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春合宿Bパーティー 明神岳主稜 西穂高岳10/05/04

山行期間 2010年4月30日(夜)~4日
メンバー ARN、HND、TRN、MSM
山行地域 明神岳主稜 西穂高岳

2010年春合宿の報告
Bパーティが当初の予定通り明神岳主稜に行ってきましたので報告します。

5月1日(土)上高地~主稜5峰手前の台地(泊)晴れ 風強し(行動時間:8時間55分)
 ルートの南西尾根は平坦な箇所が無く、足元は氷化した急登の連続で、その上途中には針葉樹林の中に200メートルほどのやせた岩稜帯が続くなど、なかなか厳しい尾根でした。
 テントサイトは5峰の手前の台地にツエルトを二張り。
 一晩中吹き荒れた強風に眠れず悩まされました。

* 5峰手前の台地の天幕場

5月2日(日)主稜5峰手前の台地~主峰~(奥明神沢下降)~岳沢(泊)晴れ
 (行動時間:11時間25分)

 5峰、4峰、3峰と辿る中で、状況に応じて何回もザイルを出し、安全第一で進む。
2峰では調度凹角を登り終えた東稜パーティ(KKD&NKZさん)のトップのKKDさんがNKZさんを確保しているところに行き合わせました。
昨日の早朝、上高地で別れてから丸一日ぶりの再会でした。

* 2峰・凹角状を登るNKZさん

* 2峰凹角中間のトラバース

登り終えたKKDパーティの声援&アドバイスを受けながら、我々は懸垂下降。
途中のトラバースでは、リーダーがいろいろとザイル工作をしてくれてヒョッ子3人は、ただひたすら指示通りに動くだけです。
主峰を越えれば後は難しい箇所は無いものと思っていたら、下降点の奥明神沢のコルの手前に難関が・・・。
雪庇の末端の垂壁を数メートル降らなければなりませんが、半ば氷化してアイゼンの前爪だけの下降になります。

* 雪庇を降りるTRNさん


 
ここはリーダーのスタンデイング・アックス・ビレーにより3人は降ろしてもらいましたが、リーダーは充分な確保無しで降りてきました。
奥明神沢では2組でスタンデイング・アックス・ビレーの訓練を続けながら下降し、夕刻岳沢着。
まばらな岳樺の林の中にツエルトを設営。
KKDパーティも合流し、ツエルト3張りの泉州団地の出来上がり。

5月3日(月)岳沢~(西穂高沢経由)~西穂高岳往復(泊)晴れ
 (行動時間:7時間55分)
奥穂・南稜に向かうKKDパーティと別れて、我々は西穂高岳へ向かう。
昨日までのルートに比べれば危険は少ないが、単調な沢の登りはこれはこれでなかなか苦しい。やっとコルに到着。
ここからは氷化した雪稜が現れてきて、特に夏のルートである左側からのルンゼ状などでは、数パーティがそれぞれのやり方でザイルを使って登下降している。
右側からのルートを採った我々も頂上からの下降では、HND・MSM組は昨日充分練習した(つもりの)スタンデイング・アックス・ビレーによる確保を2ピッチほど使って降りる。
テントサイトでは春の陽光の中、のんびりしたひと時を過ごしました。

* 西穂高沢を登る。背景は前穂高岳(左)、明神主稜

* 西穂高岳頂上

5月4日(火)岳沢~上高地 晴れ 
(行動時間:4時間20分)
テントサイト近くの斜面でスタンデイング・アックス・ビレー、滑落停止、スノーバーでの確保支点の作り方などを1時間50分ほどかけて練習し、上高地に下山。
―終わりー