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うさぎ!inクズバ山(春合宿)19/04/30

山行期間 2019/4/27~29
メンバー WDZ(L) DTE MTD
山行地域 立山北西部
山行スタイル 雪山登山


これは春合宿ではない。と思いたくなるほど失敗して惨敗でした。

2泊+予備日2日でクズバ山からアプローチして剱岳までという計画でしたが。

クズバ山しか行ってません。

4月27日 雨のち雪

馬場島Pに午前3時半に着。雨だ~。東に低気圧停滞。強い寒気。西から高気圧。

起きたら雪になっているはずと2時間仮眠するも、まだ雨。

みぞれが雪に変わるのを待って、9時出発となりました。すごい湿雪です。。

アプローチに考えていた「東小糸谷」いきなりすごい激流で渡渉できません。え?いきなり終わり?!

中山登山口まで降りて仕切りなおしますか?

左の尾根を高巻き風にいってみようとリーダー。雪もついてそうやし…

行ってみるといきなり雪が切れていてロープを出し、この後は藪藪の尾根を切り開くことになりました。

赤谷尾根の悪夢、再び。

必死すぎて写真がありませんがこの日は1,300m付近までしか進めず、早くも2日目以降の計画を考え直すはめになりました。

藪中BV設営はスノーソーがあって助かった。

東小糸谷の横の藪を「Reiwa尾根」と勝手に名付けることで悔しさを紛らわせて就寝。

4月28日 晴れ

3時半に起床。上部で正規ルートに復帰するか、このまま懸垂で降りてしまうか話し合ってたら出発が遅れる。

天気はあと1日半ほどはよさそうなので、前進決定。5時45分に出発。

ロープを出しながらも8時ごろ、MTDさんのラッセルに助けれながらクズバ山へ続く尾根の中間付近に合流。長い長い高巻きでしたこと・・・。とりあえずピークを目指そう。

 

BV地点から正規尾根に合流するころ、うさぎのトレースが出てきてそれはクズバピーク手前の雪壁下まで続いていたのでした。

そういえば1970年の佐伯富男さんの記録にも、「動物たちの楽園」とありました。

クズバ山のうさぎにはついに会えませんでしたが、細い尾根の雪庇をうさぎがぴょんぴょんはねている姿を想像すると和みます。

無残な私たちを導いてくれていると思っていたのですが、あれは下降していたんやとリーダー。

忙しい忙しいと飛び跳ねながらどこに降りていったのでしょう。

 

人っ子ひとりどころかうさぎも足跡しか見えない静かなクズバ山。この日の空には信州方面で話題になった環水平アーク??が出現し、思いがけずワンダーランドに入り込んだようです。

クズバ山のことは正直なめてました。雪庇が発達したプチ雪稜です。

特にピーク手前は急な雪壁で、ロープで確保しました。

行ってくれるかな~?!と振り返ると、仏語メンリーダーはComme tu veuxと微笑んでいた。

新雪30cmくらいだったと思いますが、その下の雪がピッケルが効かないくらい緩んでいて、しかもピッケル1本なので、シャフトをこぶしで打ちつけながら登ったら腱鞘炎になりました。

ブッシュをまとめて作る支点もスタンディングアックスビレイも初めて本番で使いました。

リーダーからは40点くらいいただきました。

→ クズバ山しか行ってないのになんか得意気・・・?

 

→春の剱はいつも遠い人。

予備日数的には西大谷山まではギリギリつっこめるかもしれないけど、下降路の状況も未知ですでにど敗退は決定しているので安全下山を優先、ここで引き返す。

電波が入ったので計画外ルートの中山経由になることを連絡し、何回か懸垂して無事中山のコルまで降りました。リーダーの3人スピード懸垂術はさすがでした。

うーん。富山湾が近い。そして大きい能登半島。

4月29日 晴れ

中山のコルの快適なテント場を6時に出発。

中山ピークも剱岳の展望がすばらしく、定点観測されてる男性に会いました。

(撮影中に騒いですみませんでした)

中山登山口で、東小糸谷の丸木橋撤去の看板を見る。ときすでに遅し。

 

アルプスの湯で汗を流し、富山で平成最後の海鮮丼をいただいて帰阪しました。

“≪発見すべきこと≫につづいて≪やるべきこと≫がある。”

(ガストン・レビュファ 『星と嵐』)

(行動記録)

20190427

9:00 馬場島

3:30 1,300m付近BV

20190428

5:45 BV

12:00 クズバ山(1,876m)

16:30 中山のコルBV

20190429

6:00 BV

8:00 馬場島