り立った箇所が少なくない西尾根からやっと昨日から馴染みの飛騨沢へ合流し一安心。
■13時半 槍平小屋
ここからアイゼンを外します。足元が軽いっ!! アイゼンってこんなに重かったのか・・・
しかしアイゼンを外した途端、ツルつる・・・滑る・・・「重いっっ」と文句を言ったことをすぐに反省(--〆)
あらためてアイゼン様の有り難みを感じます。
白出沢までツルツル滑りながらつぼ足訓練をし、そこからの長い長い林道を乗り越え、気付けばどっぷり夕暮れどき。
16時45分 新穂高温泉
今回の偵察山行 終了。この2日間は本当に長かったぁ。
偵察に加え、雪山での行動、装備、テント生活など今までの山行以上に学ぶ事が多く
また冬合宿でどのような厳しい山に挑戦しようとしているのかを目の当たりにする事が出来た意義ある2日間でありました。
この経験をどれだけ活かし、槍ケ岳に挑めるか。
あと1ケ月。まだまだ始まりです。
~冬合宿に続く~