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赤岳主稜23/04/06

山行期間 2023.3.29〜3.30
メンバー SOT TKD
山行地域 八ヶ岳
山行スタイル アルパインクライミング


3/28夜〜1泊2日で八ヶ岳・赤岳主稜を登ってきました。

バリエーションとかアルパインとか、よくわからない時から「赤岳主稜」という言葉は何度も聞いてきました。毎年誰かが計画して登っており、初級アルパインルートとして定番中の定番らしい。みんな一度は行っている赤岳主稜、なんか語感がカッコいい赤岳主稜、僕も御多分に洩れず赤岳主稜に挑戦させてもらいました。
約2週間前に赤岳・天狗尾根を登っているので全然久しぶりではないですが、今回はメジャーな美濃戸方面からスタートです。
前日夜に美濃戸口にて仮眠し、3/29、4:00スタート。やまのこ村まで真っ暗な林道を約1時間、思いのほか疲れる南沢を約2時間半で、7:20行者小屋に到着。最初は雪が少ないかと思いましたが、前日にも降雪があったりでしっかり積雪していました。テントを張り、登攀装備を身につけ、いらない荷物はデポします。少し軽くなったザックを背負い8:30頃いよいよ主稜へと向かいます。
文三郎尾根は樹林帯終盤から傾斜がかなり出てきて、急登続きにふくらはぎを相当酷使しました。9:40主稜取付直前、噂のトラバースです。雪は安定している、雪崩リスクもなさそう、ステップは崩れない、しかし怖い!カニ歩きで確実に通過し、僕は一度も下を見ないようにしました。これを終えるとようやく取付に到着です。
ロープを用意して少し休憩。10:00頃登攀開始しました。振り返ってみれば、この時点で登山開始から6時間。
1P目TKDリードにてスタート。以降はツルベで登ります。チョックストーンをステミングで越えます。雪の締まりがイマイチで、アックスの効きが悪いため怖いです。ロープの流れが悪くなるので、ルンゼを登り詰めたところで切ります。
2P目は岩場を回り込むようにトラバース。ランニングが取れないので怖いです。
あとはあんまり覚えてないのですが、とにかく中間支点が取れない印象でした。外れるのが目に見えている浅く出た岩にスリングをかけたり、なんとか使えそうなクラックを探したり(おかげで持っていってた#0.5〜#2は全て使いました)。前日にあった降雪のせいもあり、アックスが効かないのにも参りました。
上部の岩場もなんとか登り、ハンガーボルト2個で終了、といきたいところだったのですが、安心してフリーで登れる雪の状態ではなかったので追加で3ピッチほどロープを伸ばし、一般道に合流する頂上直下までスタカットで登りました。全部で10ピッチくらい?
個人的にはやはり高山病症状なのか息の上がり方が半端じゃなくて、まるでヒマラヤ8000mを登るが如く、数歩すすんではゼェゼェいう始末で、超スローペースになってしまいました。
そんなこんなで、赤岳頂上には15:30到着。主稜登攀に、実に5時間半もかかっていました。天気が良くて風も無かったのが幸いでした。しかし、この日の赤岳は好天にも関わらず殆ど人が入っていない模様で、文三郎尾根もトレースなし。急な下降やトラバースを慎重にこなし、時間をかけて下りました。
行者小屋に着いたのが17:30。13時間半行動になりヘロヘロで、その日のうちに完全下山することは諦め、ここで一泊。疲れていたので良く眠れました。
翌日、南沢と林道を淡々と下りて終了となりました。初めての赤岳主稜、なかなか厳しかったです。