山行期間 | 2023/1/3-4 |
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メンバー | NKJ, SUM |
山行地域 | 八ヶ岳 |
山行スタイル | 雪山縦走 |
NKJさんの雪山経験値を上げてもらうために、冬合宿を組んだ。行先は八ヶ岳での雪山縦走だ。美濃戸口から南沢を上がり御小屋尾根を下る周回コースとした。
1/3 晴れ 下りは御小屋尾根を使うので美濃戸口に駐車・仮眠。6:30に出発。チェーンアイゼンで林道を進む。凍っている箇所はほぼなく圧雪だ。南沢も年末年始に多く入山したようで圧雪となっており歩きやすいことこの上ない。やがて行者小屋に到着。あれ、小屋がやっていない。貼り紙に「要員がコロナで入山出来ず年末年始の営業中止」と。”コロナの馬鹿野郎”とつぶやいた。さあテントを張ってアタック装備で再出発だ。アイゼンを履き替え地蔵尾根を登る。ここも圧雪で歩きやすい。下山してきた人によると、「稜線で風がきつくて降りてきた」とのこと。”よしよし経験値アップのためにはいいぞ” 森林限界を越え風がきつくなるぞ、と期待したがそれほどでもない。さらに高度を上げる。氷結はなく、確実にアイゼンの歯を効かせると歩きやすい斜面が続く。地蔵の頭に到着。吹きさらしの稜線だが、身体を持っていかれるほどの風ではなかった。幸運にもガスが上がり景色が堪能できた。遠くに富士山が見える。赤岳展望荘を過ぎて傾斜が強くなる。ここも経験値アップにはいいぞ。 やった、赤岳到着。NKJさんは冬の赤岳は初めてで感動ひとしおとのこと。ここからは気の抜けない下りだが順調に高度を下げることができた。文三郎尾根を下りきってテン場に戻ってきた。小屋の営業はしていないが、テン場代はしっかり取られた。水とトイレが使えるからしゃあないか。この夜のテン場は無風で静かであった。
1/4 曇りのち晴れ まず中岳のコルを目指して沢筋を登る。数日降雪は無いようで、思ったほど雪の量も多くない。雪崩リスクはほぼ無しと判断しこのルートを登った。一部トレースが不明瞭なところもあったが、雪の下はしっかり固い。ありがたや。中岳のコルから阿弥陀岳の登りが今回の核心だ。(と言うほどではないが) いい感じで風とガスが強くなってきた。ロープなしで急傾斜や岩稜を登る。ピッケルの差し方も工夫して、前爪を効かせることも体感してもらった。加えて寒さのあまり「指が痛い!」ことも経験できた。(幸いすぐに回復してくれた) 阿弥陀岳に登頂した時は緊張感からの解放と”やり切った”思いでかなり興奮していたらしい。ここから御小屋尾根が始まる。しばらく気の抜けない場所が続く。ここは余裕でクリアできたようだ。あとはひたすらゆっくり高度を下げるだけ。ここも踏み跡バッチリ。長~い尾根を歩き通し美濃戸口へと戻ってきた。お疲れさまでした。
今回は、登山路は明瞭・圧雪であったのでルーファイは不要であったものの、雪山で遭遇する基本的な場面が網羅されていたことと装備面での過不足も学ぶことができてNKJさんの経験値アップに役立ったかな。
1/3 美濃戸口(6:30)-南沢-行者小屋-地蔵尾根-赤岳-文三郎尾根-行者小屋(15:00)(テン泊)
1/4 行者小屋(6:45)-中岳コル-阿弥陀岳-御小屋尾根-美濃戸口(14:00)
(SUM記)