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Yosemite!! Trad Climbing!!18/09/30

山行期間 2018.9.15-9.24
メンバー HND,INO,会員外2名
山行地域 Yosemite,CA USA
山行スタイル クライミング

1年以上前に、HNDさんからヨセミテ計画の話があり、まさか本当に実現するとは・・・

 

しかし、出発間近にまさかの台風による関空閉鎖の事態。もしかしたら行けないのではないかと思いましたが、私たちの便はなんとか決行! 関空へのバスも運行開始になり、無事9月15日朝、関空へ全員集合できました!

ながーい航空時間を経てアメリカカリフォルニアへ。まずは第一関門の入国審査。HNDさんが、「いつもここで時間がかかってしまう」と不安そうに並んでいます。そして、なぜかHNDさんだけ人一倍時間がかかってしまいます。色々聞かれたあげく結局何を納得してもらったのかわからなかったとか・・・。気を取り直して次はレンタカーを借りに行きます。ミニバンを頼んでいたのですが、その日はミニバンがなく代わりの車になりましたが、なんとFordのエクスプローラー! むちゃくちゃ大きい! 4人分の荷物も余裕。左ハンドル、右側通行に戸惑いながら、ヨセミテへ出発。

 

 

 

 

 

 

 

 

初日は、ヨセミテパーク外のキャンプ場で1泊し、翌日早朝にヨセミテパークへ移動します。ヨセミテで宿泊するCamp4のテントサイトは事前予約ができないため、早朝から並びます。朝晩はダウンを着こまないと行けないぐらい寒い! みんな8時半にオープンするのを待つために5時ぐらいからシュラフに寝ながら待ちます。到着時は暗くて何も見れませんでしたが、夜が明けてくるとスケールの大きい岩場が見えてテンションも上がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

Camp4での6泊の予約がすみ、説明を聞いて早速テントをはります。ヨセミテには熊が在中していて、食べ物をあさりにテント場まで来るそうです。人を襲うと熊を殺さないといけなくなるため、熊を殺さなくてもいいように、熊が人を襲わなくていい環境を作らなくてはいけません。よって、食べ物や匂いのするもの(日焼け止めやリップなど)も、すべてフードストレッジに保管しなければいけません。そういった環境保護は徹底されていました。

 

 

 

 

 

 

 

その日は移動の疲れもあるため、Camp4近くの岩場で軽く登ります。SwanSlabで何本か登り、翌日は人気ルートのNutCracker5.8★★★★★を登りに行きます。5ピッチでグレードは高くないルートですが、人気ルートだけあって、岩がツルツルに磨かれています。現地の人はslippery!と言っています。ピッチごとの支点は何もなく、すべてカムやナッツで作るため、しっかりトポをみていかないと、どこで切っていいのかわかりません。でも、景色も天気も何もかもが素晴らしくて気持ちいい!楽しい!

 

 

 

 

 

 

 

 

3日目は車で1時間ほど移動しTuolumneという場所でクライミングします。Eichorn`sPinnacleの頂上に行きたい!ということでWestPillar5.9★★★を登ろうと取り付きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの頂上に行きたいのに、1ピッチ目の取り付きに辿りつかない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

結局12時ごろになってしまい、登るのを諦めざるを得なくなってしまいましたが、ある程度アプローチを上がったとろからでも絶景でした。JhonMuirTrailを歩きながら、トレッキングもいいなと思い、ちょうどアクティブレストができたという形になりました。でも、あのピークに行きたかったな!今度は絶対に行きたい!

4日目は、パーティーを入れ替えての挑戦! HNDさんは会員外の男性と二人で難しいルートに挑戦。The Rostrrum,NorthFace5.11c★★★★★。前日にFacebookにて同ルートで蜂に刺されるという情報を得ていたのですが見事に二人とも同じところで蜂に刺されたようです。大事には至らなかったようですが、その後の難しいフィンガークラックで撃沈し途中敗退されたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は会員外の女性と二人でCentralPillar of Frenzy 5.9★★★★★に挑戦です。いつも男性陣に甘えてばかりの二人ですが、気合を入れて挑戦!いつになくトポを暗記します!このルートの反対側にはElCapitanの大きな岩があり、登りながら景色を堪能します。なんとか二人でOSで完登しました!達成感が凄い!

