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槍ヶ岳(偵察)18/10/10

山行期間 9月21~23日
メンバー DTE、UTS、YKW、NGC
山行スタイル 偵察登山

9月21日(金) 雨

 「今週末の3連休の天気は土曜日は天気が崩れるが、夕方から回復し、日曜日は唯一の晴れ、月曜日は再び崩れるので、沢の渡渉などは注意」との天気予報、数日前から某小屋のブログを読んでいたので不安だった。槍へ行くのは自分にとって初めてだし、沢の渡渉できるのかな…という不安をリーダーに伝えると、今回はあくまでも偵察であるので行けるところまではいく、渡渉も様子を見て無理だったらまつか敗退はありうると答えていただけたので、とりあえず行こうという気持ちになった。

 3時ごろ新穂高駐車場につく(雨の為かあきあり)。起床は7時。雨の中テントをはり、とりあえず横になる。

9月22日(土) 雨のち晴れ

7時に起床。相変わらず雨がしとしととふる。とりあえず一時間待ちましょうとのことだったので、待つ。次第に小雨になってきた。ようやく重い体を起こし林道歩きを始める。舗装された道が延々と続く。途中引き返す人が何人かいた。話を聞くと「渡渉が難しいので」らしかった。途中林道の崩壊があった(2箇所、土砂崩れ)。

10時50分、白出の沢。流れの強さに「えぇぇ」となる。堰堤も増水し滑ったらどうしよう…という感じで怖い。先輩方二人は冷静にどこからか突破できないのかと考えておられる。そしてDTEリーダーが靴を脱ぎ、わたる。自分たちは石を投げ道を作る。裸足になり一歩踏み出すと真冬のようなさぶさ。何とか渡り切り登山道に入ることが出来た。

その後核心かと思われた、滝谷の出合い。数パーティが避難小屋から出ては見守る。水が引かないかと待っている。先輩方少し待ちつつも突破口を探し、石を投げて道を作ってくださった(きっとお疲れであったろうに感謝)。そして、「とんで」と手を引かれ全員渡り切ることが出来た。

Y山小屋につくと天気予報通り晴れ間が見えてきた。今朝の天気はなんだったのか…。穂高、ジャンダルムの姿が見れた。「明日は12時間行動で」覚悟した。

9月23日(日)晴れ

5時起床。予定通り、まず丸山をめざし、中崎尾根から槍を目指す。DTEリーダーがここに、とリボンをつけていく。これが冬道での目印となる。尾根道はとてもここちよい道だった。

とてもいい平な土地(テン場に最適)を見つけた(6時45分頃)。おそらく冬季はここでテントをはる。

頭上に大きな岩の塊が見えてきた。雪がついた状態のぼること…一人でも登れなかったらそこ降りれなくなって遭難になるからと言われ、息をのむ。目の前にすると自分が登れる気がなかなかしない。

千丈乗越まできた。先ほどとはうって変わってすごい風。急いで上にレインウェアをはおる。行動食を食べようにも飛ばされそうになる。ここからしばらくの稜線歩きは冬場でも変わらず風がつよく、足元は切れている上にアイスバーンになっているとか。一歩間違えばもれなく死が待っている。この風を知ることが出来ただけでも自分にとっては大きな成果だった。

せっかくだからと槍ヶ岳のピークを踏む。3連休というのにあまり混んでないのはやはり天候のせいだろう。踏ましていただけて感謝。今度は冬季に、また

頂上に着いたのが11頃だったので、14時までにY小屋まで大喰岳西尾根を降りることが出来たら、そのまま駐車場まで帰りましょうということになった。西尾根はガレガレであり、rakuしてしまうものなら大事故になりうる場所であった。どこもかしこも動く。全神経を一歩に集中させる。途中で冬季ビバーク跡(竹ペグや空き缶などが大量に落ちている場所)にでる。チングルマが枯れており、そこが花畑であったことを知る。そこから沢筋におり、予定より上部で飛騨沢の登山道に合流した。

Y小屋に着くと、予定していた時刻よりも遅くなってしまった。しかし明日の天気が崩れる事、渡渉が出来る保証がないことから、そのまま下山することになった。滝谷の沢の水量は変化なく多かった。そして、白出の沢に出ると水が何もなかったように枯れていた。たった一日しか経っていないのに驚いた。そこからひたすら歩き続け、行動時間14時間になる頃私たちはようやく登山口に到着した。

<まとめ・感想など>

  • 天候の崩れが予測されていてもその前後で好転する場合はどうなるかいってみないと分からない。周りの情報収集は必要だけど、自分の目で見る事も大切だ。
  • 渡渉の方法を知ることが出来た。
  • 今回偵察に行けたので雪のついていない山のイメージが出来た。特に千丈乗越からの強風には注意が必要である。槍の穂先にも、アイゼントレーニングをしっかりする。西尾根の下降はおそらく雪がつくので今日ほどの困難さはないと思われる。
  • 先輩方にはいろいろとご指導いただきました。ありがとうございました。