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仙丈ヶ岳 ~冬山第1弾~3月 07, 2016

山行期間 2015年12月29日(火)夜~2016年1月1日(金)
メンバー SGY, KTYF, MSD, UDU, ASI, SKM, DTE, KRA, BAN, ISK
山行地域 南アルプス
山行スタイル 雪山


3月のハイキングから10ヶ月後に、この私が厳冬期の3,000メートルの頂上に登れたことは今でも信じられません。
そして、仙丈ヶ岳の頂上から眺めた青天の下の南アルプスの山々の素晴らしさは忘れる事が出来ません。

今回の冬山合宿にむけて、10月から12月に数回のアイゼンワークや担荷を計画していただきました。
11月の屯鶴峯~大和葛城山のアイゼンワーク・担荷では、冷たい雨模様の下、まだ馴れないアイゼンワークに体力・気力をすっかり消耗してしまい、担荷ではまったく歩が出ない状態になってしまいました。
12月の荒島岳ラッセルワークは直前に風邪をひいてしまい参加できず、こんな状態で合宿に行けるのか不安いっぱいでした。
そんな中、個人トレーニングで六甲全山縦走路の約半分の工程を、担荷で8時間歩き通せた事が唯一の自信となって、今回の合宿に望みました。

12月30日(水)
戸台の駐車場から戸台川沿いを長い河原歩きです。早朝薄暗いなかを出発します。天気は良さそうです。
今年は暖冬のため、例年と比べ積雪量は少な目で河原の雪もちらほら程度。雪が少ない分石ころがむき出しで、ゴロゴロする中を歩きますのでちょっと歩きにくいです。
雪がある程度積もっていたほうが歩きやすいのでしょうか?遥か前方には高くそびえる南アルプスの山並みが見えます。やっぱり山頂も雪は少な目です。
途中何度か渡渉ポイントもあり、まだ日の当たらない河原の石や丸太は凍った箇所も多々あり、緊張しながら歩を進めます。

初日は小休止毎に先頭を交代する形で進みます。私が先頭で歩いていると一ヶ所道を誤りかけてしまいました。
落ち着けばちゃんとテープが見えたのに、地図読みも含めてまだまだルートファインディング技術を勉強しなければなりません。

丹渓山荘跡に着く頃には日も高くなり河原歩きはこれで終了。ここから八丁坂を登っていきます。
八丁坂を登り詰めると結構体が暑くなり、小休止の際、ヤッケを脱いでシャツ一枚になっていいか確認すると、リーダーからは、ヤッケもしくはフリースは着用しておくようにとの指示。
北沢峠にむかって歩き進めると積雪量も増えヤッケを着用して正解でした。衣服調整もまだまだ勉強不足です。

長衛小屋に着いてテント設営。テント場横でアイゼンワークとワカンでの歩き方について練習を行います。
オーバーミトンでアイゼンやワカンをなかなか装着できず四苦八苦。テント場に水場が備わっていましたので雪を溶かす必要 はありませんでした。
美味しく夕飯をいただき晩の7時頃には早々に就寝。
(ISK記)

12月31日(木)
冬山は夏山と違い手袋着用のまま装備装着など、まだまだ慣れないので時間がかかってしまう。
そうじゃなくても、起床から出発までの準備に時間がかかり、いかに無駄なくスムーズに行うかが課題です。
今回も時間がかかってしまい、集合時に準備万端で立てず、ごそごそしてしまいました。

天候問題なし、早朝は空も白くパラパラと雪が降ることもあったが、時間を追うごとに青空にかわり、前回の山行に続き快晴。森林限界を超えると背後に甲斐駒がみえてくる。
しかし、雪が少ない!!山頂に雪がかかっているくらいで、ほとんど葉が落ちた木々が丸見えの茶色の山肌。
仙丈ヶ岳はまだ雪がある方なのかもわかりません。小仙丈からの仙丈ヶ岳方向の景色は真っ白な稜線がみえきれい。夏山とは違うきれいさや静けさが心地いいです。
小仙丈から仙丈までは視覚で感じる距離とは違いアッという間に到着。

仙丈からは、真っ青な空のもと、富士山・北岳、周辺の山々、眼下には南アルプス周辺の街もみえ、ずっとみていたいほどの景色であり、もう少し滞在したいほど穏やかな天候です。

前回今回ともラッセルもなく、風に吹かれることもない冬山山行とは、なんと恵まれているのでしょう!
集合写真を撮り小休憩後下山ですが、これほどの景色を見せられると後ろ髪を引かれます。
何度か止まって後ろを振り返り、周りの景色を目に焼きつけながら歩きました。

冬の山では13時頃でも夕方の雰囲気を感じるが、傾きかけた太陽の木漏れ日が柔らかくてきれいなぁと復路はまた違う楽しみを味わいながら進み、14時過ぎテン場到着。無事に登頂下山でき満足感いっぱいの一日となりました。
前日にしっかり寝たのもあり寝つきが悪く、少しウトウトしては目が覚めるの繰り返し。
この日は大みそか、23時45分くらい。寝袋の中で一人カウントダウンをしようと思っていたら・・・寝ていたみたいで気づいたら0時10分。知らぬ間に2016年になっていました。

1月1日(金)
4時起床。この日は予定変更となり下山のみ。アイゼン装着で下るが、途中からは岩も多く少々歩きにくくなる。
丹渓荘からは長い河原沿いの道。河原沿いにみえる鋸岳は往路時より雪がかかって冬山らしくなっていた。
9時30分駐車場着、太陽が出てきて初日の出となりました。
(BAN記)

<行動記録>
12/30 戸台6:40~熊穴沢8:55~丹渓荘9:25~大平山荘12:00~北沢長衛小屋12:45
12/31 北沢長衛小屋6:15~大滝ノ頭8:30~小仙丈ヶ岳9:45~仙丈ヶ岳11:10~小仙丈ヶ岳12:15~北沢長衛小屋14:05
1/1 北沢長衛小屋5:45~丹渓荘7:25~戸台9:30