山行期間 | 2011年4月28日(夜)~30日 |
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メンバー | SGY,YMU,KWI,KDO,KDA,MRN |
山行地域 | 白馬乗鞍岳 |
山行スタイル | 雪山 |
4月29日 曇り
ゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ栂池平へ。そんなに寒くない。
スキーヤーやボーダーの方に交じって登り始める。
いつもながら登り始めはしんどいが、自分のペースで歩くように心がける。
雪に足がとられ、足元ばかり見て、まわりを見回す余裕がない。
白馬乗鞍岳の斜面を登ったところで、雷鳥を発見した。
岩の間でじっとしている。みんなの視線に耐えかねたのか、雷鳥が走り出した。かわいい!
「雷鳥は幸運の印」と聞き、ついていけるか不安だった気持ちと荷物が軽くなった気がした。
白馬乗鞍岳の山頂を過ぎると右手眼下に真っ白な平地が広がっていた。白馬大池だ。
しばらく雪の世界に見とれる。
凍った池の上に雪が積もったところを歩く。
なんだか嬉しくなってきた。
山荘の煙突と屋根の棟だけが雪の上に出ていた。
ザックを下ろし、やおらスコップで雪面を四角に切り出し、ブロックを積み上げ壁にする。
先ほどまでと全く違う動きが楽しかった。
みるみる四角い囲いが出来上がる。
トイレも作った。こんなところで用をたせるのかしら。
白馬岳へのアタックが明日になったので、滑落停止の雪上訓練をすることになった。
雪上訓練を終え、テントに入るとあたたかい。
蓬莱峡と屯鶴峯の経験を思い出し、なんとか態勢を整える。
温かいココアがすごくおいしい。テントの中は狭いのですべて協力。
みんなの動きと声に気をかけている。翌朝は3時半起床ということで就寝。
明日に備えて寝なければと思えば思うほどなかなか眠れない。
少しうつらうつらしたかと思うとビュウビュウ、ドウドウという風の音に目が覚める。
テントが飛ばされるのではないかと怖くなるが、幾方向からも聞こえてくる寝息といびきが
安心感をもたらしてくれたのか、少し眠ることが出来た。
4月30日 曇りのち雨
朝、といっても真っ黒。ヘッデンの明るさを頼りに朝食準備。
思考がはっきりしないが、これもテント泊2回の経験のおかげでなんとか動ける。
曇っていて風があるが、寒くはない。
アタック装備でアイゼンをつける。アイゼンをつけるのは3度目で雪山は初めて。
昨日は夢中で歩いてきたが、よくここまで来たなと改めて思う。
アタック装備のため、ザックが軽く昨日よりペースよく登れる。ただ風が強い。
時折、耐風姿勢をとりながら歩いて行くと、目の前に小蓮華山が見えてくる。
白くてきれい。あんなところへ行けるのかしら?
左側に雪庇が出ている。草木の生えているところは大丈夫との声にはげまされて歩く。
突然、目の前を歩いていたMRNさんが雪面を踏み抜いた。
よくみると割れ目になっていて、そこに落ちたのだ。気をつけて歩かねば・・・。
尾根の右側は斜面になっていて、こちらも落ちたらあかんと気を引き締める。
そのとき、リーダーがスッと前に出られた。
リーダー陣が何か相談されていたが、天候、雪稜の状況、私たちの技術からここで撤退とのこと。
突然で事態がうまく飲み込めない。小蓮華山が目の前にあるのに残念。
そこで記念撮影をして引き返す。
下りの緩斜面で滑落停止の練習。なかなか滑らないけど、昨日よりはましかな。
風がだんだん強くなってくる。小蓮華山の方を見ると、風が渦巻いているのが見えた。
ここでもこんなにきついのに、さえぎるもののない稜線はどんなだろう?
片足をあげた途端に、強風で何度かこけてしまった。テントに戻って休憩をとる。
あたたかい飲み物がおいしい。
テントの外に出ると雨が降っていた。
雪じゃないの?そういえば寒くない、気温が高いということか。
下りはアイゼンもなしだ。雨のせいか雪が靴にくっつかないので歩きやすい。
天狗原辺りまで下ると、スキーヤーがいっぱいだった。途中からシリセード。
斜度がキツイうえに雪がシャーベット状になりつつある。みんな子どもにかえったみたいに楽しそう。
めいわくな穴をあけまくりあっという間に下った。
ロープウェイの乗り場付近でビーコンによる捜索練習。
雨と雷が激しくなってきたので、ロープウェイ乗り場に急いだ。
<行動記録>
4/29 栂池平9:25→天狗原11:00→白馬乗鞍岳12:30→白馬大池13:20(雪上訓練 14:00~14:40)
4/30 白馬大池4:45→小蓮華山手前のコル5:50→白馬大池(8:00~9:30)→白馬乗鞍岳10:00→
天狗原(10:40~11:25)→栂池平11:45(ビーコン捜索訓練 11:45~12:15)