山行期間 | 2022年10月1日 |
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メンバー | YMZ(CL)、ABE(SL)、ICH(H) |
山行地域 | 鈴鹿山系 御在所岳 |
山行スタイル | フリークライミング |
今年の6月ごろにABEさんから「御在所の中尾根バットレス、カリフォルニア・ドリーミングへ行きたい」という話があり、今回計画することにしました。このルートは6ピッチあるルートですが、今回は3P目登攀後、懸垂で下りる計画にしました。カリフォルニア・ドリーミングは全員初見です。
前夜に大阪を出発して某駐車場で仮眠。翌朝4時起床。登山道入り口の駐車場を4時40分に出発。ヘッドランプ目つけて藤内小屋まで歩きます。約1年ぶりの御在所です。去年、前尾根を2回登りました。どちらも雨の日でした。しかし、今回は晴れです。快適にクライミングができること思い描いて藤内小屋を通過して取付きへ向かいます。藤内沢出合から登山道を外れて、左側の踏み跡を辿って登っていきます。少し登ると、大きな岩の塊が目の前に見えてくるので、左岸側を登っていきます。少しすると一の壁に到着。一の壁を通り過ぎると中尾根バットレスに到着です。
今回は、取付きに荷物をデポして全員空荷で登ります。3人なのでダブルロープで、YMZがリードで登ります。ルートは1、3Pは10a、2Pが10bとなります。すべてスラブのルートになります。
1P 左側のクラックを使って右のフェースに移りますが、水が流れてきており左半身が濡れてしまいます。靴も濡れたので、フェースに移る時に足が滑らないか緊張しました。ズボンの裾で靴裏を拭いて登っていきます。その後は特に問題なく登っていきます。
2P 今回はオリジナルルートではなく、10bのウインドサーファーというルートを登りました。出足はフレークを使って登りますが、ビレイが少し邪魔をして登りにくかったです。こちらもスラブですが、中間部以降は手がなくなるので、足にじわっと体重を掛けて登っていきます。残念ながら、この2Pで1度フォールしてしまいました・・・残念です!その後は気を取り直して登りますが、最終ピンから終了点までピン間隔が遠かったです。これもスラブルートに多いですね。下の二人をビレイしていると、ザックをデポした所にカラスがいるのを見つけました。ABEさんのザックから食料のみを奪っていったようです。
3P ビレイ点から一度左のクラックに近づいて、そこから右上に登っていきます。右上に登っていくところでレストをしていると、足が滑ってまたもフォール。ため息がでました。終了点付近が少し難しく感じました。手も足も細かい印象です。
その後、終了点から懸垂2回で取付きに到着。完全に貸し切り状態での登攀でした。オンサイトできませんでしたが、次回は必ずRPしたいと思いました。その時は最終6Pまでいきます!
軽食と水分補給をして、次は中尾根を登攀します。バットレス基部から少し下りた所を左側の踏み跡を辿ってトラバースをします。ちょっとした岩登りをしてP4の1P目の取付きに到着です。ここからは懸垂をするP3まではICHさんがリード、P2はABEさんがリード、最終P1はYMZがリードにしました。また、リードは空荷で登攀。フォローが荷物を担ぎます。登攀に必要ない装備は、P4取付きまでの間にデポしました。最後のP1は15時までにP2の登攀を終えていることを条件としました。ABEさんは、2回中尾根を登っておられP1は1回だけ登っておられます。ICHさんと私は初見です。
P4 1P目 出足はクラックです。フェースにもホールドがあり快適に登れそうです。しかし、中間部でテンション。やはりプロテクションに不安があるようでした。その後は、快適に登られていました。
P4 2P目 ここは快適に気持ち良さそうに登っておられました。少し緊張がとけた様子です。プロテクションもバッチリでした。
P3 下部はホールドが豊富にあり、快適に花崗岩のクライミングが楽しめます。上部はチムニーですが、問題なくスムーズに抜けておられました。登攀後、P2取付きまで懸垂1回しました。ロープ1本で届きます。ICHさんは、また中尾根に来てクラックの練習をしたいそうです。
P2 1P目 ここからABEさんにリードを交代します。取付きが崩壊しており、左側にトラバースをして登りますが、剝がれそうなフレークを使っていきます。一段下がれば楽にトラバースできます。その後、カンテから右上に登っていきます。
P2 2P目 一旦右上に登ってから左側に戻って登っていきます。右へ左へという感じでしょうか。おにぎりへの直上手前でピッチを切ってしまいました。ロープの流れを気にしたそうです。
P2 3P目 P2の核心部です。細かいホールドとクラックを使って登る感じです。おにぎりと呼ばれている岩に直上します。この時点で15時になってなかったのでP1取付きまで懸垂で下ります。
P1 クラックを直上するルートです。下部はフェースのホールドを使います。その後チムニーに入って登りますが、登っていくと狭くなってくるので、フェース面に出るまで苦労しました。チムニーの中も濡れて苔ていたので気持ち悪かったです。しかし、カムでプロテクションも取れるので安心して登ることができました。終了点手前も少しクラックが広くなりますが、フェースを上手く使いながら問題なく登れました。ABEさんは、フォローで軽々と登ってこられたので、次回は頑張ってリードしてください。取付きから懸垂でP1取付きへ。ロープを落とす時に、岩角にロープが引っ掛かり落とせなくなってしまった。一瞬登り返すか、残置するか悩んだそうだが、角度を変えてロープをはたけば何とか取れたので安心した。その後、3回懸垂してザックをデポした所に到着。時間も遅かったので少し急いで下山した。藤内小屋に17時50分、駐車地に18時10分に到着。よく考えたら13時間行動になっていた。
今回の中尾根では、P1までの登攀を目標にしていたので、成し遂げることができて良かったです。名張や堡塁岩でクラックを登っている成果で、プロテクションを取ることがなれてきていることが実感できました。クラックは苦手意識はありますが、今後マルチへ行くのならクラックは避けてはいけないと思ってます。技術の向上のために、トレーニングに励みたいと思います。