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春合宿Aパーティー 屏風岩編10/05/04

山行期間 2010年5月1日(夜)~4日
メンバー NSN、NGS、YAS
山行地域 屏風岩(雲稜ルート)
山行スタイル アイゼン登攀

春合宿Aパーティー(屏風岩編)

絶好の天候に恵まれたこのGW。
屏風岩(雲稜ルート)~前穂北尾根という計画で入山。
さて、その内容は・・・


<アプローチより見上げる屏風岩>

<2010年05月02日>
入山日を一日ずらしたため、上高地への混雑もさほどではなかった。
横尾岩小屋前でルート観察。 東壁ルンゼ上部に雪がのこっているか?

残置フィックスもあり、渡渉は問題なし。
残雪のおかげで取りつきまで楽々到着。
近ずくと、先行パーティーを発見。先を越された・・・。

 <屏風岩>

まずは『T4尾根』
通常の1P目は深い雪の下。 
傾斜はないが、スラブ部分で1歩、安易にシュリンゲに乗ってしまった。。。

ビレイ中、東壁大スラブ上部および1ルンゼには雪崩が発生していた。

上部のチムニー状は念のため、ロープを使用。
(アイゼンではあったほうがよい。)

先行パーティーは2組で『東稜』『蒼稜』を登攀中。
上手い具合に『雲稜』は空いている。 ラッキ~るんるん

隣の蒼稜組は今日中に屏風岩を抜けるそうだ。
ん!?じゃあ、我々も?!

靴ひもを締めなおして、登攀開始!

<雲稜1P目>
岩は完璧に乾いている。核心は上部小ハングの乗っこし。
フリーで越えたんねん、と意気込むが、上部に行く途中に核心が現れ、アブミ。。。 せめてA0で留めたかった。

一回A0をすると、気が緩みA0を連投。 残置支点は豊富で容易。
ただランニングの取り方は計画的に。

1P目で時間をすっかり費やしたため、我々は当初の予定とおり
ホテル『扇岩テラス』に決定。

<雲稜2P目>
ここも岩のコンディションはばっちり。
でも、直上する部分は難しくアブミ。 う~ん、大活躍のアブミである。

<2Pビレイ点、後ろに東稜組>

扇岩テラスは雪でびっしり、蒼稜組はあきらめて退却した模様。
なので、大テラスへ懸垂で移動。

<ホテル大テラスへの下降>

途中休憩をはさみながらの整地作業。 簡易スコップではこの時期の堅い雪には不向きだった。 スノーソーが便利かも知れない。

<2010年05月03日>
朝焼けの常念。 今日もいいお天気のようだ。
扇岩テラスまで登り返し、人工ルートからスタート。
P521.jpg

<雲稜3P目>
支点も近く、楽な人工。 ここからしばらくアイゼン外す。
残置細引きが古いというのを除けば快適。

<3P目終了点より、扇岩テラスを見下ろす>

<雲稜4P目>
人工から、トラバース。 トラバース後のルンゼは上部からの落氷・落石があるので、トラバース終了箇所で5P目のビレイをする。
確かにときどき、ヴゥォンと何かが背後を落ちていく・・・。
ここまで来ると、ものすごい高度感。

<トラバースに入るところ>

<雲稜5P目>
ルンゼを直上したので、出だしが非常に悪い。
ナッツ・キャメロットをにアブミ。
小さな張り出しの下でビレイ。

リードしたNSNさんは、俺好みだったと、満足している様子。
こういう悪いところにめっぽう強い人である。

<雲稜6P目>
スラブには雪解け水が流れている。ビチョビチョのスラブから
固い残雪へ。非常に悪い。
残雪部(一部氷化)はリードのNSNさんの落してくれたバイルでダブルアックスで進む。

<雲稜7P目>
ここからアイゼンを装着。 が、ルンゼに入るまでが雪の付着が少なく、いやらしい。
ルンゼ内の雪壁を登り、終了点へ到着!

夏は安全圏までいやらしいトラバースがあったと記憶していたが、
残雪をすこしたどると、ほっと気を抜ける場所になった。

<遠くに槍ヶ岳>

遠くに槍ヶ岳、目の前に立ちはだかるのは屏風の頭。
あんなに登る必要があるのか・・・。

トレースが無いのはうれしいが、やはり疲れる。

<涸沢>

登りきると、涸沢のテント村。
あそこに仲間がいる、と思うと降りてしまいたいと思うが
明日からは次を目指して進むのです。


<次を目指して>

朝は5・6のコルまで、などと言っておりましたが
この日は最低コルにて幕営。 この日も整地は一苦労。。。

【行動記録】
5/2:上高地(06:15)→横尾岩小屋(08:45)→
  →T4取り付き(10:20)→雲稜開始(12:30)→扇岩(16:00)

5/3:登攀開始(05:20)→終了点(14:00)→最低コル(16:30)