山行期間 | 2016年12月9日(夜)から12月11日 |
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メンバー | TKD OSM OKD |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | ピークハント(バリエーションルート) |
冬合宿に向けてのトレーニングを兼ねて、霞沢岳・西尾根に行ってきました。今回のリーダーはTKDさんです。このルートは初級の冬季バリエーションルートでもあります。
12月10日
車で仮眠後、沢渡(さわんど)第2駐車場に移動。予約していたアルピコタクシーさんに乗せてもらい、釜トンネルまで移動。ときおり真っ暗になるトンネルを抜け、さらに上高地トンネルを抜けます(ヘッドランプを準備した方が良いです)。
しばらく進むと大正池砂防事務所の看板を発見。ここを少し入ったところに取りつきがあるはずです。雪の積もった事務所への道を進むと、尾根に取りつきやすそうな場所を発見。フィックスロープも有り。ここからは尾根をひたすら東へ登っていきます。尾根は雪とクマザサのミックス。滑りながら登るので予想以上に体力を消耗します。トレースは無く、他パーティーと出合うこともありません。
12時40分、2100mあたりにキャンプ適地を発見。雪面を踏み固め、テントを設営。昼過ぎで外気温はマイナス15度!!出発前の天気予報は寒波到来を告げていました。深夜の冷え込みはさらに強く、寒さで何度も目が覚めました。
12月11日
5時40分、出発。目出し帽、ヘルメット、アイゼン、ピッケル・・・。カラビラ・シュリンゲを使った簡易ハーネスも装着。森林限界を超えたあたりから、風が強くなります。しかも積雪量が増えてくるという予想外の展開。トレースは無く、新雪を膝までラッセル。ときおり腰までラッセルです。思いのほか進めず、山頂に到達するためのタイムリミットが迫ってきました。
ここで作戦会議「ここで撤退か?」。相談の結果「岩稜を下から拝んで、それで帰りましょう」となりました。ラッセルで疲れたOKDは大賛成です。再びラッセルで稜線を進み、岩稜の下部に到着。岩稜は拝みました、あとは引き返すのみです・・・。
ここで岩稜を見上げていたOSMさんとTKDさん「・・・やれそうやね」「・・・やっちゃいますか!!」。
OKD「・・・(やるんかい!!)」。岩稜を前に2人のテンションが上がってしまったようです。
短い岩場ですが登攀開始です。アイゼンの前爪を岩に乗せ、岩をつかみ、ピッケルを氷に刺して登ります。ルートには残置のフィックスロープが有りますが、凍ってすべるために頼りにはできません。
そして岩稜の頂部に到着!!3人立つのがギリギリの広さ。霞沢岳頂上ではありませんが、核心部を越えた達成感はあります。写真を撮り、OSMさんがクライムダウン開始。その間、岩稜の頂部でTKDさんとOKDで「良い景色だねぇ~」などと立ち上がっていると、いきなり突風が!!姿勢を低くして態勢を安定させるが、思わずヒヤッとする瞬間。やはり油断は出来ない・・・。
OKDが最後にクライムダウン。もちろん登りより難しいです。ピッケルはダガーポジション。慎重にゆっくり、確実に一歩ずつ降ります。岩稜の下部まで降りて一安心です。
ここからテントまで戻り、撤収作業。クマザサと雪でスリップしながら下山。釜トンネルに来てもらったタクシーに乗せてもらって沢渡(さわんど)第2駐車場に戻ります。アルピコタクシーさん、お世話になりました。
駐車場前の「温泉山小屋ともしび」の温泉に入って、その後は美味しいものを食べに行きました。
今回の冬合宿のトレーニング山行は無事に終了です。おつかれさまでした!!
(行動記録)
12/10 7:00釜トンネル→7:57大正池砂防事務所→9:04 1620m辺り→9:34 1695m辺り
→10:30 1800m辺り→11:10 1930m辺り→12:40 2100m辺りBV
12/11 5:40出発→6:50 2400m辺り→8:10 2560m引き返す→9:30テン場
→12:00大正池砂防事務所→12:50釜トンネル