山行期間 | 2011年8月12日(夜)~16日 |
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メンバー | SGY, YMU, KWI, KDA, KDO, TMI |
山行地域 | 裏銀座縦走(槍ヶ岳登頂) |
山行スタイル | 縦走 |
8月13日 快晴
初めての長期合宿。槍ヶ岳を目指す裏銀座コースは前から行ってみたかった所である。
初日は日本三大急登のひとつ、烏帽子岳までのブナ立尾根は疲れるであろうと考えていた。
朝からお天気に恵まれ快晴。青空の下みんなと賑やかに写真も撮りながらの登りで快調である。
コースタイムより早くに烏帽子小屋に到着。可憐なコマクサが出迎えてくれた。
そこからのニセ烏帽子岳の風景が、またいい感じである。
烏帽子岳の頂上はオベリスクがあり、特徴的な岩山で、岩稜の登りもあって面白かった。
頑張って早く小屋に着くことができ、烏帽子岳に登れて良かった。
また、夜の満月は下界では見ることが出来ない、大変明るく幻想的な世界であった。
8月14日 晴れ
2日目もお天気が良く、何度見ても美しいご来光を見て出発する。
快晴の下、剱岳と黒部湖、白馬岳から槍ヶ岳、穂高岳まで、北アルプスの大展望である。
遥か遠くに富士山、八ヶ岳、中央、南アルプスまでも見渡せる。
どこまでも続く峰々を眺めながら、これ以上ない快適な稜線歩きだ。
やがて、長い行動時間も感じずに、野口五郎岳から鷲羽岳を経て、三俣山荘のテント場に到着した。
8月15日 曇りのち雨
三俣山荘テント場の朝。鷲羽岳からの朝日を背に受けながら出発。
早朝の空気は澄んでいて凛としている。透明な空気の向こうに広がる雲海、この時間が一番好きだ。
三俣蓮華岳の巻き道を歩く。遠くに槍ヶ岳、今日はあの穂先に登るのだ。
近づいてきたとはいえ、まだあんな遠くにあり、無事到着できるのだろうか?
その不安を忘れさせてくれる見事なお花畑!気持ちのいい稜線歩き。
眼下に赤い屋根の双六小屋、その向こうにはジグザクの道がみえる樅沢岳、だんだんガスがかかってきた。
もう槍の穂先は見えない。昨日正面に見えた赤い硫黄尾根が左手に広がる。
左俣岳付近で野イチゴ?を発見、思わず口に入れる。
ブナ立尾根のブルーベリー?はすっぱかったが、こちらはまだ甘い。
ザレザレの西鎌尾根、「馬の背というより象の背中って感じですね」と軽口をたたきながら、千丈沢乗越に到着。
槍の頂上はガスで見えない。上昇気流に乗って黒い蝶が何匹も風に舞っていた。
飛騨沢から槍を目指す登山者が点のように見える、みんながあのてっぺんを目指している。
最後の登りは苦しい。
肩のすぐ手前で雷鳥がお出迎え。
春山合宿の時は真っ白い姿だったが、今回は茶色。母鳥の後を追い、2羽の雛鳥がピィピィ鳴いていた。
私たちの槍ヶ岳山荘到着を待っていたかのように雨が降り出した。
激しい雨。目の前に一瞬、薄茶色の小動物の姿。
イタチ?いえいえ、きっとオコジョなんでしょうね。しっかり見ればよかった、残念。
登頂は翌日早朝に変更。雨は小降りになり、殺生ヒュッテまで下り始めるが、ガスで視界が悪い上にぬれた岩がすべる。
ていねいに慎重に歩く。やっと到着したテント場は思い切り岩場。
大きな一枚岩のうえにテントを張るのだ。こんな硬い岩の上で眠れるだろうか?一晩中強い風。
フライが飛んで行きそうなくらいバタバタとうるさかった。
8月16日 曇り
朝食後、最小限の荷物で出発。風がつよい。ご来光は見えるかしら?
肩まで登るとトップを歩くように言われる。一瞬ひるんだが、ヘッデンの光があちこちに見受けられ大丈夫そう。
だんだん白んできた。日の出には間に合いそうにない。3,180mでの記念撮影に備え、登りながらちょこっとコスメタイム。
岩と鎖と梯子だけど、どこもしっかりしていて怖くはない。
最後の階段を登ると、人、人、人。高さに足がすくむどころか、今度は、登頂記念撮影の渋滞だ。
待っている間にゆっくりと四方を見渡すと、昨日歩いた西鎌尾根、穂高連峰、遠くに燕岳、私にわかるのはそれくらい。
見事なパノラマ、透き通った空気が清々しく美味しい、最高!
穂先から肩まで降りたところで、リーダーとメンバーが握手。なんか嬉しい。
テントを撤収し、あとは一気に下るだけ。槍沢方面からはたくさんの人が登ってくる。
春山合宿の白馬乗鞍岳、夏山の唐松~五竜岳、そして今回の合宿が、
北アルプス3回目にして初めての長丁場の槍ヶ岳裏銀座縦走。
メンバーにもお天気にも恵まれ、お花畑、雄大な山々、見るもの全てがすばらしく、
れを感じる暇もなく過ぎて行った3泊4日の稜線歩き。
同じ山でも角度が変わると違う表情を見せてくれる。
リーダーにいろいろ教えてもらいながら、あの山にも登ってみたい、歩いてみたい、行ってみたいと夢が広がっていく。
<行動記録>
8/13 高瀬ダム7:15→烏帽子小屋12:15→烏帽子岳14:30→烏帽子小屋15:40
8/14 烏帽子小屋5:15→野口五郎岳9:00→水晶小屋13:00→鷲羽岳16:00→三俣山荘17:25
8/15 三俣山荘5:15→巻道ルート→双六小屋8:20→樅沢岳9:10→千丈沢乗越12:45→槍ノ肩14:10→殺生ヒュッテ15:15
8/16 殺生ヒュッテ4:15→槍ヶ岳5:20→殺生ヒュッテ7:00→横尾11:55→上高地15:10