山行期間 | 2009年9月20日(夜)~22日 |
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メンバー | NKN,ICI,NKZ |
山行地域 | 白山山系別山カラスノ谷 |
山行スタイル | 沢登り |
渋い!
渋すぎる!!
白山の沢は厳しいと聞いてはいましたが、百聞は一見にしかず!
しっかり鍛えられてきました。
*1日目(9月21日)くもりのち晴れのちくもり
6:45 きれいに整備された石徹白(いとしろ)登山口を出発。
470段余りの石段を登るとそこには『石徹白の大杉さま』。
樹齢1800年。とても大きい。
映画『Ballad 名もなき恋のうた』をみたばかりの私は、『川上の大クヌギ』を思い出した。
そこから神鳩ノ宮避難小屋まで、森の博士の解説を聞きながら登っていく。
小屋はとても清潔に整備されていて、ちょうど小雨模様だった私たちは、ずいぶん後ろ髪を引かれる思いをした。沢装備で出発。
さて、稜線に出て鞍部にあるというブナゴヤ谷への下降点を探す。
9:50 ここ!と定めてガサッと笹を分け入る。すると枝に黄色いテープが巻きつけてあった。
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はじめは藪こぎ。程なく源頭部。水が流れ出した。
セロリの匂いのする草があった。
水流にそって下りていくと、大きな滝にぶつかる。
ここは右岸から懸垂下降。
この頃には青空ものぞき始め、爽快だ。
下るにつれて両岸が高くなってきた。小滝も淵も釜も美しい。きらきら輝いておいしそう。
そして、側壁の切り立った滝にぶつかる。
ここはどうしようもないので、予定通り右の尾根に入りひとつ南となりの谷へ藪藪こぎ。うまい具合に下りることができた。
そうしてようやく別山谷に到着。
時刻は13:40 意外と時間がかかった。急がねば。
河原歩きを約1時間。やっと二股。左がカラスノ谷だ。
沢らしい様相になる。巨岩が増える。
15:50 とても細かい快適な砂地を見つけ、幕営地と決定。
さっそく焚き火の用意。
下り坂という天気を気にしつつ、行く夏を惜しむ焚き火をこれまた遅くまで楽しんだ。
*2日め(9月22日)くもりのち雨
朝食はICI博士のために用意したチーズリゾット。これで力をつけていただく。
7時出発となる。が、まだ雨は降っていない。
大きな淵の奥に滝。ローカだった。
2週間前なら迷わずちゃぷん!だが、泳ぐには寒すぎる。ううぅと周りを見渡し高巻く。
これが本日第1回目。草付きを微妙に高巻くのだ。たぶん雪のために木は生えないのだろう。いやらしい感じ。
そこから谷を曲がれば、滝!といったかんじばかり。
高巻く→滝→高巻く→滝・・・と合計7回!
どれもこれも高巻きC難度。。。
途中5回目で、懸垂下降1回。そこには残置シュリンゲがあった。あんな激しい藪の中に人の軌跡があると、ちょこっとほっとする。私もがんばろう、と思う。
(この辺りで、小雨が降り出す)
最後7回目は、大高巻き!尾根をひとつ越えるというウルトラC!
しかし、すべての厳しい高巻きも、我らがタカマキラーNKNさんの冴えたルート取りでちゃんと落ち口にぴったりたどりつくのだ。完璧。しかも7回とも。グレイト!
(微かにわかる?踏み跡)
そうしてやーーっと大滝ゾーンも終わり、谷は狭まり傾斜が急になり、高山植物も咲き出した(って、もう9月中旬ですよ)。
水が涸れた頃、岩場が出てきた。急傾斜だ。ずーっと続いてる。ハッと気づく。これは噂の大平壁では!?もろい岩が続く。微妙だ。しかも濡れてるし。高度もだいぶある・・・だろうけど、それは雨のおかげで下が見えなくて助かったかも。
岩が終われば、草付き。ズルズル。
頂上はどこだーと探しつつ、もう上りやすいルートをついて登るしかない。
ズルズル草付きからハイマツ帯に逃げ込む。根っこをギュッと握ってグングン上る。いったいどこが稜線???
おぉっ!!!
またもややりました!上りきると別山頂上!
ダイレクトルート達成!!気分爽快!とともに、一般道にたどりついて、ほーっと笑顔の3人でした。
時刻はなんと16時 いやはやいやはや。
さっさと片づけして、長い長い下山路へ。
そしてまたしても癒してくれるのは、ベリーちゃん。
しかも葉っぱは紅葉している。
元気でる。が、今回は程ほどに。
三ノ峰避難小屋着。
ここも快適空間だ。寒さに震える体を熱い飲み物で暖めてGO!
途中からはヘッドランプを点灯。3つの蛍が、ヌルッとした道に足をとられつつも、大杉さまに無事のお礼をいい、駐車場に着いたのは22時過ぎでした。
そして大杉さまの清水をいただき、ザリガニ臭のまま一気に帰阪となりました。
白山の沢・・・大いに鍛えていただき有難うございました。