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槇尾の岩場 第2弾6月 23, 2013

山行期間 2013年6月22日(土)夜~23(日)
メンバー SGY, KWI, KNS, EMR, SKD, MEG, HSO, KBY, TKR
山行地域 槇尾
山行スタイル 岩登り

さて、今回は僕にとって初めての山行、しかも槇尾山での岩登りトレーニングです。

今までハイキング程度しかしたことのない僕にとってはすべてが初体験になるだろう、心躍らし集合場所へ。ビギナーチーム(Bチーム)では、テントでの前泊が習わしとなっているため、この日も前夜に集合し現地まで車で移動するのだ。集合場所は河内長野駅、ここでSGYリーダー、EMRさん、BチームのSKDさんと合流。いざ槇尾山へ。途中コンビニに立ち寄りテントでの毎度恒例の小宴会のためアルコール等の調達をする。なんと素敵な恒例行事だこと、さらに楽しみが増す僕。車を走らせ40分程で目的地の駐車場に到着。

ここでKNSリーダー、BチームHSOさんと合流。到着と同時にメンバーいっせいにヘッドランプを装着し、すぐさまテント張りの準備です。みなさんのまったく無駄のない動きについていけず、見よう見まねでテントを設営していく。リーダー陣からは「ポール伸ばして、テント広げて」と指示がとびかいテントがさくさくと設営されていく。私が使用前のポールを地面に置いていると、リーダーから地面に置くと砂が付くから必ずテントの上などに置くようにと指導を受ける。なるほどと感心している間にテント設営完了。

テントに潜り込みローソクを灯し、各々が持参した夜のお供とともに話しがはずむ、心地よい時間が過ぎて就寝。

翌日、鳥のさえずりと小川のせせらぎの音で目覚める。大自然におはようございます。最高!私は心の中で叫び続けた。気を取り直し朝食の準備。Bチームの山行ではBメンバーが交代で朝食当番を担当する。今回は私が担当です、メニューはししゃも、もやし、鳥ももを焼いた。本来はもっとシンプルなようで今回は荷物の増えた結果になった。次回リベンジと考える。

食事が終える頃、KWIリーダー、BチームのKBYさん、MEGさんも合流、これで本日のメンバーが揃う。

 

岩場に向かう前にテント場空地にて、フィックスロープの通過、確保の仕方、垂直下降の練習をする。ハーネスとヘルメットを装着しカラビナ、シュリンゲ、確保器をハーネスにセットする。セルフビレーをとり、トップの確保。オートブロック、クレムハイストを利用した懸垂下降の練習をする。僕は懸垂下降の練習中に確保器を誤って落としてしまう。これが本番の岩場であれば命にかかわる失態である。一つ一つの作業を集中して行わなければならない。

あるていど反復練習をして、いざ岩場の取り付きにむかう。40分程のアプローチ、隊列を組みもくもくと登っていく。岩場ではすでに5、6チームが張り付いており我々の場所を確保するのに少々待機。そのうちスペースが空いたので、クライミングシューズに履き替えトレーニングスタート。

 

初めての岩登り、岩を見上げるとほぼ垂直!?まじかっ!ここを登るの?期待と不安と興奮、訳の分からない感情になる。とにかく楽しいのは間違いない。この感情は山行最後まで続く。

私はKWIリーダー、KNSリーダーとチームを組み、セカンドで登る。近くの木の根元にセルフビレーをとり、トップの確保に備える。トップのKNSリーダーがひょいひょい登っていく、みるみる登っていく、支点を一つ二つ三つ四つと取り付けていく、なんなく終了点まで登る。ビレー解除の声が聞こえる、上部で支点を作りビレーをした合図である。次は自分の登る番、さー行くぞー岩とのファーストコンタクト、岩さん宜しく心でつぶやく。思っていた以上に手をかけるところが無いのに悪戦苦闘。指をかけて体重移動を意識してゆっくり登っていく、想像以上な高度感に体が硬くなるのを感じる。リラックス―と言いながら登る、なんとかKNSリーダーのもとへ到着。続いてKWIリーダーが渋い顔で合流。

続いて懸垂下降の準備をする。ロープを巻き取り、ロープダウンの掛け声でロープを下に放り投げる。登ったら降りる、次は懸垂下降だ。丸シュリンゲでロープにバックアップを作り下降していく、意外とスムーズに降りることができた。

 

この登り降りを繰り返す。2、3回繰り返しても登りでの恐怖が消えない。でも最高に楽しい!不思議な感覚だ。

今回の岩登りではクライミングシューズの効果を知るために、猿回しという下降技術訓練をすることになっている。通常、懸垂下降時では、岩に対して体は正面を向きますが、猿回しは岩に対して背中を向けて下りる。クライミングシューズの摩擦と重心を意識して下降する技術です。もちろんロープは付けている。私にとってはまさかの下降方法である。足の指先に負担を感じながら一歩一歩下降していく、さすが一万円以上したシューズ、しっかりグリップが効いている。

 

何度か繰り返した後、ザックを背負いさらに登る、また違った形状の岩を目の前にして自然と発狂に近い声がでる。高度感がはんぱない。トップのKNSリーダー、KWIリーダーはひょいひょいと登っていく。続けて私も登ろうとするが一歩がでない、両手両足の4つの支えはあるが、次の一歩がでない、どこを掴めばよいのか?もし、この小さなくぼみをつかみ支えきれず落ちたらと考えると一歩がでない、なんてことだ!自分のへたれっぷりに悲しくなる。

そんな戸惑いの中、下からSGYリーダーから一言「好きに登ってくださーい」と、ゆるゆるの声が、僕の焦りとは裏腹にゆるーいアドバイス、、、実はこの言葉が私にとっての神の声でした。自分の思いこみから道を険しくしていたのだと気づきました。その後も焦りの連続ではありましたが、神の声を思い出しながら攀じり続け頂上に立つことが出来ました。頂上ではメンバーみんなで好天の下、記念撮影をしました。帰りは一般登山道から駐車場まで下山して本日はこれにて解散。

何から何まで初めての体験でスリル満点の山行になりました。メンタル面まで鍛えられました。SGYリーダーには感謝。リーダー、メンバーの皆さん、有難うございました。

次回も宜しくお願いしますね。

(TKR記)