山行期間 | 2012年8月10日(夜)~14日 |
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メンバー | SGY、KWI、YSK、SMD、NNK、ITN |
山行地域 | 南アルプス |
山行スタイル | 縦走 |
8月10日夜、畑薙第一ダムに向かって私たち6名は車に乗り出発した(車中1泊)。椹島から南アルプスを縦走するためである。計画は、悪沢岳(東岳)(3,141m)~赤石岳(3,120m)~聖岳(3,013m)、そして上河内岳から茶臼小屋、横窪峠を下山し、畑薙第一ダムに14日に帰ってくるルートである。実際には、13日は聖平小屋キャンプ場でテントを張り、天候悪化のため、14日はエスケープルートをとって聖岳登山口経由で椹島に下山した。
初日は千枚小屋のキャンプ場まで。背中に富士山を見ながらの登りで、天気は良かったもののテントを張り始めると雨が降り始め、夜には大雨となり、テントの上からは雨もりが激しく、下からは雨水が浸透し、レインウエアを着ての眠りとなった。
2日目は心配した天気も晴れ、遠くの山まで見渡しながら、千枚岳、丸山、悪沢岳、中岳、小赤石岳、赤石岳、百間洞山の家まで縦走した。この日は、東海フォレスト送迎バス利用の関係で山小屋宿泊を経験する。
私にとっては、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳は何度か登山経験があるものの南アルプスは初めてであり、どのような経験をするのか期待と不安を持っての山行であった。振り返ってみると、南アルプスは大きく深く、縦走といっても一つ一つの山の標高差が大きく、アップダウンの厳しさに、急登では足が前に出なくなり、「ハアハア」と息をきらしながら、赤石岳,聖岳では頭がクラクラするほどしんどく苦労の連続であった。しかし3つの山を踏破したことは達成感と充実感を大きく感じる経験であった。また行く先々で白、黄色、赤、水色のお花、またお花畑が美しく咲いていて、イワギキョウ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、フウロ、マツムシソウ、オタカラコウの群生など、その他にもたくさんの高山植物に出会えたことが印象的で心を和ませてくれ、これほど高山植物に恵まれている山だとは思っていなかったため、深く感動した場面が何度もあった。
3日目は2時起き、朝食をとって3時すぎに、満天の星オリオン座が見える中出発した。明け方が近づくにつれ次第に曇ってくる。ガスが覆い、風も強くなり雨となったが、雷や土砂降りにはならなくて、ラッキーという思いであった。この日は中盛丸山、小兎岳、兎岳、そして聖岳、雨・風・ガスの中を縦走し、聖平小屋のキャンプ場までやってきて、ここでテントを張ることになった。聖平に下山する手前では、オタカラコウの見るも鮮やかな黄色一色のお花畑が迎えてくれた。雨とガスの中、上河内岳から茶臼小屋キャンプ場までのルートが中止となった。雨の中テントを張り、その後、次の日の昼ごろまで雨が続いた。
最終日は4時に起床し、椹島へ向けて下山となった。
前夜泊3泊4日の夏合宿、南アルプス縦走は、事故もなく、また体調を崩すこともなく無事に終えることができました。南アルプスは深く大きかったこと、しんどかったこと、お花がきれいだったこと、何よりも南アルプス南部の中心をなす3つの山を踏破した達成感、満足感を、今、大きく感じています。
(ITN記)
<行動記録>
8/11 椹島8:20→清水平12:10→千枚小屋15:15
8/12 千枚小屋4:45→千枚岳5:45→悪沢岳7:25→荒川小屋10:00→大聖寺平10:55→赤石岳12:45→百間洞山の家15:30
8/13 百間洞山の家3:20→兎岳7:40→聖岳10:10→聖平小屋12:35
8/14 聖平小屋4:00→聖平登山口9:00→椹島9:50