小同心クラック、中山尾根

山行期間 2008年 03月07(夜)〜09日
メンバー CL西野 杉山 橋本
山行地域 八ヶ岳 (長野県)
ルート 小同心クラック、中山尾根
山行スタイル 積雪期バリエーション
大同心
『大同心』

<山行報告>

今シーズン、いちばんの快晴の中ようやく八ヶ岳に行ってきました。 メンバーは西野さん、杉山さん、橋本の3人。 もうすっかり春の陽気でした。小同心クラックと中山尾根の予定だがどちらもいけそうなお天気です。


2008年03月08日 『小同心クラック』

7日夜10時 阪急山田駅集合
8日3時美濃戸口到着。仮眠をとり6時起床。
7時20分発で赤岳鉱泉に10時過ぎに到着。

私(橋本)は鋸岳でいためた足が心配されたが、なんとか予定時間どおりに歩けた。ほっと一安心。 赤岳鉱泉で私はできるだけ荷物をデポ。足手まといにならないように・・・ほとんど空身になった。

10時30分赤岳鉱泉出発。

小同心へは硫黄岳の登山道を途中まで行き、分岐点で「大同心沢」と書かれた方向に向かう。 そこからすぐに大同心稜となる。 トレースもありラッセルもなかったが、大同心稜に入ると急登になり、とってもしんどい。 1時間ほどで大同心の基部に突き上げ、せまりくる大同心を見上げながら、小同心までトラバースとなる。 トラバースは雪のつき方できわどくなるだろうが、このときは雪もしまっていてなんなく通過。

12時小同心クラックの取り付きに到着した。
先行パーティが一組あり、リード中であったためしばらく待って登攀開始。 すこし体調の悪い西野さんがリード。ガバばっかりで素手でも登れる気候だったので、なんなく通過。

2ピッチ目橋本リード。いぼいぼだらけのチムニーをあがっていく。 ぺツルのボルトがいっぱい打ってあって安心。こんなんでいいのか、と思うぐらいだ。

3ピッチ目杉山さんリード。15時に全員終了点に到着し、横岳を見上げる。遠い・・・どうしよう。 同ルート下降かな、やっぱり。ということで後続パーティが上がってくるのを待って懸垂下降し、 取り付きに16時30分。
この気候で雪は腐っており、かえりのトラバースは悲鳴を上げながらとなった。 修行が足りませんなあ。

18時赤岳鉱泉に到着。この日は赤岳鉱泉でツエルトをはることにする。



2008年03月08日 『中山尾根』

朝5時起床。たっぷり寝た。
6時20分出発し中山乗越に40分着。 そのまま中山尾根を忠実にトレースすると下部岩壁に突き当たる。3人パーティが登り始めたところだった。 先行パーティは正規ルートからすこし右側を登っていたので同時に登らせてもらうことにした。

8時杉山さんリードで下部岩壁登攀開始。 支点もぺツルが打ってあり、ガバばっかりに見えたけど…出だしの垂壁はちょっとピンチ。 みためより難しかった。雪がついてたらもっと難しいだろう。 先行パーティを追い越して、下部岩壁終了。

2ピッチ目は西野さんと橋本が同時に出発。 左側の草つきを上がる。見た目厳しそうで落ちそうだが、 西野さんの「大丈夫や」との声に励まされ勇気を出していってみる。行ったらなんてことなく行けた。 右の岩を登っている報告もあったがそちらのほうは2メートルほどの岩が終わってからがきわどくなるそうだ。

そのあとV級ぐらいの岩場が200m。コンテで進む。

9時上部岩壁に到着。杉山さんがまたもやリードで登攀開始。 ここも難しい箇所はないものの、ところどころバランスが微妙で、 天候が厳しければきわどくなるだろうと思われた。
そのあと岩稜をトラバースして稜線に10時到着。早かった。

14時美濃戸口到着。

快晴で風もなかったため容易な登攀となった。
来シーズンはもうすこし厳しい時期にトライしたいと思った。

文/写真:橋本      .

小同心
小同心

小同心1ピッチ目
小同心1ピッチ目

小同心2ピッチ目
小同心2ピッチ目

中山尾根終了後
中山尾根終了後