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明神岳東稜17/06/15

山行期間 2017年6月9日~12日
メンバー TGA、ABE
山行地域 北アルプス
山行スタイル バリエーションルート


前穂高岳のお隣、明神岳主峰東稜をABEさんと登ってきた。

残雪、泥壁と急な草付き、岩壁、高度感、岩岩のモレーン帯、と変化に富んだTGA好みのルートでした。

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ABEさんの自宅近くを20時に出発。平湯温泉100着なので、まあ、眠れました。

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アカンダナ駐車場からバスで上高地へ。7: 20上高地発。明神館800。信州大学の野外センターの脇から登山道へ入る。樹林帯を抜けて岩だらけの斜面を登ると下宮川谷上部に出る。ここでひょうたん池へのコルがみえるので、谷上部の雪渓をコルへ向かってトラバース。ひょうたん池は雪に埋もれていてその所在は不明。残雪が無い場合に備えて水を担いできたが、単なるボッカの重りでしかなかった。

ラクダのコルを泊地とするべく更に登るが、みぞれ混じりの雨となったので、残雪でできた雪庇の下にツエルトを設営して行動終了。夜にかけて激しい雨となり、早めの行動終了が吉と出たようだ(と、この時点では思っていた)。

 

 

 

 

 

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なんと、晴れ!ラクダのコルまで行けなかった分、早めに出発。ラクダのコルと思しき残雪のリッジを渡った突き当りから壁になる。壁はクラック~草付き~ハイマツ帯。上部から青いザイルが2本垂れ下がっているので、これにプルージックをかけてバックアップとして登る(アンザイレンなし)。クラックは12手いやらしいところがあるが、おおむねIII級。ただし、斜度は急で高度感・露出感がかなりある。落ちることはないと思うが落ちたら終わり、という様相で泥壁に残る踏み跡を拾いながらフリーで登っていく。

稜線のカンテを残雪に乗って左に回り込むと急な草付きとなる。ここで慎重を期してザイルを出す。25mほど伸ばすとやや平坦、でも岩が沢山浮いているところとなる。

少し歩いて主峰バットレスの基部(ここがこのルートの核心)に着く。ここでクライミングシューズに履き替える。ABEさんトップでスタート。

 

 

 

 

 

 

 

1P目:フェースに伸びるクラックの脇を直上してからカンテを回ってジェードルを登る。III+20m。ランニングの残置支点には事欠かない。

2P目:草付きを右に回り込むようにして登る。II級、30m

3P目:浮き岩だらけの斜面を登る。II級、30m

4P目:II級程度の岩場。20m

5P目:いよいよ最後のピッチ。ブッシュのないII級程度の岩場を登るとそこが明神岳主峰の頂上。20m11時着。

明神岳頂上から前穂高岳を望むと結構遠そう。昨日中にラクダのコルまでこれなかったせいで、遅い頂上到着時刻。昨晩のみぞれは上部では雪だったようで(明神東稜も途中から新雪が残っていた)、前穂へのルートは白くなっている。時刻と装備(TGAの軽登山靴にはアイゼンは完全にはフィットしていない)を考え、これにて引き返すこととした。でも、明神岳の頂上は踏んでいるから敗退じゃないもんね~~!

 

 

 

 

 

 

2回の懸垂下降で降りてから、道を見失う。結果的にはまさしく踏み跡の上にいたのだが、下から登ってきた時と上から見下した時とでは見え方が異なり、間違っているように思えてルート探しをして約1時間のロス。踏み跡であると確信して下ると、くだんの青いフィックスザイルのところに来た。ここを更に懸垂下降し、あとはひたすら歩いてひょうたん池へ。

下宮川谷の雪渓をトラバースしてから岩岩のモレーン帯に入ったところで、またしても迷い0.5時間のロス。

結局、これらの時間ロスが祟ってか、上高地着1930。もう既にバスもタクシーもいない。釜トンネルは19時にゲートが閉まるので、タクシーを呼んでも来てもらえない。結局、上高地バスターミナルでのビバーク(不時露営)?と相成った。ただ、ここは既に下界であるからして、YMGさんに下山連絡の電話をして山行終了とした。

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始発のバスでアカンダナ駐車場に戻り、休暇を取る旨を職場に電話した。平湯バスターミナルで温泉に入り(朝830から温泉営業!概ね800から入湯可能との事)帰阪。ヤレヤレと思っていたが、名阪国道が事故で通行止めとなり、車が動かず、ここでも1時間のロス。ヤレヤレヤレヤレ、ということで、なんと、16時に河内長野着とあいなった。

このルートはさほど難しくないが(剣の源次郎尾根と同程度の難度と感じた)、総合力を要し、バリーションの楽しさが味わえるルートであった。45月の雪が十分に残っている時期がベストではなかろうか。また、懸垂下降の支点の取り方などに反省させられる点もあった。他のルートでも今後は心して登りたい。

TGA

6/10上高地720-ひょうたん池1040-ビバーク地点1110

6/11ビバーク地点540-明神岳頂上1100-ひょうたん池1600-上高地1930