山行期間 | 10/19(金)夜~10/21(日) |
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メンバー | HND(CL)、ABE(SL)、UDZ(SL)、FRZ、NKJ、KUS、ICK、AMM、HYS |
山行地域 | 北アルプス |
山行スタイル | ピークハント |
いよいよ第5ステージの幕開けです。
78期の冬合宿の舞台は燕岳。今回の山行は冬合宿本番に向けて燕岳の偵察。
事前のルームではリーダーから
テントを張れる場所は何処か?危険個所は無いか?道迷いの危険性がある箇所は?
雪が降った状況を実際に想像しながら歩く事を指示されていた。
それに加え、冬季期間中は燕岳登山口までの山岳道路(中房線)約13kmの区間が車両通行止めになる為に車でのアプローチが出来ない。宮城ゲートより登山口までは徒歩でのアプローチが必要だ。初日に林道のアプローチも含め、どこまで距離を稼げるのかがとても重要みたいだ。
10月19日(金)
天王寺組、大阪組に分かれ21時30分に離阪。多賀SAで一度落ち合い中房温泉へ。
4時頃中房温泉着。第一駐車場はこの時点でほぼ一杯である。
駐車場の端っこの空いてるスペースにテントを張り仮眠する。
星がとても綺麗だった。冷えるのでは?と心配したが寒くもなく良く眠れた。
10月20日(土)
7時起床。テントを撤収し各々朝食を済ませる。
リーダーから出発前に装備重量のチェックが入った。
本番に向けて、今回の山行では個人的に装備を少し工夫してパッキングしてみた。
装備を厳選し、軽量化を図る事はやはり経験の浅い私たちにとってはとても不安である。季節、場所、天候、登山スタイルによって何を持っていくのか、何を置いていくのか。
こればかりは経験し、失敗を重ねながら勉強していくしかないのかなと思う。
7時45分 頂上を目指し出発
登山口付近ではちらほら紅葉している木々が。紅葉も麓の方まで下がって来ていた。
少しヒンヤリとした空気の中、紅葉した木々を見ながら一歩一歩足を進める。
気持ちがいい。幸せである。
ただ、事前の天気予報では20日午後に少し崩れる予定だが午前は晴れの予報であった。
それなのに、空は曇り少しガスも掛かっている。晴れてくれー!と心の声がこぼれる。
8時35分 第1ベンチ到着
第1ベンチではテント2張り分のスペースもあり地面の整地状態も快適そうである。
8時57分 第2ベンチ到着
ここでリーダーより小休憩の指示が出る。
第2ベンチも2張り分のテント設営が可能で地面の整地状態も良さそうである。
しばらく休憩し、9時10分に出発。
第3ベンチも上下2段程に分かれた平地がある。ここでのテント設営も可能であろう。
10時11分 富士見ベンチ
以前、空にはガスが掛かる。それどころか、ちらほらと湿っぽい雪?霙のような物が降ってきた。
10時43分 合戦小屋到着
ここで二度目の休憩に入る。この辺りで先ほどの霙の様な物体が完全に雪に変わっていた。この先の事も考えヤッケを羽織る様にとの指示が出る。気温も下がり肌寒い。
休憩を終え、11時燕山荘に向け出発。
12時17分 燕山荘到着
燕山荘に近いテン場は既に埋まっていた。少し離れた場所にテント場を確保。
テント本体のみ設営し荷物をデポ。
12時50分 アタック装備で頂上へ向け出発。
この時点で天候は横殴りの雪。気温も随分下がっていた。
ガスで展望も全く無い。しかし、私の気持ちは高揚していた。
今シーズン、自身にとっては初雪だ。初雪を燕岳で味わえるなんて!
そして、本番前に少しでも雪を味わえた事はラッキーである。
イルカ岩、眼鏡岩を横目に頂上へと足を進める。
燕山荘から頂上への稜線で、雪の降った状態を想像してみた。
鋭く下に切れ落ちた様な箇所は無かった気がするが、路面が凍結し尚且つ強風が吹くような状況では怖いだろうな・・と少し不安になった。頂上直下では岩場が所処現れている。
アイゼンワークが重要になりそうだ。
13時23分 燕岳頂上
登り切ったことを皆で喜び、グータッチ。
この歳になり、何か一つの事を皆で喜び合える事は何より幸せである。
展望も無いためすぐに下山。
13時45分 燕山荘
2グループに分かれテントに入る。
夕食を終えた頃にU先輩が天気が良くなってるのでは?と。
期待して外に出るとガスが抜けて綺麗な景色が広がっていた!!
残念ながら夕陽は沈んでしまっていたが、想像以上の景色に思わず叫んでしまった。
深い群青色の空には夕陽が沈んだ後の陽が薄っすらと広がっていた。
U先輩にあれが槍やでと教えてもらう。初めて見た槍ヶ岳は薄っすら雪化粧。
恐らく、この時のあの景色は私にとって忘れる事が出来ない物になるだろう。
翌朝の晴天を願い床につく。
10月21日(日)
4時起床。寒さで数時間おきに目は覚めたが良く寝れた。朝食を食べご来光を見る為に準備をする。空は澄んでいる。燕山荘の周りには雲海が広がり幻想的。
5時20分 頂上へ向け出発。
路面が少し凍結している。少し進んだところで雷鳥に出会えた!少し白く姿を変え、目がクリクリでとても可愛い。
5時50分 燕岳頂上
雲海の下からご来光の陽が広がっていた。5時54分頃、太陽が頭を出す。高い山に登った経験があまりない私には目の前には初めての景色が広がっていた。ただただ感動である。必死にその景色を目に焼き付けた。
リーダー方含め、78期メンバーとこの景色を共有出来たことをとてもうれしく思います。
リーダーの皆様、78期のメンバー本当にありがとうございました。
残念ながら春からメンバーが2人減り、今回の山行は一人が参加出来なかった。残念だ。
各々、仕事や家庭の都合で中々思うように山行に参加出来ない事も多い。
私自身も一時は仕事、家庭、山のバランスが上手く取れず悩んだ時があった。
それを励まし、支えてくれたのも78期のメンバーである。とても感謝している。
この歳になって同じ目標に向かい、切磋琢磨し合える仲間に出会えた事は何よりの宝だと思っている。
冬合宿本番に向け、今の自分にできる事。それに全力を注いでみる。
少しの時間でもいい。昨日の自分よりも明日の自分。
約二か月後、燕岳の頂上に立てる様に。頑張るのみである。
(HYS記)
行動記録
10月19日(金) 大阪~中房温泉
10月20日(土) 7:45 中房温泉~8:35第1ベンチ~8:57第2ベンチ~10時11分富士見ベンチ~10:43合戦小屋~12:17燕山荘 12:50頂上へ向け出発~13:23 燕岳頂上
~13:45 燕山荘
10月21日(日) 5:20 燕山荘~5:50 燕岳頂上~6:30燕山荘~6:55下山開始~9:22下山開始~7:35合戦小屋~9:22 中房温泉