明星山 P6南壁(左岩稜)

山行期間 2008年 5月23〜25日
メンバー L岡本 寺井
山行地域 明星山 P6南壁 (富山県)
ルート 左岩稜
山行スタイル 岩登り
明星山P6南壁
  明星山P6南壁

<山行報告>

19時、大阪駅に集合し、名神、北陸道と車を走らせ糸魚川ICをちょうど0時に降りる。 明星山展望台駐車場(水・トイレあり)に0時30分着。   

24日朝5時前に起き、テントからでると眼前にP6南壁が堂々たる姿で対岸に聳え立っている。 朝食をすませ、西野さんが南壁を見ながら左岩稜、フリースピリッツのルート及び下降路を教えてくれる。 これで迷うことはないはず!?

6:00出発。売店脇の草付きに付けられた踏み跡をたどり5分ほどで河原へ。 河原を下流へ歩くと、二つの大きな岩にロープが渡してある。 これにプーリーをセットし、チロリアンで対岸へ渡る。

偵察
  偵察
西野さんと橋本さんはフリスピへ。岡本さんと僕は左岩稜へ向かうが、 水量が多いためここから左岩稜取り付きへの河原が途中で寸断されている!
渡渉をするにも流れに逆らわないといけないし、流れも激しい。へつりも困難で落ちればやばそう。

迷っていると、河原が寸断されているあたりにボルトラダーを発見!トポを見ると、ハルシオンの1ピッチ目のようで、X+・A1とあり、2ピッチ目で左岩稜と合流するようなので、これを登ることにする。
春の小滝川
  春の小滝川

7:20岡本さんリードで登攀開始。以後、つるべで登る。

1ピッチ目:
ボルトは豊富にあるがどれもサビサビ&ボロボロ。フリーに移ったあたりで左へトラバースすると左岩稜の1ピッチ目の終了点へ合流できた。

2ピッチ目:
フェイスを右上すると古い終了点があり、( 上へ続くボルトラダーはハルシオン)そこから少し左上するとラッペルステーションがある。

3ピッチ目:
A1。なんと前傾壁にハンガーボルトのラダーが!安心のA1♪ 前傾壁を越えるとすぐに終了点があるが、あと5m登るとラッペルステーションがある。 今回は下の終了点でピッチを切った。

  4ピッチ目:
トポにはW+、A0か5.9-とある。当然フリーを試みるが5.9-よりも難しく感じ、 先ほどのアブミを連投させる。軽く凹む…。 (後日、フリーは右側を巻いていくとの記載を発見し、自尊心も回復)
9:00失神テラス着。

5ピッチ目:
ここからは簡単になる。が、中間支点はほとんどない。
ブッシュやカムで支点を取る。
左岩稜下部
  左岩稜下部 1pハルシオンからトラバース
  1P目ハルシオンからトラバース 左岩稜2P目
  左岩稜2P目
9:30松の木テラス着。 松の木テラスから5ピッチ登って下降バンドのテラスに10:40着。 一息付いて11:00下降開始。西面へトラバースしていくと赤テープがあるのでそれをたどる。
下り、トラバースを繰り返すとガレ場にでるので、それを10mほど下ると右側にテープがあるので、 その踏み跡をたどると降りられる。

小滝川に架かる送水管を渡って、12:10行動終了。 雨予報のおかげか他のパーティーは皆無の貸切でした。

明日はフリースピリッツ!!と意気込むも、午後から降り出した雨が止まず、早々に退散。
フリスピ、なかなか登らせてもらえません…。
上部の緩傾斜帯
  上部の緩傾斜帯 送水管
  送水管

<まとめ>

・左岩稜は終了点と下降路が近くてわかりやすいので、
 P6南壁でまず最初に登っておいて概念をつかむのに最適です。
・春の水量が多い時期は1ピッチ目はハルシオンを登るほうがいいかも。
・いろんなサイズのカムがよく効きます。ナッツ、ハーケンは使用せず。
・川の音でコールはほとんど聞こえません。(春だけ?)要ホイッスル&打合せ。
・クライミングシューズでの下降は無理です。要トレッキングシューズかスニーカー。

3P目
3P目
3P目
3P目
文:寺井 / 写真:寺井・岡本      .