山行期間 | 20181229-20190105 |
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メンバー | HND WDZ TKR |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | 冬山縦走 |
2018.12.29
葛温泉ゲート前。気温はそれほど低くは感じず快適行動になる予想。ラッセル山行を期待していたが先行パーティーがある様子で、雪も少ない?
さあ、いよいよ始まる冬合宿。初日は湯俣辺りまで進む楽しくなさそうな林道歩きの予定。
高瀬ダムまでの積雪は足首辺り。
天気はガスってはいるが予想通りで東側は降雪も風もほぼなく永遠に続く林道に残る林道
2018.12.30
さあさあ、いよいよの核心ポイントの一つ2日目の渡渉dayスタート。
天候は前日と変わらずだが、尾根東側の谷筋のため風はない予想。渡渉dayにはかなり大事な要素。
各自それぞれ対策を行いいざ本番
1;裸足に薄カッパ+ネオプレン靴下+クロックスもどきのスリッパ
2:ズボン捲し上げ+長々靴
3:靴のまま厚手補強ビニール+銀マットのカバー(後に紛失のため土嚢袋)
今回は5~6回ほどの渡渉を行った。
トレースを頼りに渡渉を行ったが中には巻で通過のほうが良いところもあり、先行パーティーは完全渡渉dayとしていたのかかなりの回数渡渉していた様子。
何も考えずトレースについていくとダメだと再認識させられた。我々には我々の作戦をで行くべきであった。
そんなこんなでやっとこ北鎌尾根が見えて来た?!
渡渉終了??!!
yeah
写真はないが千天出合の手前の高巻はかなり苦労させられかなり怖い思いをした。
藪漕ぎラッセルと一部の岩稜帯トラバースはフィックスロープ張ってあったが凍って埋まっており、雪の付もかなり甘く薄く全員スリップしどきどきであった。
p2への取付き部で最後の渡渉があり、先行Pは大岩を超えた?トレースがあるが、岩向こうの状態がわからないため我々は少し下って渡渉する。
本日の予定では稜線部p2当たりまで進む予定であったが日没に間に合わなそうなのと渡渉&高巻のスリップで少しお疲れ。
渡渉は時間管理が難しく食料や水分の補給があまり出来なかった、スタミナ切れ~なので本日はここで早めの終了。
さあメシメシ。
2018.12.31
いよいよ北鎌尾根。少し早めにヘッデンでの行動で昨日までの遅れを取り返そうと出発
天気は風が弱まる様子だが、本日からは稜線での行動のため昨日までの無風とは行かないだろう予想。
p2への急登での岩稜帯でロープを2ピッチほどだす。
なかなかの急登で昨日のスリップを思い出すと気持ち悪い
さあ。北鎌稜線。yeah
2019.01.01
あけましておめでとうございます
前夜は年越しそばをいただき、除夜の鐘が鳴っているころにはとっくにぐっすりお休み
天候はどんどん良くなってきておりガスも晴れthe好天
小ピークを次々越えていく。雪稜あり、岩稜あり急登ありトラバースありコルあり。
まさしく気持ちいい~超~気持ちいい~(古)。でも怖っ、けど面白っ
若干の行程遅れはあるが本日は予定地の北鎌のコル手前までで終了。
日没がはやいためせっせとテン場つくり。だが、体が動かない。ほぼ動かず。
どうもシャリばての様だ。かなり気を付けてコマメに補給をしていたはずが、行程の厳しさと摂取量があっていなかったのか、入山3日目のため徐々に消耗していたのかは不明だが、夕食後はしっかり復活。
2019.01.02
さあラストスパート。
危険地帯の最終日になるかもday
天気は徐々に悪くなり風もでてくる予想。ガスが朝から出ておりどんより
北鎌平を越え
槍の穂先に向かう。
この辺りは千丈側を通りため風がかなり吹き付け視界も悪い。
途中大岩の巻から稜線に出るところでプチ雪崩に遭遇。幸い発生区より近かったため雪崩量も少なく被害はなかった。
今考えれば傾斜や前日までの天気などあってもおかしくない状態で雪崩に対して注意すべきであったが4日目となり集中力が欠けていた。慣れるのと気を抜くのは違うと思い知らされた。(恐らく先行の上部トラバースによりカットされたものだと思われる。)
そんなこんなで、トラブルが発生する。
同行者がケガをしてしまい、急遽ビバークを行うことになった。
2019.01.03
天気は風は相変わらず通り抜けており、積雪はほぼなく悪くはないが体感温度は低そう。
明日は風も収まりそうなためもう一日停滞しのんびりする。
お槍さんピークは相変わらずガスのなかであり、色々な姿を見ることができる。
やはり格好いい。ある意味贅沢な停滞である。
2019.01.04
天気は上場。風は相変わらず吹き抜けているがかなり収まる。
予想では午後辺りから悪くなり始めそうなので、停滞期限のため出発しピークを目指し槍ヶ岳山荘まで。
急ぎはしないが、時間次第では槍沢小屋までを目指す。
慎重にロープを出して3ピッチほどで槍ヶ岳登頂。
穂先からの下山はチェーンが出ており一部凍ってはいたが予想よりも楽に下り小屋に到着。
時間は早くはなかったが、当初の予定の大喰西尾根をやめ事前情報で仲間のパーティーから飛騨沢の状態を聞いていたので時間短縮と、明日以降の天気やメンバーの体力も踏まえ多少の長時間行動&ヘッデン行動のほうがリスクが低いと判断し多少の天候悪化でも対処できるであろう小屋安全圏までの下山を選択。
2019.01.05
槍平小屋より出発
やはり天気は悪化傾向で前日夜からの雪が降っており30cm位は積もっておりトレースも薄れている。
昨日のうちに下りていなかったらちょっと苦労しただろうと思われる。
ここからの下山は淡々としたもので、ただひたすら下山後の温泉と何を食べるかをずっと考えながら味気ない行動食を食らい続けながら、、、、
今山行ではかなりたくさんの普段ではできない経験をすることができた、また全員下山することもでき色々かなりラッキーなこと尽くしであった。内容的には大きな痛手を負ってしまった者もおり、山の楽しさ・厳しさをまさにくらうことになり少しの気の緩みや心の弱さは大事に至ることを身をもって感じさせられたが、メンバー各々がなにより自分の役割を理解しパニくることもなく冷静に考え自分の能力をフル動員し判断し行動出来たことにより被害が最低限で済んだのだと、このメンバーで本当によかったとつくづく思えた。
今回はかなりたくさんの人に迷惑と心配をかける結果になってしまいました。
本当に申し訳ありませんでした。
WDZ記