初冬・甲斐駒黒戸尾根はラッセル三昧
2003年12月19日〜21日
L杉山、坂口、石井、大崎
やヽ準備不足の感否めずとはいえ、寒波到来大雪予報で冬山トレーニングにはお誂え向き。20時30分、一同ワクワク気分で甲斐駒ヶ岳に向けて離阪。白州町竹宇神社駐車場では、黄蓮谷からの登頂をめざす北山さんら5人のパーティと出会い、互いに健闘を誓い合う。
黒戸尾根に乗るとすでにブーツが埋まるほどの積雪、トレーニング目的の一つであるラッセルが始まる。天候は晴れだが高度が上がるにつれ風が強まる。5合目からは地吹雪の様相となり、アイゼン・目出帽を着けてフル装備体制に。強風下、梯子の急登と膝下のラッセルの繰り返しで一同の疲労もピークに達する頃ようやく七丈小屋に到着幕営。気温は‐18℃、ガスを焚いても一向に暖かくならない。それでも石井さん準備の豪華夕食(親子or他人丼アルプス風味&雑煮)が腹に収まるころには、人心地もついてきた。
翌21日3時50分頂上アタックに出発。小屋裏山から膝上のラッセル、深いところは腰まで潜る。昨日とは段違いに難しく遅々として進まない。8合目直下で東の空が赤く染まり日の出。目の前の巨大な駒ヶ岳東面がピンクに輝いた。言いようのない美しさに感動。7時30分に8合目を通過。がここから先が核心部だった。鎖をつかんでの切り立った岩の登攀、深い新雪に被われたルンゼ状のラッセルを経て、9時丁度登頂。頂上に立てた嬉しさは誰も隠しきれず次々に握手を交わす。
結果として、ラッセル・岩場でのアイゼン行動・ザイルの使用など、これまでの近場でのトレーニング内容を本格的な冬山で試すことによって効果の確認や問題点の認識ができたこと、また強風下での行動、極寒の生活体験など、山行目的をほぼ実現することができた。さらに天候に恵まれ幸運にも頂上を踏むことができ、印象的な山行となった。
リーダー後談「このメンバーで甲斐駒に登れたのは大きいョ!」
(大崎記)
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