山行期間 | 3/13~15 |
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メンバー | KSI・SOT・TKD |
山行地域 | 八が岳 |
山行スタイル | アルパインクライミング |
3/13~15、残雪期の赤岳天狗尾根に行ってきた。
メンバーはこのルート初見の3人。初日は雨が確定だが、翌日アタック日が晴れとわかっていたので決行した。
美しの森駐車場には1台も車はない。入山ルートは私達だけということか。
スタートから雨がぱらつく。避難小屋までに堰堤をいくつも越え数回の渡渉があるが、渡渉が一番の核心かも、と言われていたので構えていた。ここ数日の雪解け水の増水が気になっていたが、思ったほどでは無く渡渉もすんなり行くことが出来た(ストック推奨)。
雨~霰~雪に変わったころ小屋に到着。私のレインの性能がガタ落ちしていて全身びしょ濡れになってしまいガタガタ震えが止まらない。小屋で2時間程、暖を取り衣類を乾かし行動を再開。
赤岳沢に入り渡渉2回ほどで右岸側支尾根に取付く。プレートあり。ここからアイゼンを装着。急勾配を行くと天狗尾根の背に出る。岩と雪の小岩峰。急峻だが巻かずにそのままクライムダウン。結構怖い。ここからBV地までひたすら登るが、踏み抜きも多く体力が削がれる。2350m地点を目指したが2280m地点が快適だったのでそこで幕営。
14日快晴。5:15スタート。昨日途中まで付けたトレースを進む。カニのはさみが現れた。カニの西側を巻き草付きの岩場10m程を登る。赤岳沢へ切れ落ちた岩場の雪上3~4mをトラバース(残置フィックスあり)、岩を少し右上して草付きルンゼをノーロープで登る。稜線の側壁を登り返し大天狗の核心へと向かう。
ビレイ点は古いハーケン一つのみ。リードはTさん。実質5m程の岩で(Ⅲ)とあるが一部少し嫌らしく感じた。雪の付き方で感じ方が随分と変わる岩なんだろうと思った。ロープを出したのはここ1カ所のみ。30mで十分だった。後は東側のバンドを巻き小天狗~天狗の頭に向かい主稜線に10:10着。絶景を楽しみながら休憩。
下山は主稜線からツルネへ向かう。梯子や歩きにくいミックスルンゼを下り、いくつか登り返してツルネ頂上に着く。(この主稜線で電話を4回したがdocomoは電波がバッチリ!)12:30ツルネ東陵を下るとピンクテープがしっかりあり、ほとんど迷うことはなかった。ただ南斜面のトラバースはかなりこの時期ヤバい。踏み抜く時が膝から腰までと多すぎるのだ。私もバランスを崩して膝を痛めてしまった。なので尾根からはゆっくり下山となり小屋着が17時近く。1泊2日行程のつもりだったが、もう1泊して翌日帰阪となった。寒の戻りへと変わる寒い雨と春の雪とアクシデントへの対応等、中々盛沢山なアルパインクライミングが仲間と出来たことは大変有意義でした。
(KISHI記)