山行期間 | 3月17日夜~3月20日 |
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メンバー | HND(CL) UET |
山行地域 | 南アルプス |
山行スタイル | 冬季縦走 |
2月の「赤岳東稜」に続くHNDさんと行く冬季アルパインクライミング。
第二段は「鋸岳~甲斐駒ヶ岳」の縦走に3/18日からの3連休を利用し行ってきました。
3/17日
道の駅「南アルプスむら」で仮眠後、戸台登山口駐車場へ移動、午前7時「角兵衛沢出合」に向けスタート。戸台川の河原を延々と進む。積雪はないが大小の岩がごろごろし歩きずらい。
約2時間で出合に到着。一本入れてこれからの急登に備える。樹林帯からちらほら積雪が増え、角兵衛沢を積めあげるほどに雪が深くなる。今日は角兵衛沢のコルでBV予定なので、HNDリーダーの後を必死に食らいつく。午後1時予定より少し早くBVポイントに到着しゆっくり過ごす。
コル周辺は適当なBVポイントがなく、我々は岩の真下にツェルトを張る。この後到着したPTは我々の上部のコルの中央に張っていたが、スペースが少ないので要注意。
3/18日
午前3時起床。4時過ぎ今回の核心鋸岳の縦走が始まる。鋸岳(第一高点)への急登は、ノーロープで約30分程度で到着。まだ夜明け前で周りは暗く景色はよくわからない。風もあってそこそこ寒いので鹿窓に向けて一気に進む。小ギャップで今回初めて下降ためロープを出す。
ここからリッジ伝いにアップダウンを繰り返しながら進む。天気は良く視界も良好だが、如何せん自分は余裕がない。大ギャップを超え、中ノ川乗越を激下り、時々深雪を踏み抜きながら稜線を進む。三ツ頭を超え北東側に斜面をトラバースしたとき、ついにラッセル地獄に陥る。アイゼンからワカンに履き替えHNDさんの強烈な推進パワーで12時過ぎ本日のBVポイント六合石室に到着。(ラッセルは、リーダーに任せきりになりすみませんでした。交代できるよう体力つけます)
明日の行程が非常に長いため、快適な石室で早々に夕食を取り午後六時に就寝。
3/19日
午前2時起床。3時15分甲斐駒ヶ岳に向け出発。小屋から稜線に上がるルートを探すが、真っ暗闇で全く自分には判別できず、またもやルーファイをリーダーに委ねる。稜線にでると雪も締まりすこし歩きやすくなる。徐々に斜度も増し体がつらい。頂上直下の岩場では、ザックの重さもあり手こずる。先に到着したリーダーに遅れながらも午前5時甲斐駒ヶ岳山頂に到着。まだ日の出前で真っ暗なため、感激に浸ることもなく写真を撮りすぐに下山開始。
途中六方岩で休憩し、朝日が登り始めた稜線を気持ちよく駒津峰に向け進む。ここまで来ると少し余裕もでて南アルプスの景観を楽しむことができた。
駒津峰でひとしきりの記念撮影と要所要所で休憩をはさみながら、戸台の駐車場に午前11時到着し今回の全行程を終える。
この山行は、強靭な体力・折れない気力・的確な判断力・登攀やラッセルの技術力等総合的な登攀スキルが必要であり本当にいい勉強になった。自分に足りないものを身をもって理解できたので、今後のトレーニングの目標にすることとしたい。(UET記)
【行動記録】
3/18 戸台―角兵衛沢―角兵衛沢のコル泊
3/19 泊地―第一高点―第三高点―第二高点―中ノ川乗越―六合目石室泊
3/20 泊地―甲斐駒ケ岳―駒津峰―仙水峠―北沢峠―戸台
雑感・・・行動食の調達がむずかしい。疲れが増すと食欲が下がり甘いものとか受け付けない。
しかし、補給しないとエネルギー不足でさらに機動力が削がれる。
疲労困憊した時でも、食欲をそそり必要な栄養が補給できるものはないのか試行錯誤は続く...