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春合宿(A班)北穂16/05/04

山行期間 4月29日ー5月1日
メンバー SGY,OSM,KDA,OKD,YGM,ASI,DTE
山行地域 北穂
山行スタイル 雪山


(OSMチーム)

新人2名を含むOSMチームは、2泊3日の日程で北穂沢を登って涸沢岳まで縦走、小豆沢を下降する計画とし、28日夜に離阪。

4月29日 発達中の低気圧の通過に伴い、冬型の気圧配置。寒気も南下しているので、積雪や吹雪が予想される。涸沢まで行けたとしても、積雪が多いと雪崩の危険が高まり、停滞を覚悟で行く。天気予報のためか、あかんだな駐車場もバスの乗客も予想よりずっと少ない。
7時30分 上高地を出発する。積雪ゼロ。
10時 横尾。雪はまだない。
11時10分 本谷橋。この上から雪がある。

13時 涸沢。テント場も思っていたよりずっと空いている。夕方まで快晴。天気図を見て天気が荒れなかった理由を考えるが、分からない。翌日は移動性高気圧に覆われる予定なので、早朝からのアタックとする。外は強風。少し雪が降っている様子。19時就寝。

4月30日 6時涸沢出発。
北穂沢にはすでに上部まで登っている人の姿が見える。涸沢小屋横で山岳警備隊に声をかけられる。涸沢岳に縦走するかも、というと、「ロープを出さないといけないかもしれない」とにこやかに見送られる。快晴。後ろには、東稜への取り付き方向に折れる地点のSGYチームが見える。
8時30分 北穂高岳登頂。山頂に出た瞬間、眼に飛び込んできた北アルプスの展望に感動。
この時間はまだ人が少なく、山頂を独占して記念撮影をする。快晴、強風。稜線へは行かないというリーダーの判断、早々に下山開始。

この時間からぞくぞくと登ってくる。東稜を断念したSGYチームとすれ違う。アイゼンはまだしっかり効くが、山頂付近の傾斜はかなり急で、後ろ向きで下降。OSMリーダーは、こともなげに前向きで降りるが、緩みだした雪質のせいでアイゼンに雪団子がつくため、全員後ろ向きで前爪下降する。周りにも、前向きで降りている人はいない。列をなして登ってくる人をかわすのと、下降方向を後ろ向きで定めるのに難儀する。どんどん高度を下げていくOKDさんとASIさんについていけない。中盤の傾斜がゆるくなった地点で、前向き下降に切り替え、最後はシリセードで遅れを取り戻そうとする。OSMさんはシリセードの私と同じスピードで歩いて下降。

10時半涸沢に無事到着。
SGYチームを待つが、涸沢岳まで縦走しているか不明、先に徳沢まで下山することにする。12時下山開始。
14時半徳沢。雨が降り出す。その日中に帰阪できそうなので、上高地まで降りる。16時半のバスで雨の上高地を後にし、日付が変わる頃大阪に戻る。
下山後、この二日間穂高は快晴だったが、剱岳、後立山連峰は大荒れだったことを知る。同じ北アルプスでこんなに天候が変わるものかと思った。また、穂高でもこの間多くの遭難のニュースが流れた。私自身も、Bチームで経験した南アルプス、八ヶ岳の雪の少なさから、北アルプスにどれくらい雪があるのか、少し甘く考えていたように思う。アルプスの春山は険しい雪山だった。われわれのチームは運よく快晴に恵まれたが、天気が荒れていたら、今の私には何ができたか。来シーズンからも気を引き締めて冬山に臨みたい。