北岳 登頂記

山行期間 2007年 3月28(夜)〜31日
メンバー CL角田 石井 湯浅 橋本
山行地域 南アルプス (長野県)
ルート 奈良田 ⇒ 池山吊尾根 ⇒ 北岳 ⇒ 
 ⇒ 池山吊尾根 ⇒ 奈良田
山行スタイル ピークハント(積雪期)
北岳
目指す北岳

<山行報告>

2007年3月30日(金)

 願いむなしく、出発前に降り出した雨に、メンバーのテンションも下降気味。 防水の効かないテント内には水溜りが出来ている。 出発するしかないようだ。
なんだか嫌な雰囲気が漂うが、「なんとか北岳頂上へ」の願かけの意をこめて、 今回の行動記録のタイトルを 『北岳登頂記』 とした。


 雨の中ではあるが、今年は雪が少ないらしく、順調に池山吊尾根を登る。 去年も同時期であるが、ラッセルで池山小屋に届かなかったらしい。  池山小屋付近から積雪があるもののトレースばっちり。でも微妙にモナカ状で、足がはまることしばしば。 角田さんはなぜか、他のメンバーの倍は足を突っ込んでいた。

 池山小屋に着く頃には、雨は止み、天候は回復傾向。 小屋内にテントを張り、濡れたテント、衣類を 徹底的に乾かした。 おかげで、その後の生活は快適であった。
樹林帯ギリギリにテント設営。 間ノ岳の眺めがすばらしい。


2007年3月31日(土)

 5:00発。背後に富士山を見ながら登る。このへんまで来ると雪は真っ白、ふかふか。 気分も最高。 ボーコンの頭から朝焼けのバットレスを目論むも、微妙に時間が足りず。  (朝焼けもパッとしなかった?)

 やっとバットレスとご対面。 角田さんは5年前の夏、このバットレスを見て心奪われたという。 私も同じ景色を見たはずであるが、まったく記憶にない。たぶん、バットレスというものが、私の 想像以上に大きすぎたためだろう。 
穂高の屏風岩のときも同じで、初対面の記憶はない。学生の頃、 先輩に「あれが屏風岩だよ。」と言われ、目の前の大きな岩壁の中に、 小さな屏風の形の岩を探していたのだった。。。

 さて、本日の核心部"八本歯のコル"。 1ポイントの急な箇所はフィックスが残っており ザイル使用することなく通過。 梯子を1箇所やり過ごし、あとは北岳頂上にむけて一直線!と行こうとしたが 急峻な雪壁にぶちあたり、迂回する。石井さんは一人登っていったが。。。

 一般道からの登りも、硬く締まった急斜面で、アイゼンの前爪で登り続ける。 いいかげんふくらはぎが疲れてきたところで、頂上に出る。

晴。 頂上と360°の展望は私たちだけのもの。 

警備員に止められ、行き先変更しようか、とか雨のなか出発でテンションだだ下がりだったり、 登頂できるか不安になる場面もあったが、無事頂上にたどり着けた。 私以外のメンバーは2年連続の挑戦で、喜びも倍?それとも安堵感が大きいか。 

それぞれに記念撮影をして下山。 天候は下り坂との予報に、いっきに下山することに。

甲斐駒ヶ岳から見えた「北岳」。あまりにもかっこよかったので、有給を2日使用して、 今回の山行に参加。 冬はアプローチがちょっと遠いですが、それらを補って余るほど北岳は良かった。

記:湯浅      .

池山小屋周辺
  池山小屋周辺

城峰周辺
  城峰周辺

本日のテント場
  本日のテント場

富士山
  富士山

ちょっと朝焼け
  ちょっと朝焼け

八本歯の残置
八本歯の残置

八本歯周辺
八本歯周辺

頂上直下の登り
  頂上直下の登り

頂上の様子 後ろは甲斐駒ヶ岳
頂上の様子 後ろは甲斐駒ヶ岳


<行動記録>

3/29
(晴)
奈良田 17:30 → 歩き沢橋(幕営地) 20:20
3/30
(雨→晴)
(幕営地)6:00 → 池山小屋 9:20/12:20 → 城峰 13:20 →
 → 砂払付近 ?
3/31
(晴)
(幕営地) 5:00 → ボーコンの頭 5:40 → 八本歯のコル 7:20 → 
 → 北岳 08:20 → 幕営地 10:45/11:20 → 城峰 11:50 →
 → 池山小屋 12:40 → あるき沢橋 15:40/16:30 → 奈良田 19:30


<備考>

・奈良田のゲート
・・・ 野呂川発電所付近を工事中のため、警備員が配備されたものと思われる。 が、真相は不明。 夜の内にゲートを越えるのが無難か。 今回は、警備員にゲート越えを阻止され、半日昼寝をする羽目になった。


・奈良田の里
・・・ 「白旗史郎記念館」、野菜たっぷりの山梨名物「ほうとう」がおすすめ。
    『心に山ありて 幸せなり』


・林道
(舗装道路)
・・・ 歩き沢橋(登山口)まで長い舗装道路のアプローチがは運動靴で対応。 プラ靴は担ぐことになるが、快適にあるけた。 運動靴は登山口にデポ。 今回、土管の中にデポしていたら、あやうく土管もろとも撤収されるところでした。 工事現場のおっちゃんの質問攻めに会う。


・下山後
・・・ 遅くに下山後、なんとか温泉を探し出すことに成功。(下部温泉だったかな?)  石井さん得意のファミレスで夕食後、深夜大阪まで走り続ける。  「時間はこうやって作り出すのよ。」 ドクターに教えられた 3人であった。おかげで早朝に大阪に帰ってこれました。が、昼まで寝ていました。

続く
  続く
頂上にて
頂上にて

撮影中
撮影中

下山中
下山中

ゲート
  ゲート、夜は無人

文化財?
  文化財?


背景画像(北岳)