山行期間 | 2017/8/27 |
---|---|
メンバー | DTE(CL),MSD(SL),TRN,TKD,WDZ,KRA,TYK,SOT |
山行地域 | 御在所藤内壁 |
山行スタイル | アルパインクライミング |
今回は八名の参加、三名は前日からの泊り五名は前夜に現地に入る。
4:00
日曜の前尾根は混雑することが考えられ三時起き、四時出発となる。
まだ暗い登山道をヘッドライトで照らしながら慎重に歩く、取りつきに到着した時点でもまだ日は昇っておらず明るくなるのを待った。
待っている間にも数パーティーが時をおかず来られ、リーダーの判断で早めに起床し早く行動することで一番に岩に取りつくことが出来た。
私達、八名は四パーティーに分かれ登り始めた。最初のパーティーが五時過ぎより登りだした。私は最後だったのでその後一時間強、待つこととなった。
この前尾根は去年Bチームの時に一度、先輩方に連れてきてもらった。しかし、その時は全く登れず、カラビナ、スリング、はてはロープまで持ちなんとか引き上げてもらい登りきったという悲惨な思い出があり、否が応でも待っている間に去年の記憶が蘇り心臓が恐怖で高鳴る。夏合宿のために岩のトレーニングもした、今年こそはとの思いを胸に参加したのだからと自分に言い聞かせる。
6:20
私たちの順番がきた去年は木登りというルートだったが今回は正面のノーマルというルート。大き目の岩を乗り越えなければならず、できる自信がないと今回ザイルパートナーを組んでくれる先輩に告げたが「いける、いける」との軽い返事。
しかし登りだす前に足をここにかけここを手で持てば上がれるからとアドバイスをくれた。
実際、そのように登ると想像以上に簡単に登れ、自分は登れないという暗示が少し解けた気がした。
待ち時間もありゆっくりと登っている間に日は完全に昇り、伊勢湾を見渡す素晴らしい眺望を拝むことが出来た。朝はひんやりと涼しかったが徐々に射すジリジリと熱い日差しに汗が噴き出る。
幸い、私たちの後ろのパーティーが三人だったので後ろから追いつかれ、せっつかれることがなかったので焦ることなく登ることが出来た。
半分と少しまで先輩がリードしてくれていたが今回は例会であり新人の育成のためにもリードを練習してみたらと声をかけてくれ初めてリードさせてもらうこととなる。
セカンドのビレーを教えてもらい初めてリードで登る。
カムは回収することはあっても自分でセットしたことはなく、見よう見まねで使い何とか登り支点を作りビレーをした。
先輩が上がってこられ指導を受ける。
まず、私がセットしていたカムの方向は力がかかるとすぐに外れてしまう、力がかかる向きを考えること。
そしてセットする場所もハの字や逆ハの字では奥に入り込んで取れなくなったりすること、カムのサイズ選びも重要で大きすぎても小さすぎてもだめなこと、カムに直接ロープをかけるとカムの揺れが大きくなり移動してしまい外れやすくなってしまうなど。
なぜダメなのかを根拠づけて説明してくれることにより非常に理解しやすく、今後も忘れることはないと思った。
また、セカンドをビレーする際もやみくもにセットするのではなく自分がビレーしやすい位置や高さを考えること、ATCからでるクライマーのロープの向きを考えるように教えてもらった。
それまではATCの向きが悪く負荷がかかっており、ロープを引っ張るのに腕がパンパンになり登ってくる速度に追いつかなかったが指導してもたった後はスムーズにロープを上げることが出来た。
最後の一つ前には両足を突っ張って登らなければならないところがあった。
去年の記憶が蘇る、ここは本当に全く登れずロープを掴みジタバタしながらなんとか登りきった場所だ。
ここでは先輩にリードを変わってもらう。難なくスルスルと登って行かれる。
その手の位置、足の位置を記憶し自分もチャレンジする。足を突っ張り手を放すのが怖いでも体を壁につけると以外に安定しカムも回収できなんとか登り終えることが出来た。
11:15
P3まで終了。
先の先輩パーティーが櫓(P2)を登っている。
最後近くにある大きな岩をのっこすところで手間取ってはいたがうまく乗り越えられる。
リードであんなところを登るなんて私には絶対無理だ。そもそも、去年私以外のBチームのメンバーは皆櫓を登ったが私は精神的にも、技術的にも恐怖心を払拭することが出来ず辞退させてもらっていた。
今回も目の前にそびえる高い岩の塔におじけづき「やめときます」と口走ってしまう。
しかし先輩がリードで登ってくれ、さらに私の後ろからも登りアドバイスをくれ更に無理な時は上に上がり引き上げてくれるとまで言ってくれ、意を決し登ることとなった。
最初はなんとか登ることが出来てもネックの大きな岩は持つところがなく足をかけるところもなく色々試すも全く登れず。ぞの時点で焦り、恐怖心がムクムクとわいてくる。
怖い、怖い、と思っていると私の直後を登ってきてくれていた先輩が足を少し上げることとで岩の持てる部分があることを教えてくれ、それを持ってからは記憶がないほど慌てていたのだと思うが何とかのっこせ櫓を登り終えることが出来た。
後ろに先輩がいてくれるという安心感で登ることが出来たのだと実感した。
12:00
下山、御在所岳は人気の山のようで沢山の登山者とすれ違う。
下山中、右に大きな岩壁がそびえておりそこは中尾根やバッドレスというところなのだろうか。そこを登っていくクライマーに羨望の眼差しを向ける。いつか私も登ってみたい。
13:30
テントを撤収し駐車場まで下山完了。
その後、入浴、食事を終え帰阪した。
今回、岩登り例会に参加でき非常に多くのことを学べ、身に付けることが出来た。そして、去年登れなかったトラウマを払拭し、自信に変えることが出来た。
本当に充実した実りの多い例会だった。
参加、指導して下さった先輩方々、企画、手配してくださったリーダー、ありがとうございました。
SOT記