 

 

 

 

 

 

 

5日目はHNDさんとHalf Dome のSnakeDike5.7R★★★★★に行きます。トポにて、アプローチ3-4時間、登り3-4時間、下山3-4時間となっていますが、このトポを書いている人はとても健脚なのか、だいたいMaxの時間以上を要します。4,4,4でも12時間。いつも通りまだ暗い中6時に起床し、朝ごはんで食パンとピーナッツバター、りんごを食べて準備をします。そして取り付きに近いパーキングまで車で移動して8時に出発。トレイルを歩きながら、早朝の空気のおいしさを感じて、途中滝を見ながらトレッキング。トレイルから左に曲がるはずが道がわからず一旦引き返してなんとか踏み跡通りにアプローチを進みます。おそらくあの辺が取り付きだろうと上を見上げるが、進んでも進んでもなかなか着かない。やっとついた時には12時半。急登を乗り越えて足はもうがくがくです。そこから登坂。8ピッチのスラブルート。支点はすべてボルトがあるものの、途中プロテクションをとれるところはほとんどなし。40mぐらいあるスラブルートをとれても一つヌンチャクかけるぐらい。アプローチでふくらはぎも太もももパンパンに悲鳴を上げている中、頑張って登ります。突風が邪魔をして、さらに精神的に参ってしまいます。「頑張れ頑張れ。絶対落ちない、大丈夫」と自分に言い聞かせながら、スラブを駆け上がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

8ピッチ目を終えたところで支点はなくなり、ロープを片付け、アプローチシューズに履き替えるが、頂上まではまた延々とスラブ。少し進んでは、足がパンパンで立ち止まるの繰り返し。Forever・・・。

 

 

 

 

 

 

 

約3時間半かけて頂上へ。しかし、頂上へ着くとそこは絶景そのもの!! ヨセミテバレーを一望できます! 綺麗ーーー!! アメリカ人の女の子とフレンドリーになり、お互いに写真を撮りあいっこ! その子のおかげで、私とHNDさんも「Oh my God!  That is awsome!! unbelievable!!」という感じで大盛り上がり! 頑張った甲斐があった!「HNDさんありがとう!」と心の中で叫びます!

 

 

 

 

 

 

 

あとは下山4時間。下山はトレッキングルートを降りるから安心。しかし、この安心感があとで大変なことになってしまいます。まずは、頂上からの下山。一般道を下りますが、この一般道の方がグレード高いんじゃないかというぐらいの急登。足元は岩がツルツルになっていて今にも滑りそう。よく、一般の人はこれを登ってきたなと感心します。怖い怖い!

 

 

 

 

 

 

 

 

そのままトレイルに出ますが、途中で広い場所にでて踏み跡を見失ってしまいます。なんとか薄い踏み跡を辿りますが、道っぽくないので、引き返します。ここで、あの女の子の声が聞こえたから、そこまで戻れば良かったのに、またここで、「あっちだろう」となんとなく進んでしまい、結局トレイルに戻ることはできず・・・。引き返すにも登り返す時間が長くなるので、とりあえず下を目指して下山下山。しかしいっこうにトレイルにぶつかりません。道なき道を延々と延々と歩く。「もしかして、こんなヨセミテでビバーク?HNDさん大丈夫と言って下さい!」と心の中で叫びながら、只々下山。「暗くなるまでになんとかトレイルにぶつかって!」と願いはなんとか届き、トレイルに出ました!良かった!そして暗くなる中トレイルを延々と歩き、行動時間が13時間にもなりながらなんとかテント場まで着きました。不安だらけでしたが、本当にいい山行でした。もう一度同じルートを行きたいとは思いませんが、ヨセミテに行った人は、必ず一回は登っておいた方がいいルートです。皆さんも機会があれば是非!

最終日は、前日の疲労も残っているので、軽く短いルートを登ります。Church Bowl でHNDさんはPolePosition 5.10aのスラブルートを、私はBishop`sTerrace5.8。そこでアメリカ人クライマーと友人になり、訳あってなぜか私がビレイをしてあげることになります。また、そこで日本で有名なルートセッターさんとも出会いました。いろんな出会いにも感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

普段はテント場で自炊していましたが、ヨセミテ最終日はレストランで食事することにしました。計画やいろいろな予約や手配まで全ての準備をしてくださったHNDさんに3人からご馳走します。ビールが美味しい!食事はボリュームがハンパない!食べ切れません。美味しかったな!楽しかったな!

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、テントをたたんで、サンフランシスコのホテルへ移動。サンフランシスコで、パタゴニアやノースフェイスで買い物をして、スーパーで色々買って、お昼はカニとクラムチャウダー、夜はお肉!とたくさん食べました!翌朝はパンケーキを食べて空港へ移動!またながーい飛行機に乗って日本に帰ってきました。現実の世界へcame back・・・

 

このヨセミテツアーを企画してくださったHNDさん、そして一緒に行ってくれた会員外2人、ママがいなくても平気で自立している息子たちと娘、また遊んでばかりいる妻の体を心配をしてくれる夫、毎日仏壇に向かって無事を祈ってくれていた父母と義父義母、10日間職場を留守にするのに、快くいってらっしゃいと見送ってくれた職場の仲間や上司達。たくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!! 本当にありがとうございます! 今度は、もっと名張でトレーニングして、もう少し高いグレードも登れるように成長してから行きたい!また行きたいよーーーーー!!

ありがとうございました!